追憶と、踊りながら [DVD]

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監督 : ホン・カウ 
出演 : ベン・ウィショー  チェン・ペイペイ  アンドリュー・レオン  ナオミ・クリスティ 
  • アットエンタテインメント (2016年2月3日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4529264173405

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追憶と、踊りながら [DVD]の感想・レビュー・書評

  • ストーリー的には静かで起伏はあまりないんだけどこれだけ惹きつけられて退屈させないのは監督の手腕かな。とにかくウィショーくんの少しずつ感情が込み上げてくるような繊細な心の動きが素晴らしくて魅入ってしまいました。あと母親役のチェンペイペイの演技も最高。ラスト互いの感情をぶつけあって今まで閉じていた自分を解放して分かりあっていく様子は圧巻。決して御涙頂戴なドラマチックさではなく静かに哀しみを癒すダンスシーンの演出に涙しました。

  • ベン・ウィショーの繊細な演技が、この作品という世界に咲くすべての花を咲かせていくようで、大輪の花束とは違う、もっと素朴で、もっと心の奥底にダイレクトに働きかけるような、そんな優しさに溢れていました。パッと見て目につくところだけではなく、少し疲れたと隅っこで休む人がいるところにも花を咲かせてあげるような。

    舞台はロンドン。出てくるのは、イギリス人のリチャードと、彼の恋人であるカンボジア系中国人のカイ。そして、カイの母親のジュン。
    言語を習得するには、言語の持つ文化的背景を理解し、受け入れる必要があるように思います。言語をただのツールとしてなぞっているだけでは、決して見えてこない何かがあるような。

    現代のLiltingが示すように、言語だけではなく、ひとの人生が揺らめく様が悲しく、美しく、切なく、そして強く描かれています。

    ジュンとリチャードが会話をするには、中国系イギリス人のヴァン介さねばならず、彼女が話している間、つまり自分が理解できる言語に直してもらっている間、ダイレクトに会話をしているはずのジュンとリチャードは、ヴァンと相手の顔を何度も見比べます。あのタイムラグが、とてもリアルでした。秒数にしてしまえば数秒のことなのに、もどかしく感じるあの時間。

    ベン・ウィショーの演技がいつもの通り、圧巻です。今回の彼は、愛しい人を亡くした役だったこともあり、会話の途中に涙ぐんだり、喉をつまらせたり、泣いていいのか笑っていいのか分からなくなったり、そんないちいちが本当に自然で、引き込まれざるをえません。
    カイの匂いがするとジュンに言われて、そうだねと答えるまでの間が、素晴らしかったです。

    「彼は真実を告げると、あなたに愛されなくなるのではないかと不安に思っていた」の「愛されなくなる」の部分、英語では「fear of you loving him less」で、まったく愛情がなくなるのではなく、減るという表現を使っていたのも、リチャードという人の繊細を表しているなと思います。

    随所随所で挟み込まれる木々のショット。太陽がそこにあるとわかっていながらも姿の見えない白い空。そう言うショットに何か意味があるはずだ、何の比喩だろうかと思っていたら、最後の最後でジュンが教えてくれましたね。なるほど。

    静止した時間を、どうやってこれから生きていくのでしょうか。愛しい人を亡くすという大きな出来事のあとでは、おとぎ話のようなハッピーエンドは望めなく、でも、人生は続いていかなければならないのかと窓を眺めるジュンを見ていて、胸が締め付けられました。

    良い、映画です。

  • レコードから流れる夜来香とまどろみのようなノスタルジックな映像が、追憶と現実を行き来している主人公たちの静止した想いとマッチして美しいオープニングはとても好きでした。

    最愛の息子を亡くした中国系カンボジア人の母親ジュンと、恋人を失ったリチャード。
    リチャード役のベン ウィショーの私生活を重ねたような切ない演技が胸を打ちます。

    2人とも同じ男性を深く愛しながらもまったく噛み合わない想いが遣る瀬無い。
    頑なにリチャードを拒絶したジュンの態度が少しずつ雪解けになるかと思いきや、少し気を許したようでまたムッとして、笑顔になったのにまた怒らせての繰り返し。

