グラスホッパー スタンダード・エディション [DVD]

監督 : 瀧本智行 
出演 : 生田斗真  浅野忠信  山田涼介  麻生久美子  波瑠  菜々緒  村上 淳  宇崎竜童  吉岡秀隆  石橋蓮司 
  • Happinet(SB)(D)
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感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4907953067837

感想・レビュー・書評

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  • 2015年 日本 119分
    監督:瀧本智行
    原作:伊坂幸太郎『グラスホッパー』
    出演:生田斗真/浅野忠信/山田涼介/村上淳/波瑠/菜々緒/麻生久美子/佐津川愛美/吉岡秀隆/石橋蓮司

    ハロウィンの夜、渋谷のスクランブル交差点、チンピラのような男が、組織のボスの指示を受け薬物を煽り、車で人混みに突っ込む。次々と轢かれていく人々の中に、迷子の子供の手を引く美しい女性・百合子(波瑠)の姿もあった。後日、百合子の婚約者・鈴木(生田斗真)は事故現場を訪れる。あまりにも理不尽な彼女の死に憤る彼の傍に、真犯人を告げる1枚のメッセージが現れ…。

    原作は既読だけれど、文庫化された2007年に読んだきりなので、もはや細部の記憶はおぼろ。殺し屋ものだったこと、その個性的なキャラクターたち、そしてラストにまさかの仕掛けがあったことがとても印象的だったこと以外の細部はそれほど覚えていなかったのだけど、それでもなお「あれ?こんな話だっけ?」とのっけから違和感。妻か恋人かはまだしも、こんな無差別大量殺人の被害者の一人では、鈴木だけが復讐にこだわる意義が薄れてしまうのでは…。

    以降の展開はおおむね原作に添っていたんじゃないかと思うけど、この起承転結の起の部分で、なんかもうこの映画は間違っちゃった気がする。しかも最初から、なんかよくわかんない組織のボス(石橋蓮司)が実行犯に指示してるのとか全部ばらしちゃってるし、これでは観客は「鈴木と一緒に真実を探り知っていく」過程を楽しめない。殺し屋たちの群像劇に、勧善懲悪的な別の組織の存在を持ち込んだのもなんだか白けたし、妙な泣かせの人情エピソードを入れたことも含めて、全体的に伊坂幸太郎の持ち味であるスタイリッシュさが全部殺されていた感じ。タイトルがグラスホッパーだからといって、実際にバッタの映像を頻繁に入れる必要もない。

    苦情から入ってしまいましたが、主要キャストは皆良かった。とくに殺し屋陣。浅野忠信の鯨はイメージ通り!でかくて不気味で、でもなんか妙に文学的なところもある。アイドルだから叩かれがちだろうけど山田涼介の蝉も良かったですよ。ただ二人の死闘シーンは、他にアクションの見せ場がないからとはいえ冗長すぎたし、なんでそうなる?っていう謎の展開でちょっとゲンナリしましたが。村上淳の岩西も、深みのある大人のチャラさが良かった。ただ蝉との泣かせエピソードは不要だったけど。

    押し屋・槿の吉岡秀隆もはまり役。影が薄いようで存在感抜群。その妻役、麻生久美子、ギャルかと思いきやまさかの裏の顔あり佐津川愛美、そして安定の悪女・菜々緒と、可憐な波瑠。キャスティングはばっちりなのに、どうしても各エピソードにツッコミをいれたくなるのが勿体ない。ラストも麻生久美子に全部裏側説明させるのとか、もっとマシなやり方なかったのかと思ってしまった。

    そしてやっぱり原作では一番のキモであったはずのラストの仕掛け。これが映画には一切なかったので、ただ単に「裏社会のいざこざに巻き込まれてしまったついてない男の話」として終わってしまったのがなんともいやはや。原作を知らずに映画だけ観れば、退屈せず最後まで見れるという面では悪い作品ではないと思う。それにしてもスリルやサスペンスとは縁遠い、最初からカード全見せの構成になってるのでどうかとは思うけど。

  • 殺された婚約者の復讐に燃える 鈴木。
    悪夢を終わらせるために仕事する殺し屋 鯨。
    耳鳴りを止めるために仕事する殺し屋 蝉。
    この3人を中心に個性的な脇役もぐるぐる動き出すストーリー。
    出だしはドキドキワクワクで、これからどう展開するか楽しみでした。
    そこにアンダーグラウンドの互助会(=必殺仕置人?)が暗躍して真犯人をやっつけちゃう。
    トンビに油揚げさらわれた3人はポカンですわ。
    この互助会が謎すぎてミステリアスで、相対的に3人が身近に感じてしまいました。
    小説読んどいた方がよかったかも。小説の方はもう少し丁寧に描写されてて深いと思うんです。

