岸辺の旅 [DVD]

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監督 : 黒沢清 
出演 : 深津絵里  浅野忠信  小松政夫  村岡希美  奥貫薫 
  • ポニーキャニオン (2016年4月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988013533585

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岸辺の旅 [DVD]の感想・レビュー・書評

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  • 夫婦の心の旅――
    いつまでも探してしまう愛の行方

    深津絵里のかわいい奥さんが幸せそうに笑うのが好きで、いつまでもふたりの旅が続けばいいのにと思った

    だんなさんの浅野忠信が宇宙の話をはじめたところで
    あぁ、この旅は「銀河鉄道の夜」なんだなと気づいて、不可思議だった色々がすとんと心におさまって心の準備ができた気がした

  • 2015年 日本 128分
    監督:黒沢清
    原作:湯本香樹実『岸辺の旅』
    出演:浅野忠信/深津絵里/蒼井優/小松政夫/柄本明/奥貫薫
    http://kishibenotabi.com/

    原作は文庫になったときに既読。原作は、死者との旅、死んだ人間がまるで生きている人間と同じようにふるまうという基本設定はとても好みだったのに、どうもヒロインの性格が苦手で共感できず、結果個人的にはイマイチという印象だったのですが、映画は深津絵里ちゃんと浅野忠信というキャスティングが魅力的だったので、もしかして原作より入り込みやすいかも、と期待。うん、やっぱり深津絵里ちゃんはいいなあ。原作ではただ未練がましく優柔不断にしか思えなかったヒロインの言動が、彼女が演じるだけで美しくて健気でひたむきで可愛いと思えて良かったです。

    ただ監督が黒沢清なので、随所でホラーっぽい演出を入れてくるのがちょっとこの作品のテイストには逆効果だった気がします。死んだ人が生きている人に混じって当たり前のように生活し、ご飯食べたり眠ったりして暮らしている不条理ワールド。その淡々とした世界観に、突然ジャーン!幽霊出ました!っていうホラー的手法使っちゃうのはどうかなあ。廃墟になった新聞配達所のシーンとか、大仰な音楽がこれでもかと流れて、切羽詰まった顔で走り回るヒロイン、わりと長尺。あれもっと、さりげなくしてほしかった。食堂のピアノのエピソードも、わかりやすく急激に明るかった部屋が暗くなってゆき、はい、幽霊出ますよフラグ。滝から突然出てきたお父さんも無駄に怖くて、何を伝えに出てきたのかわからない。生者と死者の境界のない不条理な世界観を「幽霊怖いよね。死んだ人だもん」にしちゃったらダメな気がする・・・。

    カンヌのある視点部門で監督賞を受賞したそうですが、ふと思い出したのはやはりカンヌでパルムドールとったタイ映画の「ブンミおじさんの森」。あれも死んだ人が当たり前のように帰ってきて、生きてる人と一緒に飲み食いしたり旅したりする話だったっけ。カンヌはそういうのが好きなのかな。

    キャストはみんな良かったと思います。とくに愛人役の蒼井優は怖すぎた・・・あ、ホラーな怖さじゃなくて女性のしたたかさみたいなのがすごい表現されてて。最近たまたま「死の棘」を読んだばかりだったので、妻と愛人の対決に無駄に震撼しました(苦笑)ただこの愛人エピソード自体は原作の時点でものすごく違和感あって共感できなかった最大要素で、これがあるがゆえに、ヒロインが夫と死んだあとまで一緒にいたい心情が全部ウソに思えちゃう。愛人への対抗心だけで「夫は生きて私のもとへ戻ってきました」って言っちゃう妻(でも完全に敗北)の見栄やプライドが、映画の中でも最終的なテーマと乖離していて微妙だった。

    愛人作ってた上に勝手に失踪した夫、たぶん死んでるんだろうけどわからなくてモヤモヤ、その状態から残された妻が、死者との旅を通してすべて吹っ切り立ち直る、という表面的な筋書きだけ追うならそれなりに悪くない映画だと思うけれど、淡い色彩のなかに、ちょいちょいどぎつい色の違和感が紛れ込んでいる気がして、自分はどうも消化不良でした。

  • 浅野忠信 深津絵里 小松政夫 柄本明 神奈川県山北町 蒼井優 歯科医 ピアノ教師 ビッグバン アインシュタイン 光の粒子 銀河系 138億年 新聞屋 餃子 日野市 風邪をこじらせて死んだ また会おうね 滝 洞窟 18歳の姉と10歳の妹 黒沢清

