サブマリン [Kindle]

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著者 : 伊坂幸太郎
  • 講談社 (2016年3月30日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (198ページ)

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サブマリンの感想・レビュー・書評

  • ちょっと、上手くできすぎじゃなかろうか、というのが素直な感想。未成年、無免許での交通事故やインターネットに反乱する情報、あふれる罵詈雑言、ネットを悪用した脅迫などなど、最近の考えさせられる問題について、思うところがあったんだろうな、「家庭裁判所調査官」という設定を上手に活かして問題提起したんだな、とは思うのです。ただ、逆にその問題提起したかったんだな、というのが見えてしまうのはどうなのかしら。ニュースを見た世論と、実際に加害者になってしまった「少年」たちとのギャップとか。きっとあったりするんだろうし、どこまでニュースで見た「虚像」だけを頼りに、第三者が加害者を「攻撃」していいのかというのは考えるべきことなのだけれども、ちょっと分かりやすくまとめすぎたよね、という気がします。
    未成年で、無免許で、飲酒して、暴走して、交通事故なんてニュースを見ると、もう許さん!って気持ちにしかならないし、もしも自分の子どもが巻き込まれたとしたら、それは相手を許せるとは思えない。けれど、メディアのこっち側でニュースを見てるだけなら、報道された以上のことなんて見えないんだから、せめて「見えてない」ってことを認識しておくくらいしかできないんじゃないか、と思う。テレビの前で「ひどいよね、許せないよね」っていうことくらいは傍観者たちにも許されるかもしれないけれど、それ以上のネット上含めた”行動”は思いとどまっておきたいところ、かしら。…と、なんというか自分のこれまでの考えがこの本をきっかけに変わるほどではなかったなぁ。加害者が必ずしも「憎たらしいヤツ」ではない、というのはわかりやすく描かれていたかなと思うのですが。

    私が伊坂さんにハマったきっかけが、この前作にあたる「チルドレン」で、陣内が一体どんな風にまた登場するのかすごく気になっていたのだけれど、事前のイメージが強すぎたせいか、あの陣内さんもちょっと普通になってきたよねー、まだまだ変だけど、笑、くらいの印象で、ちょっと残念。仕事ぶりが見えると、意外といい上司だったりするしさ。最後に、前作の陣内さんの言葉を思い出したので、添えておきます。
    「大人がかっこよければ、子どもはグレないんだよ」
    さて、今の私はかっこいいだろうか。

  • 「僕も何が正しいのかなんて分からないんだ」(l.3068)

    正しい? 間違い? どこにいても分からないことばっかりだ。

    分からないことは次々に現れる。どうしろっていうんだ。

    今の僕は10年前の僕より賢くなっているだろうか。実感が無い。

    10年後の僕は今の僕より賢くなっているだろうか。確信が無い。

    変えていかなければならないこと。守っていかなければならないこと。

    正解はどこにありますか。死ぬまでくよくよ考えていくしかありませんか。

  • 所々にグッとくる言葉があるなぁと思っていたら、陣内さんが出ていた「チルドレン」のレビューでも同じようなことを書いていた。
    何が良くて何が悪いのか、さらっと考えさせる書き方がいいです。問い合わせ窓口あったらいいなーと思うこと確かにあります。

    kindleになってハイライトがしやすくなったので、kindleにも星一つ。
    「チルドレン」の内容をすっかり忘れていたので再読しよう。

  • 大好きな伊坂さん、しかもチルドレンの続編だとか。
    それはもう読む前からテンションが上がる。
    というか上げすぎたのか、ちょっと物足りない気がした。

    ホントに正しいことってなんだろう。
    ホントの正義ってなんだろう。
    …そんな答えが出ない、重いテーマが多い彼の小説だけど、今回もそう。

    ただひとついえるのは、アタシは彼が書く文章の雰囲気がやっぱり好きだっていうことか。
    言葉の使い方とか選び方とか。
    また自作を楽しみにしていよう。

  • 間延び気味では?とか、木更津をもう少し動かしたら…とか、あれこれ思いながら読んでいたが、陣内のキャラに惹かれて読み進み、最後はほんのり良い気分で本を閉じる。

    辛いことが多くてやるせなくなってしまうけど、「それでも、もしかしたら…」と小さな明かりを灯してくれる伊坂幸太郎の小説。作者も厳しい現実と向き合いつつ、あきらめてないんだと感じる。

