- Amazon.co.jp ・電子書籍 (230ページ)
感想・レビュー・書評
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・感想
一時期は大幅に退職する事態を招いたサイボウズをどうやって立ち直らせたのかを青野さんが直々に書いている書籍。
昔の本ですが今のコロナ禍でまさにいろんな日本企業が読んで学び、多様性、チームワークについて考えるべきだと思いました。
・Todo
★事実と解釈を切り離す
★理想に向かって行動は行われる。
★多様性を認める
★目標は定量化
・承認者は決断から逃げてはいけない
★モチベーションはWant Can Mustで -
ビジネス書としてとりあえず読んでおいて損はない。読みやすいし。
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「多様性」のある組織のためには、「公明正大」と「自立」が必要。嘘をつかないことと、人のせいにしないこと。非常にシンプルに、まとめられている。「多様性」のある組織とは、どういう組織なのか。なぜ「誠実」ではなく、「公明正大」という言葉を選んだのか。経営理念を考える上での思考プロセスとして、非常に勉強になった。
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”サイボウズ青野さんの著書。前半のベンチャースピリッツばりばりの頃の壮絶な話もすごいけど、社内の共通言語をつくるあたりからは明らかに別の企業のよう。そして、青野さんの名言連発!
<キーフレーズ>
・「世界で一番使われるグループウェア・メーカーになる」
・「多様性」を追求することが、この7年間、楽しいことを引き起こし続けている
・ダイバーシティよりもインクルージョン(包括性、一体性)
・コンセプトは、「誰」に「何」を言わせたいか?
・誠実→正直→公明正大 そこに加えて「自立」
・社会の「キーストーン種」を目指す
<抜き書き>
・売上が増えないのに社員が増えているのだから、当然利益は減少し続けている。2013年からはようやく売上が好転しつつあるものの、それでも2014年の売上高は年間60億円程度。1人あたりの売上高は1千万円強にしかならない。 ただ、サイボウズは注目されている。講演や取材の依頼は後を絶たない。
・2005年に28%だった離職率は、2013年には4%を切るところまで低下した。引き抜きの激しいこのIT業界では相当低いほうだろう。業績が上がっていないのに人が辞めなくなった。
・採用コストや教育コストをあまりかけなくてよくなった。 女性社員の割合は約4割。エンジニアの比率が5割を超えるソフトウェア企業としては異例の高さだ。特にプロモーションやサポート部門は女性中心だ。
★保身をあきらめることが覚悟のコツ
真剣スイッチON。「頑張る」のと「命を懸ける」のではレベルが違う あきらめるだけなら誰でもできる。
・転職してきてほしいと誘っても断られた。愛媛県に縁もゆかりもない人にとって、松山市は遠い場所だ。誘った人の中に「大阪にオフィスを出すんだったらサイボウズに入社してもいい」と言う人がいた。決めた。大阪に移そう。
・当時の売上は月1億円程度まで増えていたが、そのうち半分の5千万円を広告宣伝費に投入した。大量に広告を出していくために、松下電工時代に知り合った別府克則を採用し、2人で手分けして宣伝活動に取り組んだ。しかし、1か月で5千万円の広告費など、とても使い切れない。でも、とにかく使わなければならない。手当たり次第に広告を打ちまくった。
・そして混乱の中、新製品を予定通りリリースした。新製品を待っていた既存顧客からは、バージョンアップの申し込みが殺到した。オフィスのFAXの横には、受信した申し込み用紙が山積みになったまま放置されていた。とてもじゃないが処理できない量だ。うれしい悲鳴を上げたいところだが、そんな余裕はなかった。止まると死ぬ、止まらなくても死ぬ。いつ抜けるかわからないトンネルをひたすら走っている。走り続ける高揚感だけがあった。
・私 は グループ ウェア なら 一生 やり 続け ても 飽き ない 自信 が ある。 しかも、 この 分野 なら いつか 世界一 に なれる 気 が する。 グループ ウェア なら 命 を 懸け ても 惜しく ない。
★「多様性」を追求することが、この7年間、楽しいことを引き起こし続けているからだ。
・「問題解決メソッド」マトリックス
1 問題を発見する
2 問題を認識する
3 原因を検討する
4 課題を設定する
<きっかけ>
田中伶さんのビジネス書キュレーションサロンのオフ会での紹介をきいて。” -
サイボウズの働き方・・・進んでる!
もっと自由に働けばいいんだ、時間や場所に拘束されず、フレキシブルに結果を出せばいいんだ。
あと、
事実と解釈の違いに気をつける
決断するのを恐れない
を肝に銘じようと思う。 -
・多様性を活用するにあたっての大切なことがシンプルにまとめられた本。
・企業規模の拡大とともに、経営者は社員の個性、強み、弱みが分からなくなるため、どうしても均質性を求めたくなるとこと。
・同社では、大きな価値観のみを共有し、残りの差は許容し、受け入れ、活かしていく考え方。
・時代の流れに沿った極めてロジカルな戦略であり、大企業、オーナー企業においても、今後は多かれ少なかれこうした要素を取り入れていくひつようがあると考えさせられた。
・印象的な考え方として、各社員が求めるマネジメントとの距離感を意識して、適切な距離でマネジメントをすることとしており、このかんがえかたは大企業のミドルマネジメント、新人教育でも同様だと思う。 -
すごいことがたくさん。すぐに真似できることもチラホラ。制度に目的を明記する、何が何より大事なのかを明示する、「変え続ける」文化を作る、感動課、利益は残りカス。「サイボウズ式」、別会社がやってるの知らなかった
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サイボウズの創業からこれまでについて社長の青野さんが書き綴っている本。サイボウズは「チームワークあふれる社会を創る」を目標として掲げており、その手段のうちの一つとしてグループウェアを作成している。その目標があるゆえ、社内における人事制度も多様性を意識したものとなっている。100人100種の人事評価制度や、9種(時間3パターン×場所3パターン)もの働き方、育児休暇、育自分休暇制度などさまざまな特徴的な試みのすべてはチームでワークするために作られたものである。60億円規模の大きくない会社と謙遜なさっているものの大企業の仲間入りをしつつあるサイボウズであるが、このようなユニークな試みは大企業の注目度を超えていると言っても過言ではない。今後さらなる事業の拡大、それに伴う従業員の増加が起きた際に、どのようにサイボウズという会社自体も進化していくのか、非常に楽しみである。