スタンフォードのストレスを力に変える教科書 スタンフォード シリーズ [Kindle]

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  • ストレスに対する認識を覆され面白い。その新しい知見を活用した有益な実践もありためになる。

  • ストレスは誰にでもあるもの、どう反応し、行動するかで人生も変わる。自分の将来に向けた「役に立つもの」として捉えるというマインドセット。

    実際、人はある程度のストレスがある方が実力も発揮できるし、満足度も高いと。逆境は乗り越えていくという前向きなモチベーションこそ、大切。

    ストレスと闘ったり、逃げたりするだけではなく、人は様々な反応をすることができることが紹介されている。

    未来は変えられる、前向きにぶつかっていけるようになっていくきっかけになりそうです。

  • スタンフォード大学の健康心理学博士の著作本。
    和訳本ってよみにくいイメージでしたが^^;
    とても読みやすくてつらつらっと読み進めることができました。

    ストレス自体は、悪いものではなく、
    ストレスの捉え方で、良くも悪くもなるといったところかしら。

    ストレスは・・健康問題のリスクを高めるが、人の助けをしたりボランティアをしている場合は、そのようなリスクはみられない。
    ストレスは・・うつ状態になるリスクを高めるが、苦しみのなかにもよい面を見出している場合は、そのような影響はみられない。等 

    マインドフルネス+ポジティブ思考=ストレスへの向き合い方 を手に入れるにBESTな本だと思います。
    心理学的介入を必要とする方にお勧め かな。

  • スタンフォード大学の心理学者による「ストレスとの向き合い方」本。

    日々ストレスを感じることが多く、ストレスは悪だと思っていたので、人生をご機嫌に生きるために余計なストレスは回避するのが最善策だと思ってきた。

    が、この本を読んだことでストレスの見方が180度変わった!
    自分がストレスを感じやすいことについて良い解釈ができた!

    人生の満足度が高い分、ストレスも多い。逆を言えば、ストレスを感じやすいからこそ、人生の満足度も高い。良い人生じゃないか、と思えるようになりました。

    そもそもストレスの歴史は、1936年、ハンガリーの学者セリエのラット研究から。
    (様々な外的刺激とラットの健康状態の相関性について)
    本人も、良いストレスと悪いストレスがあると言っているが、悪いストレスだけが一人歩きし、現在では、85%のアメリカ人がストレスは健康状態に悪影響があると思っている。

    大前提として、人生にストレスは必要。
    大事なのは「ストレスに向き合う態度」

    様々な研究でストレスが人生に与える好影響が示されている。
    ・客室係の業務はいい運動になると告げられた人たちは、体重と体脂肪が減少し、血圧も下がった。唯一変わった点といえば、「自分は運動している」と思うようになったことだけ。
    ・ストレス度指数の高い国ほど、平均寿命が長く、GDPも高く、国民の幸福度や人生に対する満足度も高い。
    ・人生に生きがいを感じている人びとは、あまり生きがいを感じていない人びとにくらべて、心配ごとが多く、ストレスも多い

    逆、ストレスを避けた生きたでは、充実感や、人生に対する満足度や、幸福感が、著しく低下してしまうことが心理学者達によって指摘されている。
    ・生活のなかでストレスを感じることが、なにもかも問題だと思うようになります。
    ・仕事にストレスを感じれば、「こんな仕事、やってられるか」と考えます。
    ・結婚生活にストレスを感じれば、「こんな夫婦関係は変だ、どうかしている」と考えます。

    では、ストレス状態になったときにどう向き合うか?
    ・大変なことが起きたときには、体と脳はその経験から学ぶ。「ストレス免疫」「ストレスワクチン」→ストレスは人生に良いもの。全てのストレスは自分を成長させてくれると信じる。

    そうすると身体的変化が変わる
    ・「脅威反応」のときには、体は物理的な危害を予期しています。迫りくる激しい闘いによる出血を最小限にとどめるため、体じゅうの血管が収縮します。また、体はどんどん炎症を起こし、免疫細胞を活性化させて、早く回復できるように準備します。
    ・「チャレンジ反応」のときは、リラックスした状態で血流量は最大になり、血管は収縮せずに開いたままで、心臓の鼓動も力強くなります──スピードが速くなるだけでなく、強力になるのです。心臓が収縮するたびに、大量の血液を送り出します。

    そして、ストレスを抱えているのは自分だけではないということ!
    人の幸せは大きく見えて、人の不幸は小さく見える
    誰の人生にもつらいことはある と思っている人は、幸せを感じやすく、人生に対する満足度も高い。


