ザ・チェンジ・メイカー--世界標準のチームリーダーになる49のレッスン (日本経済新聞出版) [Kindle]

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  • 【チェンジ・メイカー】

    A.人間や組織が変わるのは、逆境において、前例にとらわれず、マニュアルにない知恵を絞った時である。逆境を歓迎する人こそ、新時代の扉を開くチェンジ・メイカーとなり得る。

    B.ビジネスのルールは、時代に即して、先進的で、便利なものへと変化した。新しいルールの特徴は、次の4 つである。
    ・クラウドソーシング:ネットで不特定多数の寄与を募る。
    ・クラウドファンディング:資金調達の手段を多様化する。
    ・シェアリングエコノミー:モノ、金、人材などを共有する。
    ・ゲーミフィケーション:参加したくなる仕組みを作る。

    C.日本人はビッグデータの取り扱いが苦手だ。自分の情報を外の世界と共有したがらず、集めたデータを各部署で個別に解析したりする。ビッグデータの活用とは、大切な「1 」をしまい込むのではなく、「1 」と「1 」を持ち寄り、未知の「3 」や「4 」を導く試行錯誤に他ならない。

    D.ルールがあるのは、信頼がないからである。
    もともとハイテク機器には、一定の割合の不具合や故障がつきものである。いかに努力をしても、完全にゼロにすることは不可能と言うしかない。しかし日本の消費者は非常に神経質である。仮に、テレビや新聞のニュースで「A 社製のペースメーカーで事故があった」と報道されたら、A社はメディアに袋だた叩きにされてしまうだろう。1 つの失敗が、他のすべての製品の売上に悪影響を及ぼす可能性がある。だからこそ、問題が大炎上する可能性の高いこの分野には参入したくないのだ、という論法が成り立ってしまう。要は、メーカーも消費者を信頼していないし、消費者もメーカーを信頼していないのである。そのため、規制によって失敗の芽を未然に摘むことが良しとされ、規制があるがために、ベンチャーの参入障壁も高くなる。これでは、志ある人の技術の芽は花開くことがない。

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著者プロフィール

1971年アメリカ・ロサンゼルス生まれ。16歳でカリフォルニア大学リバーサイド校に合格。同大学ロサンゼルス校(UCLA)医学部を卒業。10代で商用ソフトウェアのプログラミングを始め、大学在学中にI/Oソフトウェアを設立。指紋認証など生体認証暗号システムの開発に成功。1998年「アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー」(アーンスト・アンド・ヤング、ナスダックおよびUSAトゥデイ主宰)を受賞。2004年会社をマイクロソフト社に売却、日本に拠点を移し、ベンチャー支援のインテカー設立。2012年、日経ビジネス「次代を創る100人」に選ばれる。また同年、国会の東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(NAIIC)では、ITなどのインフラ設備構築で手腕を発揮。国家戦略会議フロンティア分科会「繁栄のフロンティア」委員を務める。現在、内閣府参与(科学技術・IT戦略担当)。
ダボス会議を主催する世界経済フォーラム(WEF)とは、2011年ヤンググローバルリーダーに選ばれてからの関わり。WEF内のグローバルシェイパーズ・コミュニティの立ち上げに尽力し、同コミュニティのボードメンバーに選ばれている。

「2017年 『世界一の会議 ダボス会議の秘密』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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