文藝春秋 2016年 02 月号 [雑誌]

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  • 文藝春秋 (2016年1月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・雑誌
  • / ISBN・EAN: 4910077010269

文藝春秋 2016年 02 月号 [雑誌]の感想・レビュー・書評

  • 久しぶりの文藝春秋、カズオ・イシグロと綾瀬はるかの対談目当てで借りてみる。
    綾瀬は今期ドラマ化された、イシグロ原作の「わたしを離さないで」で主役を演じている。その縁で実現した対談。
    記事タイトルの「平成の原節子」という謳い文句にちょっと驚く。映画「海街diary」関連でそう称されたとのことで、この映画を見ていない身としては何も言えないところだが、外見も雰囲気もだいぶ違うような・・・?
    まぁそれはさておき、主題の「わたしを離さないで」には、私自身は少し屈折した感想を持っており、ドラマも今のところ見続けているが、この設定が最適であるという印象を相変わらず持てないでいる。この作品の世界はもちろん、1つのメタファーで、その設定に自分が入ったならばどう感じるかを考えさせる仕掛けのようなものだと思うのだが、その仕掛けに無理がありすぎると感じてしまって全身浸りきることができない。「入り込めなさ」を感じる人がある程度の割合でいるであろうことをイシグロが織り込み済みなのかどうか、そして「入り込めない」のがなぜなのかというまた別の主題を提示しているのかどうかはちょっとよくわからないのだが。それは結局、対談を読んでもいまひとつわからなかった。
    綾瀬というと、どちらかというと「天然」のほんわかしたイメージがあるが、対談は非常にクレバーな印象を受ける。どちらかが虚構なのか、あるいはどちらもある程度虚構なのか、どちらも本人の一部なのか。いろいろ想像させるところが女優たる所以なのかもしれない。

    せっかく借りたので、他の記事にも目を通す。予想以上におもしろく読んだ。
    3つ上げると
    ・司馬遼太郎「竜馬がゆく」がうまれるまで
    ・皇帝・習近平5つの謎
    ・真田家に伝わる石田三成の書状
    だろうか。1つめは、産経新聞連載が決まるまでの裏話。産経社長の太っ腹ぶりもすごいが、司馬の資料収集っぷりも豪快。2つめは、中国国家主席、習近平の「素顔」。ふぉっふぉっふぉと笑ったら似合いそうな「大人(たいじん)」の印象が強いが、国内では庶民の店で肉まんをぱくつくなど、意外に親しみやすい人というイメージらしい。生い立ちや来し方など、5人による記事。3つめの真田家の記事は、三成の書状については主題というより導入で、真田家現当主が語る、戦国を生き抜いた地方豪族のポートレートといったところ。現在まで続く真田家は幸村ではなく、兄の信之(信幸)の子孫。「家名と武名を両方残した」といわれる家の「生き残り戦術」に唸る。

    その他の記事も総じて読ませる。
    読んでいたら何だか、祖父の家の書斎を思い出した。うちは本当に田舎だったのだけれど、祖父の家には、月に一度、小さな町の中心部の書店から配達が届いた。それが「文藝春秋」だった。祖父としては、それなりに、田舎の「名士」の矜恃があったものだろうか。書店に毎月1冊のインテリ志向の総合誌を届けさせるということは、今考えるより重い、1つの「儀式」だったようにも思える。
    絨毯が引かれ、どっしりしたソファが置かれた日当たりのよい部屋。祖父はたいてい、その部屋にいた。そこで過ごしていた祖父の姿が目に浮かぶ。
    この雑誌は、そんな「昭和」の匂いがする。

  • 綾瀬はるかとカズオイシグロの対談

  • 2016年2月1日発行、並、帯無
    2016年3月11日、松阪BF

  • 金星探査機「あかつき」の話くらいで、これという記事はなし
    宮本亜門父の経営する喫茶店(新橋演舞場前)など

  • 通常のインテリジェンス機関では情報収集と分析がセットになっている。

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文藝春秋 2016年 02 月号 [雑誌]はこんな雑誌です

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