私はゴースト [DVD]

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監督 : H・P・メンドーサ 
出演 : アンナ・イシダ  ジーニー・バロガ  リック・バーカート 
  • TCエンタテインメント (2016年2月3日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4562474169929

私はゴースト [DVD]の感想・レビュー・書評

  •  除霊を幽霊の視点から描く。

     これはなかなか意欲作。
     全て幽霊の視点から描かれていて、幽霊は記憶が途切れ途切れだし、霊能力者は声しか聞こえないしで、簡単に成仏できない。
     自分は何者なのか、なぜ死んだのかを解き明かしていく感じにストーリーが展開していく。自分の死を理解し、再体験することによって死を受容していくというのは、心の問題と似ていて、なかなか考えさせられる。
     あと、この映画、画面に出てるのはたった二人だけ。声だけの人はもうちょっといるんだけど、このへんもうまいなぁと感心。

     一風変わったホラー映画。

  • 大傑作ではないが「大意欲作」。
    アンナ・イシダ演じるのは夢見心地で残り香として存在する、幽霊。
    そこへ霊媒師が語りかけてきて……。
    除霊される側が、霊媒師とのセラピーを通じて、自分が成仏できない理由を探す、という変則的な幽霊もの。
    幽霊目線の映画はいくつかあるが(「シックス・センス」「アザーズ」)、詩情という点では極上。
    以下、鑑賞しながらとったメモを。

    @@@@@

    トイカメラふうの枠。色彩。光の滲み。
    ゴシック趣味の館とドレス。
    不気味な声。「ふたりきりになっても守ってあげる」という歌。「繰り返して、私はゴーストと」。
    生活の繰り返し。卵を焼く。肉にナイフを(、いやナイフは自分の手の甲に)。
    屋敷のドアが無人で開いて閉じる。

    エミリーは、「雇われ霊媒師」と自称するシルヴィアから話しかけられる。雇い主の家族は迷惑している。あなたは記憶を追体験している。
    思い出す、私は青白い怪物の男に殺された、ナイフで。絨毯の上で。
    カメラがゆるやかに動くに連れて、各オブジェクトの拡大率が変わる、そのため水中のようにぬるぬるな動き。
    「成仏のために因果を解け、そのために私の体を通り抜けて」、と言われても。解かないと、外に出られない。
    同じ一日の繰り返し、ループ。
    霊媒師の声かけで、不吉に水が濁る。
    32分。画面二分割で、見ているエミリーと、エミリーの見ているもの。
    「あの歌は嫌い。母を思い出す。母は私を置き去りにしたもの」
    幽霊サイコセラピー。

    「絨毯を歩いてみて」息ができなくなる。41分。過去の記憶がよみがえる、「これを頭につけてみて、電気なんて怖くないよ」
    対話は続く。母は私が悪魔つきだと。妹の首を締めていた。父は治療を望み、母は殺せと。
    母は妹を連れて去り、私は湖に沈められた。
    霊媒師「私たちは似た者同士ね」

    これで因果が解けた。
    家の外は虚無。
    生前の自分を客観視、つまり自分の幽霊を、見る。分離。
    眼が合う!
    「あなたは自殺よ、二重人格の自分が自分を刺殺した。残った因果。
    もう半身を解放する必要がある」

    屋根裏は母の折檻部屋。
    そこから現れる、白塗り裸の男怪物。
    「お前を、許さない。ずっと屋根裏にいた俺は、俺だけが母に懲罰されて」
    朝食のナイフで、手のひらを自罰。
    追い詰められ、男に絨毯の上で刺される。何度も。
    その繰り返しの中、死者よ立ち去れ光へと導かれよというシルヴィアの声を頼って、私は成仏を信じる。
    私は私自身を刺して、もうひとつの人格を殺す。

    というところで、終わり。

  • レンタルで観賞。

    幽霊屋敷ものホラーを幽霊の側から描いた作品。
    地縛霊が"その場所"に留まる理由をわかりやすく説明しようとしているように見えた。
    幽霊への解釈。
    幽霊自体は己の反復行動に気付きもしない。それに気付いた時、何故そうなったのかを理解することになり、過去を受け入れて"その場所"から解放される。
    幽霊を通して、生者である私たちもまた、日常に埋もれてしまい、生きがいや目標を忘れてしまうことがあると気付かされる。
    ただ日々を生きるだけの毎日。それは亡霊、幽霊のように見えるだろう。
    生きているからこそ、未来を創り出せる。生者にしかない特権だ。

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