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- / ISBN・EAN: 4988105071230
感想・レビュー・書評
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全24話
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イギリス人のフードライターのマイケル・ブースは
8年前家族と共に来日し、北は北海道から南は沖縄まで
日本料理を食べ尽くす100日間の旅に出かけました。
その体験をまとめたのが
2008年に出版された「sushi & beyond 寿司のその先に」です。
そしてそれを翻訳した日本版こそが
「英国一家、日本を食べる」で
そのアニメ版がNHK総合で水曜深夜に放送されていた
この作品です。
主人公はもちろんフードライターのマイケル・ブース。
マイケルの家族で夫と一緒に日本に来た
好奇心旺盛な妻のリスン。
そして父譲りの理論派でマイケルの息子のアスガー(当時6歳)と
音楽をこよなく愛する弟のエミル(当時4歳)の兄弟も
日本食に興味津々で、
そんな家族の珍道中がかなり笑えて、毎週楽しみな番組でした。
まず、料理を通じてその国の文化や風俗を知りたいと思っているマイケルだから
そのチャレンジ精神がとにかく旺盛で(笑)、
ひとたび疑問点が浮かべば
躊躇することなく疑問点を解決してくれそうな場所へ出向き、質問攻めです(笑)
そして日本食を書物で紹介するときの
正直で独特な表現が面白い。
相撲部屋に突撃訪問して彼らが何故太るのかがすごく気になり
そこからちゃんこ鍋の秘密に迫ったり、
日本料理の特徴は『食感』にあると
サクサクとしっとりの二つの食感を同時に楽しめる天ぷらに注目したり、
カニを食べ日本人の食感に対するバリエーションとコントラストに尊敬の念を抱いたり、
(確かにこってりやサクサク、ポリポリ、しこしこ、ぷりぷり、ふわふわ、もちもちなど他の国に比べて食感を表す言葉が日本は多彩だし、味と同じように「舌触り」を大切にしていますよね)
他にも、
甘い、しょっぱい、酸っぱい、苦いと
欧米では人間の味覚は4つだけだと長らく考えられていたのだけど
昆布から抽出したグルタミン酸ナトリウム、
つまり『うま味成分』を日本人が発見し、
第5の味覚として世界的に認められた話とか、
(うま味が科学的に解明される800年も前から日本人は料理にグルタミン酸ナトリウムを使っていたというから、和食恐るべし!)
かつお節や昆布が苦手な欧米人のために開発された鹿節の話、
(コペンハーゲンの一流料理店が日本のかつお節をヒントに開発した、
鹿の肉を燻して熟成させたうま味成分の塊)
築地市場に家族で出向き、苦手なハズのウニの美味さに驚いたり、
(トロと呼ばれるマグロの脂身は
第二次世界大戦以前は猫の餌だったという話にもビックリ!)
静岡県伊豆市湯ケ島のわさび農家でわさびの魅力に触れ感動したマイケルは
わさびをおろすためのサメ皮のおろし器を探しに
意気揚々と道具の楽園かっぱ橋道具街に乗り込んだり(笑)、
子供たちへの教育のためにもと
ちゃんとした箸のマナーを習いに行ったり、
江戸時代から続く握り寿司の歴史に感銘を受けたマイケルは
強烈な匂いを放つフナ寿司の洗礼を受け悶絶したり(笑)、
北海道は札幌のラーメン横丁で
味噌バターコーンラーメンの美味さに衝撃を受けたり、
焼き鳥はヨーロッパでは
鳥の皮や軟骨は食べないで棄てるという事実や
日本人ならではの食に関するきめ細やかな工夫などなど、
マイケル一家の珍道中に毎回笑いながらも
日本人も知らない和食の奥深さや繊細さに僕自身、目から鱗でした。
2013年12月に『和食』がユネスコの無形文化遺産に登録され、
今、世界中の国から注目を集めています。
昔の日本人が大切に育んできた「和の心」の在り方に毎回感心し、
(料理に出す器の質感や絵柄なども吟味し、季節や風情を盛り込んだ盛り付けの美しさも、他の国にはない特徴のひとつで、「和の心」にこだわればこそですね)
今更ながら日本人に生まれた幸せを噛みしめてます。
https://youtu.be/xkyMK0RUWP4
⬆
英国一家、日本を食べる CM -
TVでやってたのをとびとびで最後まで観賞。
内容も面白いし、アニメとしてのテンポもいいしで面白かった!
原作も読みたいなー。 -
毎日何気なく接しているものの価値を再認識