鑑定士と顔のない依頼人 スペシャル・プライス [DVD]

監督 : ジュゼッペ・トルナトーレ 
出演 : ジェフリー・ラッシュ  ジム・スタージェス  シルヴィア・ホークス  ドナルド・サザーランド 
  • Happinet(SB)(D)
3.66
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4907953061477

感想・レビュー・書評

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  • 有名なオークショニアで天才的な美術、工芸、骨董品の
    鑑定士であるヴァージルオールドマン(ジェフリーラッシュ)
    人間嫌いで偏屈極まりない彼だがその界隈では一流と
    認められオークションを仕切っていた。
    高級な背広を着てセレブな生活をしている彼だが
    実は相棒のビリー(ドナルドサザーランド)とグルになって
    価値のある美術品を安値で落札し自分の物としていたのだ。
    そうして落札した女性の肖像画を自宅の隠し部屋に保管し
    ただ一人その部屋の真ん中に座って眺めていたのだ。

    部屋中に飾られた女性の顔、顔、顔・・・
    薄気味悪くないのだろうか。

    そんなヴァージルのところにある日電話がかかってくる
    電話の主は27歳の女性
    両親が亡くなり相続した屋敷にある骨董品や美術品を売りたいので鑑定して欲しいとの依頼だった。
    依頼人の名前はクレア
    ヴァージルはその依頼を引き受けクレアの屋敷を訪れるのだが
    電話では話すものの実際のクレアは姿を現さない。
    精神的な病気で人前に出るのを極度に嫌がるクレア
    激高したかと思えば謝ったり、感情がジェットコースターのように
    荒ぶるクレアに振り回されながらもだんだんとのめりこんでいく
    ヴァージル。

    いやー引き込まれる。
    姿が見えないというのは気になる。
    もうね、ヴァージルがどんどんクレアに惹かれていくわけですよ。
    初老のおじさんなんですけどね、美術品っていうか肖像画の女性にしか
    今まで興味がなかったわけで実物の女性との関係が一度もないって
    いうね、早い話が童貞だったわけですよ。
    そんなヴァージルさんですからね免疫もないわけで。
    どんどんのめりこんでいく。
    大丈夫なんだろうか、ヴァージル!!!
    と思いつつ見ていくとクレアの方もまんざらじゃない様子。

    脚本素晴らしかったわ。
    好きか嫌いかは人それぞれだけど。

    ほぼほぼジェフリー・ラッシュがどの場面にも
    出てくる感じであった。
    パイレーツカリビアンのバルボッサ感はみじんもなく
    潔癖症で偏屈で孤独なヴァージルでしかなかった
    さすがだ!ジェフリー・ラッシュ。
    そして、友人というかグルだったビリーの
    ドナルドサザーランドはやっぱり貫禄がある。
    クレア役の女優さんもミステリアスでよかった。

    録画していたものを見たので一度見たあとすぐに
    もう一度見てみるとなるほどなるほど!
    いろんな伏線があったのだな、とまた違う目線で
    見れて興味深かった。
    そして多分、いろんな考察ができる映画だと
    思われる。
    ヨーロッパ(多分チェコか?)の街並みと
    時計いっぱいのレストラン
    行ってみたいなー。

  • 感情は偽れる
    贋作の絵にも、作者の個性が出てしまうように、偽の愛にも真実の愛が含まれる

    これがこの映画と私がリンクしたこと

    掴めない感情は、ころころ変化していく

    真実なんて誰にもわからない
    ただ、物事が起きてそれに自分が反応して自分が変化していく
    ただそれだけ

    それを認められないと、無機質なルーティーンを繰り返す、人間らしくない人間になるのかも

    なんとなくふわふわとしてるけど、奇妙でもあり超普通でもある人生

    その一例を鑑定士と広場恐怖症の女性をモデルにして見せてくれた映画

  • 老齢の美術鑑定士。裏では気に入った絵画を安く入手しコレクションしている。ある日、若い女性が電話で「美術品を売りたい」と連絡があったものの、彼女は会うのを何故か避ける。。。

    結末には賛否両論ある。
    何故、主人公はこんな目に合うのか。
    個人的には悲劇だと感じた。

  • 面白かった。最後の脱力感は心にクるものがある。

  • 緻密、面白かった。

  • 胸糞系どんでん返し
    映像はおしゃれで好き

  • どんでん返しでくそ面白かった〜なんか今も頭の隅で考えちゃう
    復讐だけが生きる意味になっても構わないもんな…

  • Amazon primeにて。

    昔あさイチの映画のコーナーで紹介されててさ、いいなー素敵だなー観たいなーと思ってたんだよ。
    でもゆったりしてそうな映画だし今じゃなくていいやと思い続けて約5年。やっと観ました!

