宇宙の戦士〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫SF) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 未来の世界が舞台とはいえ、今読んでもそこまで掛け離れた世界観ではないことに驚いた。物語を通じて著者が唱える思想感を理解するのはまだ自分のちしきが足りなかったと思う。物語の深いところまで理解するにはまだまだでした

  • 主人公のジョアン・リコが高校を卒業して軍隊に入り、厳しい軍隊生活(機動歩兵としての過酷な作戦行動)を通じて一人前の男として成長する。最初は選挙権を得て市民となるのが目的のはずだったが、立派な指揮官となっていく。古典らしくストーリーは単純で分かりやすい。一人の男の成長譚としてよくある話なのだが、テンポよく、男の成長を描き切っている。長く読み継がれているのがよく分かる面白さだ。物語の出だしは、緊張感いっぱいの中の作戦遂行シーンで、伊藤計劃の「虐殺器官」を彷彿とさせる。もちろん本作の方が先なので、「虐殺器官」は伊藤計劃が本作品にオマージュを捧げているのだろう。地球外生命(バグ)との戦いが舞台であるが、今となってはSF要素はそれほど高くない(低いわけでもない)。SF成分が多い冒険小説と位置付けるのがしっくりくるかもしれない。

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