好きになれない登場人物が紡ぐ、フィクション感の強い恋愛小説
もしかしたらいつか好きになるかも
足を運んだ図書館でおすすめされていたため手に取った。
情景描写が多く、サクサクと進めることができる一方で、どこから面白くなるんだ、という疑問が最後まで解消されなかった。
主人公が出会う女性のうち、複数人から「あなたのことはすごく好きだけど、あなたが振り返らないから他行きます」というような酷い思いの丈をぶつけられて易々と別れている主人公の考えが読めない(もちろん女性側も気持ちが悪い)。意思はどこへ?主人公は人生に当事者意識がないのではないか、必要なものが抜け落ちてるのではないか、と空想の主人公に説教をしたい気分になった。
また、主人公が理工系学部で院に進学しない理由も釈然としない。院に行くことはアカデミアに残ることと直結しないのではないか、恋人と別れて就活ができなかったなら院進するのが王道じゃないのか、といった余計な考えがちらついて没頭できなかった。まぁそれはストーリーを楽しめていれば無視できたのだろうが。
種子島の女の子との関係、対応も嫌悪感を抱くもので読んでいて苦しかった。
まぁここまで書いたが、読んで好きな人は好きだろうし、嫌いな人は嫌いだと思う。
私のレビューを見てムキーっとならないで欲しい。ごめんね。