作家の収支 (幻冬舎新書) [Kindle]

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  • 幻冬舎
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感想・レビュー・書評

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  • 電子書籍の整理をしていたら買ったまま放置されていたので消化。小説家がどのくらい稼げる職業なのかという収支を、自分を例に挙げ具体的に解説しているのが面白い。ただ印税率などは他の作家さんもそう変わらないと思うが、小説を書くペースがかなり特殊な方なので、誰もがこうポンポン書けると思ってはいけない。これからの出版業界はますますマイナになっていくだろうという予想には同意。作家志望の人に向けては「どう書くか」ではなく「書くか」なのだと。自分の勘を信じる、自由であり続ける。ジョブズの「ハングリーであれ、愚かであれ」を思い出した。

  • 『すべてがFになる』等の小説で有名な森博嗣さんが、大胆にも自分の作家としての収支を曝け出した本です。
     
    まさに作家の収支が具体的に書かれた本。
     
    森さんはエンジニア出身だけに、若干親近感が湧くのですが、私はここまで開けっ広げにできないな~、というくらい衝撃的な内容です。
     
    作家という職業に興味のある方は読んで、現実を知ってみては如何でしょうか?

  • 小説家は儲かるのか?
    ベストセラー作家と呼ばれる森博嗣さんが、自身の印税や刷られた数を惜しげもなく披露されている。
    また、作家としての収入(印税など以外)の講演会や作品のメディア化のお金まわりも大胆に披露している。

    この本を読んで、儲かりそうって感じる人もありつつも、ここまでの売上をコンスタントにあげていた作家さんってどれぐらいいるんだろう、、、と思う。
    最後に、浮き沈みがなかった作家生活とかいていて(一応引退宣言をしているため、過去形)その通りでたいていの作家さんが浮き沈みがある。それがないというのは、自身では否定しているけど、森博嗣さんはやはりベストセラー作家なんだと強烈に思う。

  • 印税、お金持ち、スランプ、そう言った単語繋ぎのイメージがある小説家の仕事だが、あくまで小説家も、仕事、なんだと理解できた内容だった。

    小説家は、自分の中にあるものを表現する、表現家としての側面が多くを占めていて、仕事として認識すらしてないと思っていたが、そうではない人もいるのだと思った。

    散々コミュニケーションは人の性格ではなく、スキルだ、と言われ続けてきているが、この物語を書く、と言うのも一種のスキルで作家の方々はこれが優れている、と言うだけなのかもしれない。

    こういった仕組み?を理解するのはとても楽しい、面白い本でした。

  • 筆者が自身をマイナ作家と称した所に「?」が浮かんだが、よくよく考えると森博嗣と聞いてすぐにピンと来るのは読書家の中でもミステリに明るい人だろうから、確かにマイナかもしれない。一般人に通用するミステリ作家はコナンドイルか青山剛昌くらいだろう。
    作中、「インターネットが面白くなくなった」とい述べていた点にはっとさせられた。インターネット黎明期、個人HPの書籍化が売れていたあの時代がある種の頂点だったのだろうか。
    本書の中で、筆者の著作やメディアミックスの収入が赤裸々に公開されているが、中でも印象的だったのがスカイ・クロラの映画前後の売り上げの変化だった。やはり押井守のネームバリュはすごい。

  • 森さんの本は、思考をだらだら?書いている本が多いが、これは唯一?収支事実が書かれており参考になる。印税率は10%、書下ろしは12%。「すべてがFになる」の売れ行きはノベルズ1996年初年度6万1千部、2年後の文庫が6万部、ドラマ化された2014年は文庫が14万2千部、2015年時点で総計78万部。テレビの影響すげー!だけど、100万部いかないんだ!。印税で年1億円弱をキープ、隠居?後の2009年からも5千万円前後をキープ。高所得者である。講演料は一時間40万円と決めている。わかりやすい。原稿用紙1枚で4000円から6000円。将来小説家デビューするときのために覚えておこう。

  • 具体的で参考になる。1冊の稼ぎは少ないが数打てば何とか。印税率100%なら、1000冊売れれば良いということか。小説読んだことないけど、無駄のない文章は嫌いじゃない。

  • 気になっていたんだけどそのままにしてました。Kindleで幻冬舎新書がセールという話をみて、さらに、前作が日替わりセールだったので同時購入。おもしろそうだ。

  • どこまで本当のことが書かれているのかわからないけど、印税やその他の収入のことが具体的な本は他にないだろうということで価値のある内容と思う。

  • 最後の「何のために小説を書くのか」については、色々考えさせられた。もちろん、小説書く以外にも適用できる考え。いつも森先生がおっしゃっておられることではあるけれど。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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