  • 定点カメラや役者の視線や間に、若干の恐怖を感じました。舞台を見ているような気にもなる。
    (夜、シマカゲさんが自室に戻る場面が個人的には怖いと思ったところ)
    多くは語らないまま話は進むのですが、少しずつミズキが1人だった3年間や、2人が一緒にいた頃が静かに見えてきます。
    モヤや光の視覚効果のせいなのか、想像とは全く別の不思議な印象の作品でした。

  • 普段観るタイプの話ではないが、感情を出さない役こそはまり役と思える浅野忠信の演技が飽きさせず。

  • ファンタジーであり不条理であり寓話でありロードムービーでありコメディでありハートウォーミングものでありホラーでもある。

    浅野忠信はもとから魂の抜けているような顔。なのにチャーミングという。
    ばっちりの演技。(空も風も痛いという凄まじい台詞は、そこらへんの役者には言えないだろう。)
    深津絵里は静かに悲しみを持続しているような顔。
    だからこそ笑顔や笑い声が嬉しい。
    怒った手つきで白玉団子を作るとか、いい。
    なにやかやと手仕事をする所作も素敵だ。
    蒼井優の自信たっぷりのしたたか悪女。
    ほか、小松政夫をはじめとして「いいツラ構え」のおっさんたち。

    旅は4つに分割できると思うが、「自分の死に気づかない人」と生者のそれぞれの在り方を見届けることで、自分たち夫婦の在り方も決着をつけようと決意する。
    死者の未練、生者の執着、それぞれがお互いを引き止めたり引っ張ったりする。

    この均衡不均衡は、生者死者だけでなく夫婦の関係性でもあるのだ。
    死後でも「愛の確認」をしなければならないとは。(恨みの幽霊は存在しない。)
    そして普段の生活では自分に見せてくれなかった「別の顔」を見て、理解を深めていく。

    生死の境界や通り道は、黒ではなく白や霧や湯気のイメージ。

    全編仰々しいとともに美しく幸福なオーケストラ。
    これも清節と思えてしまえるくらいには盲目的信者である。
    しかし、ここまで不穏なのに幸せな感動に浸れるのは、もう清でしかありえないのではないか。

  • 岸辺の旅
    ★★★☆☆
    (2015年 日本・フランス 監督:黒沢清)
    <あらすじ>
    夫の優介が失踪して3年。瑞希はピアノ教師をしながら孤独な日々を送っていた。そんなある日、優介が突然帰ってくる。しかも富山の海で死んだと淡々と語る優介。やがて優介は、死後に自分が旅してきた美しい場所を瑞希にも見せたいと、彼女を旅に誘う。こうしてふたりは、彼が世話になった人々巡る旅へと出発するのだったが…。

    No.15 / 2o17

  • 湯本香樹実原作、黒沢清監督、2015年作。深津絵里、浅野忠信、小松政夫、柄本明、奥貫薫出演。

    <あらすじ(ネタバレ)>
    失踪3年後に幽霊になって帰ってきた夫の優介(浅野)に誘われ、妻の瑞希(深津)が「岸辺」の旅に出る話。「岸辺」とはおそらく此岸(この世)と彼岸(あの世)でいう「岸」の意味で、生前に伝えきれなかった死者の思いを、優介が失踪中に訪れた4つの滞在地を「旅」しながら伝えようとする映画。

    <コメント>
    ・最初の10分でストーリーに入れませんでした。そこでは、突如現れた夫に瑞希は何事もなかったかのように接しながら、あてもない旅に誘われるままに旅立ちます。しかし、3年も夫を思っていたのならそんなに冷静ではいれないはずだし、旅行に行くなどもっとありえない…ならばこの瑞希もすでに死んで霊になっているのか?などとあらゆる可能性を考えてしまいます。映画でどんな描き方をしても良いですが、場の設定なりルールは最初に観衆に知らせないと。夫の死のエピソードと残された瑞希が悲嘆に暮れる生活を始めに挿入してほしかった。
    ・ストーリーに入れないまま、無音のシーンも多く、監督は何かを狙っているのでしょうが、ウトウトしてしまい、戻って見直す繰り返し。
    ・死者がこの世で活動するという設定も良いのですが、この世の人と全く同じに食べて寝て抱き合って、でもいきなり現れいきなりいなくなる。そうなると、観ている方は、生者と死者との区別が、観終わるまでまるでわかりません。
    •「地下鉄(メトロ)に乗って」「僕だけがいない街」と同じく、ファンタジーだからといってルールに一貫性がなくてよいわけではないと思います。
    •以上、最後まで見続けるハードルがとても高い映画でした。

  • 不思議な映画。
    岸辺って三途の川の岸辺なんだろうか
    (川の横は岸って言わないけど)。

    執着がこの世に魂をとどまらせるのだろうか。

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