小説 言の葉の庭 (角川文庫) [Kindle]

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  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • 新海誠アニメによる劇場版は観ていたが、実は更にこのような深い物語が、作者である新海誠氏の頭の中はにあったのだとは!

    言うなれば劇場版アニメは、半分もそれを描写し尽くしてはいないとも言える。惜しい。

    この小説の全てのエピソードを映像化したものを、完全版としてもう一度作ってくれたりしないかなあ。
    特に物語の重要な位置を占めるキャラクター、シャオホンを彼の映像と演出で見たかった。

    いずれにせよ壮大でファンタスティックなラブストーリー。時間と空間を超越した恋物語。

    「あのときのことを、あの人が約束だと思っているかどうかは知らない。憶えているかどうかも分からない。でも、俺にとっては、あれは約束だったのだ。」

    「彼がそれを覚えてるかどうかは分からないけれど、私にとってはあれは約束だった。」

  • ひたすら綺麗という印象。

    人間のリアルさを綺麗な描写で表現されている。

    話の展開どうするんだ?って途中まではダラダラとした気持ちで進めていたが、
    伏線回収始まってからはかなり引き込まれた。

    最後になってお母さんが意外といいキャラしてた

  • どこか詩的に、新宿の公園で男子高校生と27歳の女性の雨やどりの様子が描かれている。

    お互いの心地よい距離感を保ちながら東屋で雨の日を過ごす中で、だんだんと2人の親密度が上がっていく様子が描かれていて、雨が楽しみになる表現が良かった。

    ユキちゃん先生の、味があるの感想が印象的だった

    映画をまた観たくなった!

  • 靴職人を志す高校生の孝雄は、ある雨の日いつものサボり場所である
    有料公園の東屋で年上の美人女性と出逢う。
    彼女はちゃんとしたスーツを着つつも朝っぱらからビールを飲んでいる
    不思議な人で、その後雨の日によく会うようになって…

    年上の女性への想い、靴職人の夢、現在の自分の不甲斐なさ。
    青春時代の男子が抱えるあれこれを鮮明に描きつつ、彼の周りに居る
    人達も語り手に加えて色々な視点から物語を展開していく。


    ふむふむ、期待通りの綺麗な一冊でした。
    そのうち映画の方も観てみたいな。

    目に浮かぶような風景描写、比喩を多用した心情表現などなど
    個人的に大好きな要素がたっぷりで、物語自体も変にお涙頂戴モノに
    なっておらず、ちょうどよい感じの切なさでした。

    「なるかみの」
    古典に詳しい人なら分かるんだろうね。本作のキーワード。
    短歌について改めて勉強したくなったよ。
    知ってたら本作をもっと楽しめたかもね。

著者プロフィール

1973年生まれ、長野県出身。
2002年、ほとんど個人で制作した短編作品『ほしのこえ』でデビュー。
2016年『君の名は。』、2019年『天気の子』、2022年『すずめの戸締まり』公開、監督として国内外で高い評価と支持を受けている。

「2023年 『すずめの戸締まり(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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