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感想・レビュー・書評
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読んでみた結論、内容が小難しく基礎知識がない自分には難しい本だと感じた。
この本は、米国における中国専門家兼、米国政府の対中政策に深くかかわってきた著者の中国論である。
中国のハト派、タカ派、改革派
第二章
「勢」の概念
中国の戦略の9要素詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
トランプ政権が「なぜこれほど強硬な対中政策を展開するのか」を理解するのに適した一冊。原書の出版は2015年だが、2017年に発足した現政権の政策スタンスに非常に近いものを感じる。
トランプ大統領はなぜ関税をチラつかせて中国の「知財窃取」や「国営企業への補助金」「技術移転強要」「ファーウェイ」を厳しく取り締まろうとするのか。
それは覇権の地位を脅かされている現状に気付いたからで、この領域が中国の戦略の肝だからである。
中国を援助していればいつかは民主的な国家になる(日本のように)、と思い続けてきたが、結局30年経っても全然民主化しなかった。
言われてみればその通りで、10年後20年後の中国から今の共産党政権が消えている未来など誰も想像しないだろうし、そう思ってしまう時点でこれまでの民主化アプローチは破綻しているのかもしれない。
面白かったのは、米国が長年に渡ってこのような過ちを犯したのは、中国の戦略が巧妙で、春秋戦国時代の教訓を活かした独特なものだったから、という議論。
特に重要な戦国時代の教訓は、覇権国に対して自分の野心をとにかく隠し、弱者・服従の振りをして、来るべき時までチャンスを待つということ。そのための「野心なんてないですアピール」の情報操作は欠かさない。覇権国を警戒させないことこそが覇権への近道、ということだ。覇権国であるアメリカに対して、キャンキャン吠える小国が多い中、「さすが中国人はしたたかだな」と唸らせられた。
本書の欠点をあえて挙げるとすると、とにかく「長い」こと。主張自体はそんなに多くないのだが、様々な角度から、大量の証跡と共に主張を補強しており、注釈だけで全体の30%を占める。気軽に読める本と言うよりは、専門書的な位置づけなのかもしれない。 -
『アメリカにおける中国研究の第一人者で「パンダハガー(パンダを抱いた人=親中派)」だった著者が親中派と袂を分かち、中国の危険性について警鐘を鳴らすに至った記録』という元CIA長官の推薦文付きの本。2015年発刊と、少し時間が経っているので「今」の目線で鳴らされた警鐘がどのくらい当たっているのかという視点で読むと面白いです。最近の中国が領土問題や米中対立などで強気に出始めた理由がよく分かったのです。
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しばらく本棚で寝かせておいた本。
アメリカ人による今の中国、少し前からの中国、三国志など歴史から見た中国が、何をしようとしているのか?について書かれている。題の2049は、1949年から2049年に向かって100年を掛けて世界の覇権を握ろうとする中国のゴール地点を表している。
作者は、〜年から中国を分析しているマイケル・ピルズベリー氏。中国とのパイプも太い。そして、この本の面白みは、作者自らが中国によって騙されたと何度も述懐しているところだろう。
また、三国志の赤壁の戦いの周瑜、孔明らの情報戦を現代に当てはめて展開しているところなど、三国志ファンであれば、なかなか痺れるストーリーもあるので一読してみると良いと思う。
2018年は、北朝鮮、アメリカ、韓国が日本のニュースで多く取り上げられているが、この大国が裏で一枚噛んでいるのでは?と、想像が掻き立てられる本。
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面白い。中国の古典が読みたくなる。
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中国との戦争が起こるか?
間違いなく起こる。
何故だ?
それがきちんと説明されている。
戦争無くして覇権は達成できない。
戦争は普通に選択しうるオプションだ。
その隠していた爪を解き放つ。
アメリカも日本もその豹変に驚くが筆者はきちんと理由を説明する。
中国の夢は世界を制すること。
理解できるかな?この現実を。 -
中国の戦略として書かれていることは、戦略として正しいやり口だと思うし、そこに気付かずに対応し続ける国は、お人好し。
今さら、とも思う内容。 -
2015年最高のノンフィクションの一つ。
かつてパンダハガー(親中派)であった著者でしか書けない一冊。インテリジェンスの塊。
中国の世界戦略が2015年になってから若干変化してきたように受け取られるのは、すでに中国が転換点を通過したと考えられるからなのだろうか?
続編を読みたい。