・ソフトバンク在籍中に孫社長から学んだことの中でも「私の人生を変えた」と言えるものは「夢=なりたい自分」と「現在の自分」との間にあるギャップを最短距離で埋めるためのノウハウである。
・なぜ孫社長はソフトバンクをこれほどのスピード成長に導くことができたのは「3つの戦略」があったから。
1)わらしべ戦略…一見するとあまり価値がないようなものから始めて、何かと交換するたびにどんどんその価値を大きくし、最終的には本当に欲しいものを手に入れる。これは「ゴール=目的地」まで遠回りをしているように見えて、実はゴールに最短で到達する方法。
2)ナンバーワン戦略…どんなにニッチでもいいので、「ナンバーワン」をとる…人がやらないこと、あるいはやっている人が非常に少ない分野を見つける。ナンバーワンになるには、自分で勝手に線を引いて、その領域の中で勝手に一番を名乗ればよい。
3)くじ箱戦略…当たりが出るまで、箱からくじを引き続ける。これだけ。周囲から「運がよい」と思われている人は、これと同じことをやっている。
・目標を明確にすると、「やらなくていいこと」がわかる…「やるべきこと」と「やらなくていいこと」がはっきりするので、ゴールに到達するまでのスピードをさらにアップできる。
・ビジネスの世界では、PDCAの手法が有効だとされている。個人の目標達成も基本は同じだが、重要なのは、このサイクルをできるだけ速く回すこと。さらに「数値化」の手法を組み合わせて、実際にやったことを「C(評価)」する際、できるだけ数字で効果を確認するとよい。
・孫社長は「他人の脳力」をフルに引き出している。何も知らない人からすれば、すべてを自力でやり遂げてしまう天才経営者に映るかもしれないが、私が間近で見てきた孫社長は、むしろ「徹底して他人の力を借りる」という習慣が根付いている人物だった。何事も一人で考えない。これこそが夢の実現スピードをアップするための必須条件だと、孫社長から学んだ。
・孫社長に限らず、各界の超一流と言われるような人たちは、「数をたくさん出す」ことによくこだわる。それは「量は質に転化する」ということを知っているから。
・「なぜ多くの人が大きな成功を収められていないか。それはビジョンがないと、どんなに頑張っても同じ場所をぐるぐる回っているだけで、山を登っていけない。一方、ビジョンがあると、無駄な動きが少なくなり、最後には大きな山に登れるんだよ。」