刑事の勲章 D県警シリーズ (文春e-Books) [Kindle]

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  • 文藝春秋
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  • 「刑事の勲章」横山秀夫。文春e-books。2016年4月。
    「電子オリジナル短編」とのことです。まあ、いずれ短編が貯まったら書籍化されるのでしょう。

    「64」や「影の季節」などでファンにはおなじみの「D県警シリーズ」というのが、かなり食指が動きます。

    内容は。主人公の中年男性が、とある警察署に刑事部門の偉い管理職に転勤で就任します。
    ただ、主人公はこれまで管理畑だったので、刑事たちに抑えが利かない。
    いろいろ辛い思いをさせられて、復讐心を燃やします。
    そんなときに、ある事件について、真犯人が警察OBの息子ではないかという情報を掴みます。
    そしてその情報が間違いないことは、刑事畑のOBが保証してくれました。
    さあ、いちばん効果的な場面でそれを満場の中、得意満面披露するのですが...というお話です。


    いつもながら、動きとしては地味に見えますが、
    実は「業界内幕モノ」として実に「職場の雰囲気」が上手く描けていて。
    それよりなにより、情報で彩っているように見えますが、実はとにかく主人公の心理内面、焦りや嫉妬や嫉みや慢心と言った、
    「煩悩活写」に筆が冴えるのが、読む側としては何よりのドキドキ娯楽になるという仕掛け。

    いつもながらのクオリティを、短編1つでも損なわない。技量には素直に拍手、脱帽です。




    (以下ネタバレ備忘録)


    確か…

    以前に主人公が、管理畑の人間として、不正を犯した刑事に、ちょっときつい処分をした。それも、人間的に。
    確か「どうしてソレをあいつの家族の前で言ったんだ」みたいな、そんな、内容。
    実はそれを刑事畑のOBから恨まれていた。「俺の可愛い後輩をお前が潰した」。

    という訳で、そのOBが罠に嵌めていた。

    教えた情報は真っ赤なウソ。
    主人公は赤っ恥をかいて、イッキに出世ルートから陥落…みたいな話だったはず。
    (間違って記憶していたらごめんなさい)

  • 県警内の人事異動にまつわる話。
    普通の警察ものとは、違った目線で語られる物語。

  • D県警の話。
    警務部から刑事に移った人の話。多少は緊張感などもあったが、短すぎ。あっという間に終わってしまった。

  • 読みやすかったですね

  • 読みやすかったですね

  • 読みやすかったですね

  • ドラマを観たので読んでみた。

  • 人事異動の季節である今にふさわしい、警察官の異動にからめた作品でした。自分のしたことは結局自分に返ってくるんだから自分に恥じない仕事せなあかんなと思いました・・・。

  • 【電子書籍オリジナル作品!】 『64』(5月映画化)に連なる「D県警シリーズ」未収録作。4月にテレビドラマ化決定!

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著者プロフィール

1957年東京生まれ。新聞記者、フリーライターを経て、1998年「陰の季節」で松本清張賞を受賞し、デビュー。2000年、第2作「動機」で、日本推理作家協会賞を受賞。2002年、『半落ち』が各ベストテンの1位を獲得、ベストセラーとなる。その後、『顔』、『クライマーズ・ハイ』、『看守眼』『臨場』『深追い』など、立て続けに話題作を刊行。7年の空白を経て、2012年『64』を刊行し、「このミステリーがすごい!」「週刊文春」などミステリーベストテンの1位に。そして、英国推理作家協会賞インターナショナル・ダガー賞(翻訳部門)の最終候補5作に選出される。また、ドイツ・ミステリー大賞海外部門第1位にも選ばれ、国際的な評価も高い。他の著書に、『真相』『影踏み』『震度ゼロ』『ルパンの消息』『ノースライト』など多数。

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