    ↓メモ
    タバコのパッケージ。
    恐怖、不名誉、自己批判、恥──そのようなネガティブな感情を人びとに抱かせれば、健康状態を改善するための強力な動機づけになるだろうと、多くの医療従事者は考えています。ところが科学的な実験を行ってみると、ネガティブなメッセージを受け取った人たちは、医療従事者が変えたいと思っていた、まさにその問題行動に走ってしまうのです。

    ストレスは人を賢く、強くし、成功へと導きます。人はストレスの経験から学び、成長することができます。そして、勇気や思いやりを持つこともできます。

    ストレスに対処するための最善の方法は、ストレスを減らそう、避けようとするよりも、ストレスについての考え方を改めて、ストレスを受け入れることです。

    「ストレスとは、自分にとって大切なものが脅かされたときに生じるものである」

    ★客室係の業務はいい運動になると告げられた人たちは、体重と体脂肪が減少し、血圧も下がっていました。
    唯一変わった点といえば、「自分は運動している」と思うようになったことだけです。

    年を取ることについての考え方がその人の健康や寿命に影響を及ぼすのは、ポジティブな考え方そのものに素晴らしい効果があるせいではなく、ポジティブに考えることでその人の目標や選択が変わってくるからだ、ということです。

    ★85%のアメリカ人が、「ストレスは健康や家庭生活や仕事に悪影響を及ぼす」と考えている

    ★「あなたの心と体には、さまざまな自然治癒力が備わっています。プラセボは自然治癒を起こす引き金になるんです。ですからぜひ、きちんと飲んでください」すると驚いたことに、「プラセボ」だと承知して飲んだ薬によって、患者たちの偏頭痛や、過敏性腸症候群や、うつ病などの症状が寛解。

    ストレスを感じたら、まずそれを認識します。ストレスを感じていることを受けとめ、体にどんな反応が表れているかにも注意します。

    ストレスを感じたときに生じる力を、ストレスを管理しようとして無駄にしないで、利用しましょう。あなたの目標や価値観に合ったことにエネルギーを使うにはどうすればよいか、考えてみましょう。

    ★大変なことが起きたときには、体と脳はその経験から学ぶのです。心理学ではこれを「ストレス免疫」と呼んでいます。いわば脳のためのストレスワクチンのようなものです。

    体がストレスに反応しているのを感じたら「いま自分にもっとも必要なのは、ストレス反応のどの効果だろう?」と考えてみましょう。闘うべきか、逃げるべきか。状況にしっかりと向き合うべきか、周りの人とのつながりを強めるべきか。それとも意義を見出すべきなのか、成長すべきなのか。もしストレス反応が起こって、流されてしまいそうになっても、「自分はどのように反応したいか」に意識を集中させると、それにしたがって、
    ★あなたの体の状態も切り替わります。

    ストレスを感じたとき、わたしたちには勇気が湧いてきます。
    ストレスを感じたとき、わたしたちは人とつながろうとします。
    ストレスを感じたとき、わたしたちは失敗から学ぶことができます。

    ★つまり、前日に大きなストレスを感じた、と答えた人びとの割合が高かった国ほど、平均寿命が長く、GDPも高かったのです。また、ストレス度指数の高い国ほど、国民の幸福度や人生に対する満足度も高いことがわかりました。ストレスを感じている人が多い国ほど、健康状態や、仕事や、生活水準や、地域社会に満足している人が多かったのです。

    ★人生に生きがいを感じている人びとは、あまり生きがいを感じていない人びとにくらべて、心配ごとが多く、ストレスも多い」

    心理学者たちは、ストレスを避けようとすると、充実感や、人生に対する満足度や、幸福感が、著しく低下してしまうことを突きとめました。

    自分の将来に限界を設ける
    もし生活にストレスが生じるのを恐れさえしなければ、やってみたいことや、経験してみたいことや、受け入れたいことや、変えたいことがありますか?

