- Amazon.co.jp ・電子書籍 (380ページ)
感想・レビュー・書評
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本文の構成は、一般被験者による質問に対して、研究者が研究結果をもとに回答していく構成になっている。
そのため、正確な回答をしようと研究内容の説明や他者の論文の引用などが多く、簡潔な回答までには至らず「可能性が高い」といった回答ばかりが続く。
明確な回答を求めている読者にとっては、とても憂鬱な読書時間が続き、最新の研究結果を求める読者であれば、多くの論文を読む時間の節約になる。
結果重視の方は、本書4012のAppendixから読むことをお勧めする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
書籍名の通り、脳を鍛える(可能性が高い)方法が記載されている。一言で言えば、脳を鍛える方法に決定論はない。が、鍛えることは可能そうだ。飽くなき探究心を持ち、能力を高めたい人には、一読を勧める。
余談だが、脳こそ、人類最後の未開の地なのかもしれないと思った。 -
【脳の最適化】
A.人間の脳には、約1000 億もの神経細胞(ニューロン)が存在し、これがネットワークを形成することで、脳は機能する。脳機能を支えるニューロン・ネットワークは、繰り返し刺激を与えるとつながりが強まり、刺激しなければつながりは弱まる。これは、「脳は鍛えることができる」ことを意味する。
B.学習や新しい技術の習得は、脳の神経的な結合を構築し、強靭にする。例えば、ピアノ演奏を学ぶと運動野が激しく活動する。だが、上達するとニューロンの活動が低下するため、チャレンジの度合いを上げる必要がある。
C.社会的なつながりが、認知力が低下するリスクを減らす。よって、図書館、病院、学校などでボランティアを行ったり、読書クラブなどに参加したりするとよい。
D.慢性的なストレスは、神経細胞に悪影響を与える。ストレスをコントロールし、脳を健康な状態に保つには、瞑想、ヨガ、散歩などを通してリラックスするとよい。また、笑うことも、ストレス緩和に有益である。