    そしたら別にゆったりしてなかったし女はメンヘラだしおじいちゃんはこじらせ童貞だしな映画だった。予想外~!!
    女のメンヘラ具合に落ちていくおじいちゃんマジ童貞…なんで孫くらい年の離れた相手に恋をするんだ?なんで可能性感じた??
    これで女が処女だったらまだ分かるの。若くてかっこいい男に裸を見せることは恥ずかしくてできない、でも年老いた相手になら…みたいな気持ちで。でも女は処女じゃないから…。

    とは言えこういう恋もあるのだろう、素敵じゃないか、と観ていたらまさかの詐欺だった。おじいちゃん騙されまくってた。友達からも恋人からも。
    逆にビリー(競売の友達)にどんなひどい仕打ちしてたらあんな大がかりなトリックで復讐されんの…?トリック大がかりすぎない…?すっかり騙されすぎて「えーーーー」ってなった。
    描いた絵を評価されなくて腹立ったんならおじいちゃんから離れりゃよかったじゃん。あいつには価値が分からねーんだって。
    太宰治の「水仙」思い出すよね。絵の才能のあれこれ。
    つまりビリーは腹の中でずっとオールドマンを馬鹿にしてたんだよね。だから傍に居た。お互い蔑みあって利益の為だけに仲良しのふりしてたんだ。
    そんでオールドマンが幸福の絶頂にいるときに突き落とした。だからどんだけ恨み抱えてたんだよ!!根性わりぃな!!まぁおじいちゃんも大概な性格してんだけどさ。ほぼ詐欺師だぜあれ。

    おもしろかったんだけどめっちゃバッドエンドだし辛かった。恋なんてするもんじゃないのかもしれない。振り乱して愚かになって、一時の幸せにすがるしかない。
    ラスト。もし偶然あの女と再開できたとしたら、おじいちゃんは怒るだろうけど最後にはきっと恋人を許すよ。そんであの女からの「ひどいことしてごめんなさい。私はいつもあなたに謝ってばっかりね」って言葉を待つんだ。

  • 「結末を知ると、物語の構図は一転する」


    名匠ジュゼッペ・トルナトーレ監督が、刺激的な謎をちりばめて紡ぐミステリー。天才鑑定士が姿を見せない女性からの謎めいた鑑定依頼に翻弄(ほんろう)されていくさまを、映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネの音楽に乗せて描く。

    偏屈な美術鑑定士には、『シャイン』などのジェフリー・ラッシュ。共演には『アップサイドダウン 重力の恋人』などのジム・スタージェス、ベテランのドナルド・サザーランドらが名を連ねる。



     ヴァージル・オールドマン(ジェフリー・ラッシュ)は、世界中のオークションで活躍する一流オークショニア。早くに親を亡くし、結婚もせず、友人もいない人間嫌いの彼の楽しみは、自宅の隠し部屋の壁一面に飾った女性の肖像画鑑賞だった。自分が仕切るオークションで、パートナーのビリー(ドナルド・サザーランド)が名画を格安で落札するよう仕向け、自分のコレクションに加えていたのだ。
     そんな彼の元に、クレア・イベットソン(シルヴィア・ホークス)と名乗る女性から電話が入る。1年前に亡くなった両親が遺した家具や絵画を鑑定してほしいという依頼だった。指示された邸宅に向かったものの、彼女は姿を見せず、後日再び訪問したところ、使用人のフレッド(フィリップ・ジャクソン)が現れる。やむなく1人で家の中を見て回ったヴァージルは、地下室の床に転がった何かの部品に気付き、密かに持ち帰る。
     だが、鑑定が進んでもクレアは一向に姿を見せない。フレッドによると、歳は27だが、奇妙な病気を患っており、11年の勤務中に一度も会ったことがないとの事。やがて、修理屋のロバート(ジム・スタージェス)に調査を依頼していた謎の部品が、18世紀に作られた機械人形の一部である可能性が出てきた。数日後、“広場恐怖症”と呼ばれる病気により、“15歳から外へ出ていない”と告白したクレアに同情したヴァージルは、壁越しのやり取りに同意する。自由な出入りを許され、彼女が屋敷の隠し部屋で暮らしていることに気付くと、影に隠れて彼女の姿を目撃。美しいその素顔に、恋に落ちてしまう。再度の覗き見を彼女に見つかった時、ヴァージルは全てを打ち明け、遂に対面を果たす。互いに心を許してゆく2人。
     ところが、外出に強い拒絶反応を示していたクレアが、ある日忽然と姿を消す。果たして、鑑定依頼の本当の目的は?そして、クレアの過去に隠された秘密とは?謎はまだ、入り口に過ぎなかった……。

  • 結局 の おちの無さ 以外は 映像の美しさもあって いい作品なんだけど・・・

  • 2016/08/06

  • 世界でトップクラスの鑑定人のおじいさんが、顔を見せない若い依頼人に恋をしていく話
    よくよく考えないと、ハッピーエンドにはとても見えないし、悲しくなる
    見たあとは誰かと伏線についていろいろ語りたくなると思うので、一人で見ないほうがいい

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著者プロフィール

映画監督・脚本家。1956年、シチリア生まれ。86年、『教授と呼ばれた男』で劇場映画の監督デビュー。『ニュー・シネマ・パラダイス』(89)でアカデミー賞、『明日を夢見て』(95)『海の上のピアニスト』(99)『題名のない子守唄』(2006)『鑑定士と顔のない依頼人』(2013)でダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞受賞。2023年1月にモリコーネとのを組んだ『モリコーネ 映画が恋した音楽家』が日本公開。

「2022年 『エンニオ・モリコーネ 映画音楽術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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