映画 「予告犯」 (通常版) [DVD]

監督 : 中村義洋 
出演 : 生田斗真  戸田恵梨香  鈴木亮平  濱田岳  荒川良々 
  • TCエンタテインメント
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4562474168106

感想・レビュー・書評

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  • インターネット上に、新聞紙製の頭巾にTシャツの男(生田斗真)が登場する動画が投稿され始める。彼は動画の中で、集団食中毒を起こしながらも誠意を見せない食品加工会社への放火を予告する。警視庁サイバー犯罪対策課の捜査官・吉野絵里香(戸田恵梨香)が捜査に着手するが、彼の予告通りに食品加工会社の工場に火が放たれる。それを契機に、予告犯=シンブンシによる予告動画の投稿とその内容の実行が繰り返される。やがて模倣犯が出没し、政治家殺害予告までもが飛び出すようになる。

    クライムサスペンスというより社会的弱者たちの青春譚という印象。彼らのテロ行為がぬるくて緊張感がなく、心情もあまり描かれていないのでストーリーに奥行きを感じられません。
    また、生田斗真、鈴木亮平、荒川良々、濱田岳など豪華キャストにも関わらずそこまでキャラが立っているわけではないですし、戸田恵梨香は『SPEC』のキャラと被って見えてしまい物足りなさが残ります。

  • 新聞紙で作られた頭巾を被った姿の男(生田斗真)が、集団食中毒を起こしたものの法律の穴を突き開き直る食品加工会社に制裁を加える旨を予告する動画を投稿。警視庁サイバー犯罪対策課のキャリア捜査官・吉野絵里香(戸田恵梨香)は、『シンブンシ』と呼ばれる例の制裁を予告する者について捜査を始めるが、食品加工会社の工場が放火され予告の通りになってしまう。それからも無思慮な言動などのためネット上で炎上した者への制裁の予告と実行が度重なり、やり口をまねする者も出現。ついには政治家の殺害を予告する動画までアップされ、『シンブンシ』は社会現象になっていく。
    ストーリーは筒井哲也の原作に概ね忠実だが、原作では描かれていない吉野刑事の生い立ちが描かれることによって、同じように格差社会に苦しめられた過去を持ちながら「シンブンシ」と吉野刑事が表裏一体の関係で、ほんの僅かな差が二人の進路を分けたことが判る構造になっています。格差社会に潜むパワハラや虐待、自尊心や名前すら奪われる格差社会のディティール、同じように苦しめられた者同士の熱い絆で結ばれた「シンブンシ」の友情、吉野が「シンブンシ」の一人ゲイツたちを追う中で「シンブンシ」を理解し自分の生い立ちと向き合う葛藤、お互いに裏をかきながらの吉野刑事と「シンブンシ」の熾烈な死闘が組み合わさって、硬派な傑作社会派サスペンス映画に仕上がっています。「脳男」に続いてダークヒーローを演じる生田斗真のかっこよさ、頭脳明晰で熱い正義感を持つ吉野刑事を演じる戸田恵梨香のクールさ、が印象的です。

  • インターネットを通じて犯行声明を出す”シンブンシ”。それを追う女性警部。
    派遣切り、ブラック企業、貧困化といった日本の暗部に対して、それを頑張って克服するのか、それともそんな社会に復讐するのか。いずれにせよ是非はなく、自分は一体どちらなのか、考えさせられた。

  • あまりに酷な現実があるとする。その現実はいつかは終わるか終わらないか。
    もし終わらない現実だとすると人は絶望する。
    「頑張る」「頑張れ」という言葉はその人にとっては意味が無いのだ。

    本作で登場する主人公以下4人はその絶望を抱えた人たちだ。救いようの無い現実を抱える主人公たちは飯場で出会い、ネットのヒーローとなるがって感じのストーリー。戸田恵梨香さん演じる冷徹なエリート刑事の心の揺れが様々な意味で素晴らしい。

    ストーリーはさておき、序盤で描かれる主人公の生田斗真さん演じる役の描写は現実にある話だと思う。夢の正社員をちらつかされる派遣プログラマー、しかしその夢は虚飾に満ちた付和雷同な職場での「やりがい搾取」とクソ経営者によって打ち砕かれる・・・うん、よくある話だ。よくある話だからこそ、誰もがその立場になる可能性があるからこそ好評だった映画なのだろう。ネトフリでも「今日の映画TOP10」で一位だった。

    考えさせられる作品だったね。

  • 哀しいけど、最期はなんか少し笑ってた。
    回らない寿司、たんとお食べ。

    彼はずーっと助けを求めてたのに‥、
    ひとりだけカッコつけて逝ってしまった。
    これはなんだろうね、どうだろうね。
    ここ、日本だよね?って思う。胸が痛い作品です。

  • ずっと気になっていた作品。
    ようやくサブスク解禁、Netflixで鑑賞。
    最初はデスノートや不能犯的なストーリーかと思って観始めたけれど、生田斗真さんの過去の話あたりから一気に深く重くなってきた。
    5人の出会いから、4人の行動、思いが、とてもシンプルながら流石の演技力で心に刺さってきた。
    思わず行動してしまう窪田正孝さん演じる男性も、よかった。
    個人的には涙あふれるラストで、戸田恵梨香さん演じる刑事のように、悲しくも悔しくも。
    ゲイツが正しいとも、間違っているとも、大きな声真っ直ぐな気持ちでは言えない。
    そんな気持ちになった。

    脳男、人間失格、秘密、ウロボロスの生田斗真さんが好き。うぬぼれ刑事も。ガラス玉のような瞳、魂の抜けたような表情、深い悲しみに暮れた表情。独特で魅力的で目が離せなくなる。好きな俳優さんの1人。

  • 犯罪者に対して「これだけのことができるのなら、他のことに力を向ければ」と言うことがあるが、やさしさがあるから憎しみにしか力を発することができないこともあるのだろう。

  • ストーリー的には良く出来ていると思います。それが逆に作られたお話しって感じもします。

    エンディング近くで戸田恵梨香が遺体となった生田斗真に抱きつき抱えるシーンがあった。

    このシーンがあることで映画そのものがチャッチクというかお粗末に感じてしまった。


    幼少期から貧困で困難な環境にあった。一方はそこから抜け出そう、立ち上がろうと努力した。それは並大抵な事ではなかった。もう一方はそれでも、努力出来る環境があったことはマシだと言う。

    その生田斗真の過去の生立ちが今一つ描かれてなかった。逆に戸田恵梨香の方は全てに置いて環境や生立ちのせいで堕落する事を否定し続けた。それが今の地位に繋がっている。そういったものをあのシーンで、全部がチャラくなってしまった。

    それでも、最初からヒンションとして作られたモノ、リアルを求めないで観るならそれなりに楽しめます。

    戸田恵梨香は捜査班のキャップとしては貫禄不足かなと、部下に宅間孝行。演出家もされてます。脇で活躍されてます。ストーリー的には重要な部分では関わっていないかもしれませんが、かなりの存在感を感じました。

  • 面白くてグイグイ引き込まれました。
    ラストは切なかった。
    原作も読んでみたいです。

  • 新聞紙を頭に被った懲悪人、その名は”シンブンシ”。
    ネット中継によってターゲットを制裁する事によって社会の関心は一気に集まり視聴者数もうなぎ上り。勿論、こんな状況を警察が黙って見過ごす事も無く、犯人逮捕の為に全力を尽くすのだが見つける事は出来ない。。。シンブンシが事件を起こした背景とその真の目的とは!?

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