    互助会メンバーの押し屋 槿(あさがお) - 吉岡秀隆がつぶやいた印象的なセリフ。
    これも小説読んだら、もっと意味があるのかも。
    「トノサマバッタは、密集した処で育つと“群衆相”と呼ばれる変種になります。
    色が黒くなり、羽が伸び、凶暴になるんです。足りなくなった餌を得るために。
    人間も同じです。過剰なまでに情報が密集する今の世の中では、人間も欲望を満たすために 変種になる。
    群衆相のバッタのように凶暴になるんです。増えすぎてしまったら群れごと焼き払うしかないんです。」
    ついでに殺し屋 蝉の印象的なセリフです。
    「どいつもこいつも殺されるってことの意味をわかっていねぇ。
    しじみは泡を吐くんだ。人間もしじみみたいに呼吸すんのが泡で判ればいいのにな。
    そうすりゃ、殺すほうも殺されるほうも 生きてる意味ってのがもっと判るかもな・・・。」

    3人の存在感はよかったです。それと菜々緒は出た瞬間に悪役と判るような役者になり感心しました。

  • 原作小説は読んだことがある。
    けして面白いとは言えない、後味の悪い小説だが
    読ませる力がありどこかに小気味よさも残る。

    バッタの話は本当に印象的だった。

    しかし映画はなんだかずっと、
    「グラスホッパーってこんな話だったっけ?」
    と思いながら見てしまった。
    役者さんは良い人が揃っていて演技は良いだけに
    残酷さや突然のファンタジーに違和感を覚えてしまうし、
    ストーリーの改変が悪い方へいっている。
    原作のラストに向けて収束していく感じがなく
    テンポも悪くて冗長。
    映画だけを見た方には鯨の魅力は伝わるのだろうか。

  • 恋人を殺害した犯人へのリベンジを誓った鈴木(生田斗真)は、教職を辞め裏社会の組織に潜入しその機会をうかがっていた。絶好の機会が訪れた矢先、押し屋と呼ばれる殺し屋の仕業で犯人が目前であっけなく死んでしまう。正体を探るため鈴木が押し屋の後を追う一方、特殊な力で標的を自殺に追い込む殺し屋・鯨(浅野忠信)は、ある任務を終えたとき、殺人現場を目撃し…。

    序盤の伏線が終盤に回収される展開は楽しめましたが、『蝉』や『鯨』の物語は薄っぺらく、主軸である鈴木との接点もないため、全てが繋がる爽快感はイマイチでした。
    キャストは生田斗真のキモヲタっぷりや運動音痴っぷり、山田涼介のキレっキレのアクション、菜々緒のヒステリックな悪女っぷり、吉岡秀隆の影のある演技が印象的でした。

  • 出演者みんなすごく汗かいてる映画
    生田斗真と菜々緒以外は演技が上手い
    鯨と蝉は魅力的
    頭の悪いバカ女だけ意外性があった
    原作を知らなくても本作のみで飽きることなくそこそこ楽しめる映画

  • 最初は接点のない者同士が最終的に線を結ぶタイプの話が好きな人におすすめ。

    伊坂幸太郎作品は途中で登場人物がわからなくなるなから、またネットで相関図みながらの視聴でした。本で読んだはずなのになぁ。

  • ★2.5

    シリアス系の雰囲気なのに色々とリアリティなくて中途半端…。
    ドラマチックなこともなく、これを伝えたいみたいなものもいまいち。
    キャストを見て勝手にエンターテイメント性高いのかなと思ってたから、余計にガッカリ感ある。

    吉岡秀隆の演技が良かった。
    出てる時間は短いのに存在感凄かった。

  • 普通に面白かった

  • 映画化されてからずっと気になっていて、ようやく観れた。
    最初にキャスティングを聞いた時はどうかなと思っていたが、冴えない役を演じる生田斗真も蝉役の山田涼介も想像以上に良かった。

    映画では結構グロテスクなシーンもあって、やはり文章で読むのとは違うなと思った。
    岩西と蝉の相棒のような親子のような絆や、鯨がひとりで抱える苦悩。
    殺し屋たちそれぞれに人間味がある。
    原作には映画で描ききれなかった所もたくさんあったと思うので、もう一度読み返したくなった。

  • 別途

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