累る-kasaneru- [Kindle]

著者 :
  • プランタン出版
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感想 : 7
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感想・レビュー・書評

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  • Twitterで『凪良先生の作品、何買おう?』と呟いたときに、フォロワーさんにオススメされた作品。
    ゾワッとしたり泣いたりと、はあ…すごかった…!

    兄弟ものとなります。

    読み終わったあとに表紙を見ると、左手にまとわりついてるモノ、右手に絡まるモノ、足に絡まるモノが何なのか分かりました。

    子供の頃、弟の奏人が魘され苦しんでいた夢。大学生になると今度は七緒が夢に魘されることになる。その夢はどうやら奏人が見た夢と共通点があるようで…。

    初めから終わりまで重いです。
    「ウワァ…」というようなグロいシーンもありますし、割りと地雷要素多めかも?

    兄もそれなりにいろいろ背負ってますが、弟が背負ってるものが重量級です…こんな重いものを小さな頃から背負ってきたんだと思うと泣けました(TдT)

    本編がどっしり重かったので、その後を書いた『Harmony』ではもうちょっと長く幸せな2人を堪能したかったな…。

    七緒が2匹のてんとう虫に向かって「たくさん遊んでけな」って言うシーンが印象的でした(^^)

  • 七緒とオワタリさま
    奏人と四郎

    前世からの記憶と悪夢に翻弄され
    自我を失いかけていく義弟の奏人
    奏人から恋情を告げられ戸惑いながらも
    抗うことができずに奏人の愛を受け入れてしまう七緒
    奏人と身体を重ね合わせた時を境に
    七緒もまた悪夢に侵されていってしまう

    まずオワタリさまと四郎の視点から考えてみると
    悲劇としか思えない最期を迎えたオワタリさまと四郎の激しい恋情が七緒と奏人に2人の存在を夢で認識させたのかなと思う
    四郎はオワタリさまを裏切ったという罪の意識で
    壮絶な死に方をしたけれど、オワタリさまは一瞬でも狭い世界から救い出して本気で気遣ってくれる四郎を本当に好きだったから、その想いを現世の七緒と奏人を通してちゃんと伝えたかったのかもしれない

    「四郎、今度会ったらずっと一緒にいよな」
    「ナナホシみたいに、好きなとこ一緒に飛んで行こな」
    七緒と奏人は前世での2人の約束も幼い頃からの約束も繰り返し上書きしていく
    愛しい気持ちも、辛かった忘れたい程の悲しい記憶も、罪も、これからもずっと離れる事なく何度も累ね続けて上書きしていく
    七緒と奏人がまた生まれ変わってもきっと

  • 可哀想といってしまったら本当に可哀想になってしまう…過去の2人…。村人怖くてホラー映画とかゲームのようでした。けれど、来世で幸せになれたので本当に良かったです!!!

  • 一気読みできる良さはあるのだが、期待した程の絶望感もなくさらっと流してしまえた。悲恋転生仄暗BL。

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著者プロフィール

1973年生まれ、京都市在住。2007年、BLジャンルの初著書が刊行され、デビュー。17年『神さまのビオトープ』を刊行し、高い支持を得る。19年『流浪の月』と『わたしの美しい庭』を刊行。20年『流浪の月』で「本屋大賞」を受賞する。同作は、22年に実写映画化された。20年『滅びの前のシャングリラ』で、2年連続「本屋大賞」ノミネート。22年『汝、星のごとく』で、第168回「直木賞」候補、「2022王様のブランチBOOK大賞」「キノベス!2023」第1位に選ばれ、話題を呼ぶ。翌年、同作の続編にあたる『星を編む』を刊行した。

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