    言葉や文化によるディスコミュニケーション以上に、憎しみにも似た嫉妬をリチャードに抱き続けられるジュンの頑固さに嫌気がさすし、この頑なさがどれだけ息子カイに負担を敷いてきたのかが見て取れてしまう。

    正直主人リチャードの行動にも、ジュンにも共感できる人は少ないと思うので観る人を選んでしまうのではないかという疑問は残るけど、人種、文化の違い、同性愛、カミングアウト、老年期の恋、そして孤独など、わりと多くの重みのあるテーマを織り込んでいますが、暗くはなく静かに淡々に、孤独というものに向き合うジュンのラストの台詞はとても印象的でした。

  • 請求記号:16D042(館内視聴のみ)

  • つらい話をしてもわたしはエキゾチックな美女だから。
    強い生き方をしてきたんだなぁ、というこの言葉。伝わらなくていいこともある。

  • バス事故で亡くなった恋人のカイの母親に会いに来たリチャード。施設でいい感じになったアランと過ごしながらも、言葉が通じず、息子のことを想う日々。
    カンボジア系中国人の母とフランス人とのハーフだった父の元に生まれたカイは、たった一人の肉親である、イギリスに馴染めない母にカミングアウトしようとようやく決心した矢先だった。

    母とアランの通訳を友人に頼み、ディナーを作ったり協力するも、言葉が通じ出してから、お互いがお互いでしかないということに気づき、距離を置こうとしていた。
    そして、最初は息子との愛を奪い合っていたただの親友だと思っていたリチャードに真実を告げられ、孤独の中にも希望があることを匂わす最後。

    とても美しくて、綺麗な光の映像だった。過去のカイ、空想のカイ、言葉が通じてしまったが故に深くつながっていたと思っていたものが壊れる瞬間。
    通訳されないと、私たちも彼女の言葉がわからない、という演出もとても良かった。

  • 悲しくても忘れたくない思い出
    孤独の中で、思い出す幸せな時
    恋しさと寂しさに押し潰されそうになっても

    とても繊細な作品。言葉にできない気持ち。
    思い出、寂しさ、恋しさ、孤独
    自分の中にもある感情に触れ、どこか心地よさを感じた。

  • ベン・ウィショー素敵だなと改めて思った
    感情が込み上げるとこなんか、ホントに
    カイとリチャードのシーンはとても幸せそうだった

  • ロンドンで暮らす初老の中国人女性とゲイのイギリス人青年の交流を、ベン・ウィショー主演で描いたヒューマンドラマ。

  • 美しいベンをありがとうございます!\(^o^)/ しかしベンは悲哀の役者だなぁ…悲しみ・憂いの演技がたいへん上手だと思います。もちろん喜びの彼もめちゃくちゃかわいいが! この映画、映像美もすばらしく、特に私が大好きなミッド・センチュリー趣味なお部屋(壁紙など)も見どころで…あ、いや。本当はベンの裸とか、絡みなんかも見どころなんですけれども!

  • "Lazy Bitch"って台詞出てきたときにうっかり笑ってしまった。似たようなことを思いながら、カイの母を見ていたから。
    リチャードとカイのフラット、いいなあと思った。
    軋む階段に立て付けの悪そうな部屋のドア、窓から入る柔らかそうな日差し。

    中国語のサ行とタ行のスーって音が苦手なんだけど、ウィショーさん眺めてたらあっという間にエンディングだった(いや、それだけじゃないけどね!もちろん)
    ジュンとリチャードの空気が和らいだように見えた時、ほっとして少し涙。

    カイとリチャード。もっと二人の幸せな日々を見てみたいなと思う作品でした。

  • カイやカイや、とめそめそするリチャードが可愛すぎるやんけ。
    常識とか文化の違いを愛で乗り越えてみようとする話。

  • 007のQで火が付いた印象だったけど、こんな作品にも出ていたんだな。
    ご本人もゲイで、パートナーもいるからか、空気感とか眼差しにどきどきした。

    去っていった恋人、その母親。人間関係の描き方が丁寧でゆったりとみていたい作品だった。

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