人間の大地 (光文社古典新訳文庫) [Kindle]

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制作 : 渋谷 豊 
  • 光文社 (2015年8月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (174ページ)

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人間の大地 (光文社古典新訳文庫)の感想・レビュー・書評

  • サン=テグジュペリの本を読んでいると、美しい言葉を強い意思で並べていくことで、飛行士としての誇りであったり、人間としてのプライドであったりを伝えていて、何と言うか…意識がすっごい高いなぁと。
    これだけ甘い言葉を羅列できるのも凄いし、なんというか目線がまさしく雲の上レベルで、アフリカの奴隷を「あいつもまぁあいつなりに頑張ってるから助けてやるか(を一億倍美しくしたイメージ)」と上から眺めて陶酔する姿はまさに神ですかねと。

    …でも、彼がそうあったのはその高い職業意識によるものではないか。当時のパイロットという職業は、今とは全然違って、気まぐれに止まるエンジンや計器・システムの不在によってかなり危険度の高いもので、かつ速度の遅いレシプロ機ゆえに「落ちたら即死」レベルではないからこそ、落ちないための技術や胆力だけでなく、落ちた後の生き延び方が結構大事で、それは本著でも生々しく綴られているとおりです。
    そんな、死の近くで日々を過ごすからこそ見通せる何か、もしくは覚悟から生まれるヒロイズムが、サン=テグジュペリの本には詰まっているのだと思います。本著の「この世に本当の贅沢は一つしかない。人間の関係という贅沢がそれだ。」という言葉からは、当時危険だった郵便飛行という仕事の中で、仲間との別れを経てきた重みを感じます。

    本著の中で分量的に多くを占めているのは、砂漠と戦争。どちらも乾いたものが乾いた調子で描かれ、全部が全部本当のことではないのでしょうが、それでも良いと思えるような、アブサンでも飲んで酔っぱらったような気持ち良さがここにはあります。
    夜間飛行の次には本著をぜひ。他訳と読み比べてはいませんが非常に読みやすく、解説も非常に丁寧で理解を助けてくれます。

  • 星の王子さまが好きで、また砂漠を横断する冒険譚が好きで、そういった経緯からサン=テグジュペリの砂漠墜落事故に関する文献を読んでみたかった。意外であったのは飛行機が二人乗りであったこと。そして、希望と幻覚に苛まれる記録として読むことができる。ここから星の王子様が生まれたのかと考えるのはとても面白い。

  • 「星の王子さま」で知られるサン=テグジュペリ。
    いつかどこかで、この本も是非と聞いていたのでタイトルだけなんとなく記憶に残っていた。「人間の大地」ー 大人になって読み返した星の王子さまも、心に心地よく刺さったが、この作品は、もっと大きな津波のようにラストに向かって迫ってくる内容だった。

    人間とは?、生きるとは?、まですべての思考の源を見直すようせまってくる。

    文量は多くないので、読んで損はありません。
    是非おすすめです。

  • 1ページ目から、涙が出そうになるほど美しい文章を、久しぶりに読んだ。文字が、砂漠で見上げる満天の空に輝く星たちみたいにキラキラと光って見える。著者と親交の深かったアンドレ・ジッドは本書の刊行に先駆け“一続きの物語でなく一種の花束というか穀物の束のように時間や空間を気にすることなく飛行家の感覚心情思索を寄せ集めたものを作ったらどうか”と助言したという。その花束に込められたものは、いのちの輝き、生命のはかなさがキラキラつまった美しい一冊になった。再読必死の一冊。今度はきっと、読むシチュエーションも大切にして。

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