彼は秘密の女ともだち [DVD]

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監督 : フランソワ・オゾン 
出演 : ロマン・デュリス  アナイス・ドゥムースティエ  ラファエル・ペルソナ 
  • ポニーキャニオン (2016年2月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988013473089

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彼は秘密の女ともだち [DVD]の感想・レビュー・書評

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  • 前情報だけを知っていたのですが、予想よりもずっとずっと良い映画でした。オゾン監督でハズレないのかと思うくらいに、彼の映画はいつも、とても映画らしい。

    冒頭、背景を説明するのにほとんどのセリフを介さないやり方がとにかく粋。言葉ですべてを説明するのが小説なら、言葉で余白を説明するのが詩なら、映画は、映像だけで心情と歴史を説明してくれる。素晴らしかったです。

    性自認がテーマの映画ですが、そもそも、性別とはなんなのだろうと何度も考えさせられました。メインの二人は共に「女性」ですが、クレールは髪も巻かないし(おめかしの時は別)お化粧もほとんどせず、普段はパンツスタイルが首元までボタンを閉めたブラウス姿。対してヴァージニアは、スカートにガーターベルト付きのストッキング。ほとんどの場合はブロンド(クレールは赤毛)で、アクセサリーも大ぶりなものを好み(クレールは小ぶりなパールでピアス類はほとんどしない)、パンプスを好んで履いています。
    でも、クレールは服を脱いだときの体の曲線はヴァージニアよりもあって、二人で立つと、骨格的に柔らかく小さくできているのがよく分かる。歩き方はヴァージニアの方が柔らかいにも関わらず。

    「普通」の概念は、時代と共に変化するため、この映画の中で「普通ではない」と認識されている人たちが肩身の狭い思いをしないですむ時代へと変化していっていることを願います。

    オネエだとかオカマだとかゲイだとかホモだとかレズだとか、そんな名前はどうでもよくて、人間(個人)として何が心地よいかが大事なのかな、とか色々考えていました。

    オゾン監督作品は、毎回、エンディングが楽しみなのですが、今回も大いに含んだ終わり方でたくさん想像の余地を残してくれています。クレールの子って?とか、あの二人は今はもしや?とか。
    リュシーには「女性」が必要だから、僕が両方やると言ったダヴィッドは、あのエンディングを見る限り、きっと本当にどちらもまっとうしてきたのだろうなと思います。

    ロマン・デュリスが良い演技をしてくれています。冒頭、チェックのシャツを着ながら踊っている彼を見て吹き出しましたが、どうして彼はあんなに格好良いのに、世界一ダサい男性を演じるのがあんなに上手なのでしょうか。大好きです。
    ダヴィッドが私服でソファに腰掛けるときの座る姿勢が好きでした。テニス場でカーディガンを肩からかけて立つ姿も。ここ数年で、彼はめっきり色っぽくなった気がします。男性らしい色気と女性らしい色気を同じ体に内包して、しかもそれを自由に出し入れできるなんて。まだまだ彼のこれからが楽しみです。

  • 実際の★は3.5くらい。

    結構笑える描写が続くので喜劇のつもりで軽い気持ちで見ていたら、だんだんとフランソワ・オゾン監督特有の世界になっていって、陰影に富んだ複雑で多角的な感情が展開していた。

    ヴィルジニアの青髭が気になったけど、隠そうと思えばもっと隠せたはずなので、意図的な演出なんでしょうね。抜け感が微笑ましい反面、異形の不自然さというか、性的な、あるいは存在の曖昧さを映し出しているような。

    フランソワ・オゾンは、ほんと何度も見返したくなるような映画を撮ることに長けているなー。すごい才能。

    それにしても、身も心もイケメンなジル。彼はきっと別の世界で自分の幸せを掴んだことでしょう…。でも、そうとも限らなくて、考えさせられちゃうのがオゾン作品。

  • THE NEW GIRLFRIEND
    2014年 フランス 107分
    監督:フランソワ・オゾン
    出演:ロマン・デュリス/アナイス・ドゥムースティエ/ラファエル・ペルソナ
    http://girlfriend-cinema.com/

    7才のときに出会って「一目惚れ」して以来ずっと親友だったローラとクレール。恋愛、結婚、と経てもずっと親友だった二人だけれど、ローラは子供を産んだあと病気で他界。クレールは残されたローラの赤ん坊と夫ダヴィッドを支えていくことを誓うが、実はダヴィッドには女装の趣味があった・・・。

    冒頭、ローラの葬儀のシーンで始まるので、クレールが走馬灯のように回想する二人の友情の過程、とくに少女時代の二人は子役が可愛かったこともあり無闇に泣けました。ダイジェスト版的な回想シーンにも関わらず、ローラとクレールの関係性がよくわかり、この導入は秀逸。7歳の女の子が手のひらにナイフで傷をつけて互いの血を混ぜ合わせ「永遠」という言葉を口にする。森の木に刻まれた二人の名前(日本でいう相合傘的な)、ローラの髪をとかすクレールの姿など、同性愛的な部分もほのめかしつつ、二人一緒にいて、まず男性から声をかけられるのはいつも華やかなローラのほう、地味めのクレールはローラを愛しながらもコンプレックスも感じていただろうし、いつもローラの真似をするかのように、恋愛も結婚も常にクレールはローラの後を追う。女同士にしかわからない、愛情と嫉妬がごっちゃになった関係。

    そんな親友の夫に女装癖があったと知って、最初は嫌悪感をあらわにしていたクレールが、だんだん失った親友の代替物のように、その夫と「女友達」として付き合い始める経過はとても面白かった。二人でメイクしてショッピングやランチに出かける楽しさ、最愛のローラを失った者同士がその欠落を埋めあう関係としては共感できたし、女性として生きたいと思うダヴィッド=ヴィルジニアの心情もよくわかる。

