【全15巻合本版】角川インターネット講座 (角川学芸出版全集) [Kindle]
- KADOKAWA (2015年11月25日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (4458ページ)
感想・レビュー・書評
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この文章を書いている時点(2022年)では、評価が難しい。
どの巻も、もっと細かく言えばどの章も、内容が濃く、読み応えがある。もし「インターネット学会」なるものがあったとするなら、その学会誌の特集はこうなったであろう、と、想像される。
ただし、刊行されたのが2015年であり、当然のことながらそれ以降の技術の進歩、社会状況の変化は反映されていない。また、現時点では、独立して購入できるのは第1巻のみで、それ以外の巻は合本でしか入手できなさそうである。
記述がやや古めであることを前提で、それでも興味のある巻もしくは章のみを読むのであれば、今でも充分に価値はある。しかし、そうでないのであれば、価格に見合う価値があるかは少々微妙である。
刊行当時であれば、間違いなく高評価をつけただろう。 -
Kindle
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企業にとって、オープンソースにすることは実はそれほど簡単ではない。ソースコードを公開すればいいという話ではないのだ。オープンソースにするには社内だけで使われるコードよりも読みやすいコードにしたり、きちんとドキュメントを書いたりする必要がある
購入してから2年半、ついに読破しました。先日読破した同じように長編の宮本武蔵と同じく、未読フォルダにあるのが見てられない、ということで、途中まで読んでいた本書を今月根気よく読み進めての読破です。
業務効率ように自分でコード書いています。全員に展開できればいいなと思いながらも、二の足を踏んでいます。それは、誰でも使えるようにするには、膨大な作業量になりそうだから。あと、展開した後に来るであろうバグ取りにも膨大な時間がかかりそうだから。
チームでやればいいのですかね。多分いるはずの自分よりコード書くのが上手な人が纏めてくれないかな、と心から期待しています。これだけやっていいということであれば、自分でやってみたいです。「あなたパテントエンジニアじゃないの?」とか言われると辛いですけど。 -
2017/7/26読了。
インターネットの本ではなく、これは社会科の本と言うべきだ。インターネットに関する15の切り口で現代社会を解説する本である。切り口を15も提供できるほど、インターネットが今の社会の基盤になっていることもよく分かる。
それぞれの切り口の第一人者が監修と執筆を務めて実に15冊。Kindleで読んだのだが、一章読むごとにどこまで読んだかのパーセンテージが1%進むという大部の合本版だった。
正直、興味のない章もあった。自慢話に終始する著者もいた。が、それを含めて全章を通読することをお勧めする。それがインターネットや社会というものを上のレイヤーから見下ろす視野の獲得に役立つからだ。興味のある章だけの飛ばし読み、それはインターネットや社会の単なるユーザー、消費者のレイヤーにどっぷり浸かり続けることを意味する。ということが本書を通読すると分かるようになる。
読み終えて、大学の教養課程の授業を一単位取得した気分になった。実際、これは現代の教養と言って良い内容だと思う。日々のニュースや雑談も含めて、本書のテーマに関連する話を聞かない日はない。比喩ではなく本当にない。あるニュースを聞けば、ああ本書のあのテーマの件か。雑談で聞いた話は、ああ本書のあのテーマは今そんなことになってるのか。そういうことが一日に何度もある。
つまりこれはどんな話を聞いても、それが少しでもインターネットと社会の関係に触れるものであれば、その話が収まるコンテクストが僕の中に出来たということだ。何を聞いても何の話か分かる。分かるから自分で考えたり意見を持ったりすることもできる。教養とはその基礎になるもののことを言う。
本書のような内容を文系学部の教養課程の必修講座にするべきではないか(もうなってる?)。役に立つかどうかは関係ない。教育を受けた一般市民がそれに相応しいコンテクストを身につけて社会に出て行くこと自体が社会の役に立つのだし、それが全入時代の大学の役目だし学生の務めのはずだ。そういう意味では高校の必修科目にしてもいい。高校生ならこれくらい読めるだろう。 -
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