  • 筆者の作品は、正しいこととは何か、フェアとは何かをテーマしたものが多い。本書もそうだし、重力ピエロなんかもその典型だと思う。こうしたテーマは感動を呼ぶことも多いが、ワンパターンで展開が読める場合も多い。だが、筆者はテーマの追求にとどまらず、微妙に外す仕掛けをほどこすことによって、とても面白い作品に仕上がっている。
    しかし、本書はテーマの追求という視点ではひねりは加えず、登場人物達はかなり直球で向き合い、悩み、苦しんでいる。そして、狂言回しであり、正しいことの実践者である陣内さんは、常識外れで滑稽な人物になってしまっている。そうすることによって、筆者は俗に云う常識というものが正しいことからすでに大きくずれていることを鋭く描いていると感じた。更に、本書でも楽しい仕掛けが満載で飽きない。

  • 「サブマリン」
    チルドレンから12年。


    随分、久しぶりだ、陣内の活躍を見るのは。本作「サブマリン」は「チルドレン」の続編である。家裁調査官である陣内と武藤が、犯罪を犯した少年達と向き合い、彼らなりに答を見つけていく物語だ。しかし、その見つけ方は王道ではない。家裁調査官として少年を向き合い、心を開いていくというのではなく、陣内は陣内なりの向き合い方、武藤は武藤なりの向き合い方で、罪を見つめていくのだ。


    とかっこよく書いてみたものの、そんなにクールなものでもない。陣内は、彼なりのスーパーな理論で、少年少女を「陣内さんだから仕方ないな」と納得させ、「陣内さんのくせにいいこというじゃないか」と感心させ、「ああいう陣内さんは見たことない。きっと何か良くないことが起こる」と自らの立ち振る舞いを直させる。


    <blockquote>「武藤、別におまえが頑張ったところで、事件が起きる時は起きるし、起きないなら起きない。そうだろ? いつもの仕事と一緒だ。俺たちの頑張りとは無関係に、少年は更生するし、駄目な時は駄目だ」</blockquote>


    という人ですからね。一方、武藤は、家裁調査官なのに監査対象の少年にお願いをされてしまう程のお人よしで断れない性格。そんな彼だからこそ、少年も心を開く。ここが陣内との違いだ。向き合い方が、正統派なのだ。


    この2人が揃うと良くないことが起こる。事件に巻き込まれるわけだ。凶悪犯と鉢合わせしたり、刺されたり、とんでもないことが2人を襲う。それをユーモアたっぷりで乗り越える。これも魅力の1つ。


    「サブマリン」を読んで思ったことは、私は伊坂幸太郎の小説が好きだということです。なんだろう。言葉の選び方や言葉遊びが、私の好みなんだと思います。「サブマリン」に至っては、罪と罰についても触れながら、陣内のキャラクターがブレていなく、とても心地よい。伊坂幸太郎という作家は、キャラクター設定と会話表現だけではなく、犯罪という重い内容を織り込みながらも、決して重くさせ過ぎないようにユーモアを加える、その塩梅も抜群にうまいと思います。


    んー。にしても、陣内。最後の仕事はGooD Job!

  • 大好きな伊坂幸太郎作品で「チルドレン」の続編ということで楽しみに読みました。

    陣内さんの傍若無人ぶりは健在でぐいぐいと引き込まれるように読みました。

    伊坂幸太郎の作品は言葉のひとつひとつのやりとりが本当に面白い。

  • 伊坂作品で最重要人物の一人である陣内氏、本作品でもずば抜けていた。現代日本文学の『罪と罰』だった。

  • 『チルドレン』の続編。家裁の調査官の武藤の視点から描かれる。陣内や永瀬という前作からの登場人物も健在。テンポのよいセリフ回しが特徴のいつもの伊坂作品で楽しめた。

  • 陣内さん、僕たち、挽回できますか? 「チルドレン」から、12年。家裁調査官・陣内と武藤が出会う、新たな「少年」たちと、罪と罰の物語。書き下ろし長編小説。

    前作「チルドレン」を読んだのは10年も前。よく覚えていないけど、伊坂作品にしてはイマイチだった記憶がある。続編の本作もウィットに富んだ会話や十分に練られたストーリー展開など伊坂らしさは全開。でもやっぱりイマイチと感じてしまったのは単なる好みとしか言いようがない
    (C)

  • 家裁調査官の陣内と武藤、犯罪を犯した少年たちとの関わり。今回、主として描かれるのは自動車事故だが、誰でも加害者になりうるし、人を殺めてしまう可能性がある。人を殺めているのに少年は、少年法により更生し、社会に復帰する…。
    重いテーマを伊坂さんがうまく調理している。

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