    ただ問題は、ダヴィッドはあくまで女装家(=女性が好きすぎて自分も女性になりたい)であって、同性愛者ではなく恋愛の対象はあくまで女性であるという点。グザヴィエ・ドランの『わたしはロランス』もそうだったけど、こういうパターン結構あるのかなあ。女装はするが、男が好きなわけではない、一周まわってレズビアン?みたいな。そしてクレールはクレールで、夫との関係は良好ながらも、ローラに同性愛的感情を抱いていたかのように匂わされている。しかしだからといって、ここに恋愛関係が成立するのは・・・(困惑)

    自分に正直に、自由に生きたい、というマイノリティの主張を非難するつもりはない。ダヴィッドもクレールも好きに生きればいいけれど、ただ唯一ひっかかるのは、じゃあクレールの旦那の立場は?という点。亡くなった親友の、女装癖のある夫という特殊状況でごまかされてるけど、クレールのしたことは単純に浮気で、不倫。しかも旦那さん役イケメンだし(笑)、仕事もできて、妻にも優しく、赤ちゃんにも子煩悩で、とりたてて欠点はない。なんの落ち度もないのに妻に裏切られた彼が気の毒で、ラストシーンを安易に喜ぶことができなかった。

    ロマン・デュリスの女装は、お世辞にも美しいとはいえないシロモノでしたが(笑)、だからこそリアリティはあったし、ヴィルジニアというキャラクター自体はとてもキュートでした。

  • 気持ちは分からないでもないけれど、旦那さんのその後が一体どうなったのかが気になってしまって、何とも心残りのあるエンディングだった。実際こういうことってありそうな話なだけに、複雑な気分。

  • 親友を失った女性と、その親友の夫で、女装嗜好のある男性のお話。
    喪失と再生を描いた物語で、いいシーンもあるのだけど、正直、しっくり来ないというか反発したいところが多くあって、感想が難しい。

    七歳の時に出会って以来、お互いが結婚しても変わらず大親友だったローラの死によって、クレールは鬱々とした日々を送っていた。
    しかし、夫ジルの勧めて、ローラの夫ダヴットと、二人の娘リシューの様子を見に行くことに。
    しかし、そこにいたのは、ローラの服を身にまとって、化粧もカツラもバッチリの女装姿のダヴット。
    ダヴットは、結婚前から女装の趣味があり、それはローラも知っていたこと、ローラが生きていた時はその趣味は止んでいたが、ローラが死んで、その喪失感を慰めるため、そして、リシューのママ役となるために女装を再開したと、クレールに告白する。

    クレールは、成り行きから彼の女装姿にヴィルジニアと名付け、夫には秘密で、女装した彼と二人、時々出かけるようになるのだか…。

    大事な人を失った喪失感を、それがたとえ歪な形でも、癒すために気持ちを共有する人と寄り添ながら克服したいという点はわかります。

    でも、女装したダヴットが痴漢に合うシーンがあるのだけど、「女にみられて嬉しかった」と言ったり。「女になったら、男じゃできなかったこと全部するの」なんて発言があったり。その他色々いちいち気になる点があったり。

    女の私にとっては、女にとって痴漢なんて苦痛だし敵だし、女だからこそ、男に許されていることが女には認められないことや、差別受けてることもそれなりあるんですけどね?という、細々と嫌な感情ばかりが湧いて湧いて…。

    女性である筈のクレールは、ダヴットのそんな発言をあっさりスルーしていたけど、なんだかなあ…。

    落ち込むクレールやダヴットを励まし、二人の歪な仲が露見しても責め立てたりせず、訳あって突然他人の子であるリシューを面倒みる羽目になっても、理解を示してクレールを支え続けてきた、夫ジルがどうなったかわからないあのラストがまたしっくり来なくて…。

    色々と、とってもモヤモヤと見終えた作品です。

  • レンタルで観賞。

    フランス映画だからこそ表現できている良さがある。

    親友の旦那さんが女装する人だったら……。
    当然、初めはショックで受け入れられないと思っていたけれど、亡くなってしまった親友も彼の女装を認めていたと知り、また彼の女装が彼の本心からくる本気のものであり、様になっている様子から、次第に彼女も受け入れていく。

    アイデンティティ。
    己とはいったい、どのような存在であるのか。
    どのようにあれば、己が満足し幸福を得るのか。

    なかなか重いテーマを軽やかに、それでいて楽天的には取り扱わず、ヒトの持つ矛盾やそれを寛容する強さを描き出すヒューマンドラマだった。

  • 最後が分からなかったけど、愛する人として結ばれたってことだよね?
    異性愛なのか友情なのか同性愛なのか、亡き人で結ばれただけなのか。
    こういうラブもあるのか知れた作品。

  • 心がポキっていった時、何かを代償に人は生きる。
    生きるしかなくてね。
    人によってすがるものはさまざまだ。

  • 一度は残念ながら脱落しいてしまったのにだけれど、再度

    ただ一言
    旦那さんが不憫でなりません、うん

    まあしかしそこは腐ってもフランス映画
    オサレ☆感あって、パケもいい感じですね、ええ
    なんつーか観終わった感じもだけれど終始漂う雰囲気が本当にザ☆フランス映画☆な感じで…ええ

  • フランス映画っぽい上品さと雰囲気とラブロマンス?

    結局主人公の女性も倒錯していて、ローラに恋してたって事なのですね
    ローラの旦那さんは気の毒に、女装癖冷めた感じだったのに、主人公のせいで再度覚醒しちゃって……あらまあ。

    皆ローラが好きだったんだなあ……

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