呆けたカントに「理性」はあるか(新潮新書) [Kindle]

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  • 近現代の哲学を学ぶと避けて通れないカントの『純粋理性批判』だが、
    “理性”というものを考える前に、“現実の人間”がどういうものであるのか、臨床医である著者大井玄が臨床の患者を例にまとめた本作。
    現代では、医療技術の発展により寿命が格段に延び、それと同時に認知症というものを避けては通れなくなった。
    この、通常状態と認知症の進んだ状態との間で、理性の在り方に差異があるのか、という視点をカントの『純粋理性批判』がどこまで説明してくれるのか(逆にしてくれないのか)、
    著者の長年の経験を通して考えるきっかけとなる。
    哲学・思想・社会教育を学ぶ人にお勧めの図書。

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著者プロフィール

1935年生まれ。東京大学医学部卒。77年ハーバード大学公衆衛生大学院修了。東京大学名誉教授。医学博士。79年から長野県佐久市の「認知症老人・寝たきり老人」の宅診に関わるようになる。その後国立環境研究所所長を経て、現在は東京都立松沢病院と桜新町アーバンクリニック非常勤医。著書に『人間の往生』『終末期医療』『痴呆の哲学─ぼけるのが怖い人のために』『「痴呆老人」は何を見ているか』『病から詩がうまれる─看取り医がみた幸せと悲哀』『環境世界と自己の系譜』『いのちをもてなす』など多数。

「2014年 『講座スピリチュアル学 第2巻 スピリチュアリティと医療・健康』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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