メイカーズのエコシステム 新しいモノづくりがとまらない。 (OnDeck Books(NextPublishing)) [Kindle]

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  • インプレスR&D
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感想・レビュー・書評

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  • ネットの普及により、コンサルやソフト開発など起業のハードルが下がった。
    けれど、現物がある「モノづくり」はつくる資金や在庫を保管する場所が必要で、結構ハードルが高い。
    そんな中で、少量でも部品生産を受け付ける、多少高くても、クラウドファンディングなどで買う、などの小規模生産の下地も整ってきている。
    同人誌となぞらえて、メーカーズムーブメントが語られている。興味深い世界だ。

  • 2016年の発刊だが、本書のメインをなす、3つの部分は今も通用するし、類書は少ない。

    ■オープンソースソフトウェア→メイカームーブメント→スタートアップ→STEM教育
    という整理
    ■メイカームーブメントとスタートアップという文脈からの深圳
    ■STEM教育という文脈からのシンガポール

    そして、共著や寄稿のいくつもは、むしろ今読んだ方が面白いかもしれない。
    ●量産のための中国企業との付き合い方(バニー・ファン、藤岡淳一)
    ●大企業とイノベーション(いのうちいくお)
    ●日本ならではの産業育成(江渡浩一郎,小笠原治,きゅんくん)

  • はじめて行ったあの頃が懐かしい。

  • 月間セールにて購入

  •  パソコンとネット環境さえあれば事業が起ち上げられるソフトウェアと異なり、ハードウェアを量産して販売するためには工場との取引や人の繋がりがどうしても必要になる。深圳に構築された工場群のネットワークは、従来なら大ロットでなければペイできなかった量産を小ロットでも可能にした。

     本書は、シンガポール在住で各地のメイカーフェアの実行委員を勤め、深圳見学会などを主催している著者が、この新しいモノづくりの最前線を現場から報告するといったものだ。著者以外のメンバーによる寄稿もそれぞれ違った視点があって面白い。

     小ロット生産が可能になったとは言っても、ソフトウェアをコピーするほど簡単なわけではない。やはりそこには多くのハードルがある。ひとりで部屋に篭って黙々と作業してできる世界ではなく、多くの人と繋がりを持ち協力を得る能力が必要だ。いわゆる「コミュ障のギーク」にはできないだろう。

     だから量産化という段階に辿り着けるのはごく一握りに限られるのだが、そこまで行けなかったとしても、ものづくりの楽しさを存分に味わえる環境が整っていくのは素晴らしいことだと思う。考えてみれば私自身も昔は電子工作が好きな少年だった。いつのまにか自分でモノを作らなくなってしまったのは悲しい。またハンダごてを握りたい。

  • 昨今、メイカーズムーブメントの聖地として知られる中国は深圳について、2014年ごろから頻繁に同地を訪れ、日本人向けツアーなどを主催し、同地の面白さの伝道師的な活動をしていた著者による解説書。

    深圳については秋葉原よりも遥かに巨大なスケールのパーツ屋が密集している地、くらいのイメージしか持てていなかったのだが、同地に集まる無数のメイカーズを支えるビジネスが成立しているという話は非常に面白い。

    例えば、Seeedという会社が手がける超小ロットからのプリント基板作成サービスでは、注文者が自ら設計した基盤データをオープンにすることができ、オープンソースとしてそのデータを他者が利用できるという。ソフトウェアのレイヤーでは当たり前であるオープンソースの概念が、プリント基板という極めて物理的なハードウェアのレイヤーで展開された事例として、面白いビジネスだと思う。

    次の長期休暇にはぜひ香港とセットで現地を訪れたいと強く誓った次第。

  • 文章のライトさとギーク感に惹かれてついつい読み耽ってしまったものの、元来手先が不器用なもので私の興味の範疇を超えてしまっていた。この本は2014-2015年くらいの話なので、今はもっと変わってそう。尼のマ○プレにあふれる低〜高品質ハードウェアの出所は深センあたりだったか、とか、ハードウェア同人からの量産、とか初めて知ることが多かった。

  • 中国深センでのメーカーズブームを現場目線から書いた本。
    実際に行ったことがあるからすごく想像できるし、面白かった。

    また深センに行かなければと思った。

  • チームラボ高須さんの本。深センをはじめとした世界のメイカーズムーブメントについてまとめられた本。めちゃくちゃ面白くて情報も豊富なので、Maker Faireとかによく行く人にはもちろん、メイカーズムーブメントになんとなく興味あるけどよくわかってないという人にぜひ読んで欲しい。

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著者プロフィール

スイッチサイエンス グローバルビジネス開発担当

「2019年 『東アジアのイノベーション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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