    ストレスを避けようとすることの最大の問題点は、そのうちに自分自身や人生に対する見方が変わってしまうことです。
    ★生活のなかでストレスを感じることが、なにもかも問題だと思うようになります。仕事にストレスを感じれば、「こんな仕事、やってられるか」と考えます。
    結婚生活にストレスを感じれば、「こんな夫婦関係は変だ、どうかしている」と考えます。

    多くの人は共通テストを受けるとき、不安になったら失敗してしまうと思っています。ところが最近の研究によって、ストレスを感じるとテストの結果が悪くなるどころか、むしろよくなることがわかっています。試験中に不安を感じている人のほうが、成績がよいくらいです。

    あなたもここ一番というときに実力を発揮したければ、無理に落ち着こうとしてあせらないことです。それよりも、「緊張したっていいんだ、興奮しているしるしだから。心臓もスタンバイしてるんだ」と自分に言い聞かせましょう。

    ★「脅威反応」のときには、体は物理的な危害を予期しています。迫りくる激しい闘いによる出血を最小限にとどめるため、体じゅうの血管が収縮します。また、体はどんどん炎症を起こし、免疫細胞を活性化させて、早く回復できるように準備します。

    「チャレンジ反応」のときには、体にはまるで運動をしているときのような反応が起こります。危害を予期していないため体はリラックスし、血流量は最大となり、大きな力を出せるように準備します。

    ★「脅威反応」の場合とちがって、血管は収縮せずに開いたままで、心臓の鼓動も力強くなります──スピードが速くなるだけでなく、強力になるのです。心臓が収縮するたびに、大量の血液を送り出します。ですから、「チャレンジ反応」が起きたときのほうが、「脅威反応」が起きたときよりも力が出ます。

    どの実験においても実力を発揮することができたのは、ストレス反応が起こらなかった場合ではなく、ストレス反応のひとつである「チャレンジ反応」が起きた場合だった、

    「チャレンジ反応」が起こりやすくなります。そのためにもっとも効果的な方法は、自分の個人的な強みを認識することです。たとえば、挑戦に向けて自分がどれだけ準備を重ねてきたかを考えたり、過去に同じような問題を乗り越えた経験を思い出したり、自分を支えてくれる大切な人たちや、自分のために祈っていてくれる人たちのことを考えたりします。そうすると考え方がすばやく転換し、脅威がチャレンジに変わるのです。

    体に起こるストレス反応は「妨げ」ではなく、実力を発揮するための「手段」だと思えるようになりました

    心臓がドキドキして、呼吸が速くなっているのに気づいたら、それは体があなたにエネルギーを与えようとしているしるしだと思ってください。体が緊張しているのに気づいたら、ストレス反応のおかげでかえって力が湧いてくることを思い出しましょう。

    多くの人は、人生に逆境などないほうがいいと思っていますが、実際にあまり逆境を経験したことのない人たちは、ある程度つらい経験のある人たちにくらべて、幸福感が低く、健康状態も劣っていました。

    ★人の幸せは大きく見えて、人の不幸は小さく見える
    誰の人生にもつらいことはある と思っている人は、幸せを感じやすく、人生に対する満足度も高い。

    ★「ストレスに向き合う態度がどれくらい重要なのか」

  • 貸出状況はこちらから確認してください(電子書籍ではありません)↓
    https://libopac.kamakura-u.ac.jp/webopac/BB00282857

  • ストレスは味方である

    価値観、貢献、目標、チャレンジ、準備、経験、成長、ポジティブ面、支え、大切な人、学び、レジリエンス、健康、共感

  • ストレスをどう捉えるかによって、良いものと悪いものになる!

  • ストレスを避けては生きられません。でもストレスにどう反応するかは、選ぶことができるし、作り出すこともできることを学べました。

    子供のイライラすることが、あっても
    こうやって私の脳を刺激してくれた、彩のある人生のひとつにしてくれているんだなあと思うことにする。

    価値観のあるものを、身に付け思い出す。

    子供の小さい時の写真をもっと
    目の付くところに置いておきます。

  • メンタルを強化する上で、悪い習慣をやめる方法やマインドを学ぶことができた。
    やっぱり、メンタルを鍛える以上に、「メンタルを弱くする悪い習慣をやめること」が大切だと思う。
    この本では、ストレスは害ではなく、「役に立つ」 という一般的には考えられないマインドを紹介していて、新たな発見が多かった。

    たしかに過去を振り返ってみると、大きな目標に対して、努力をしているとき、ストレスは必ずあった。それを乗り越えてきたからこそ、得たものがある。
    だから、筆者の言うとおり、「困難かつ重要な目標に向かって努力するなかで生じる、自然の副産物」というのは、腹に落ちた。

    そして、ストレスは役に立つということを理解した上で実践したいことは、マインドセットによる、ストレスに対する反応を変えること。

    「ストレスを感じたとき、体は生物学的に経験から学びやすい状態になっている」
    なので、ストレスを感じたら、チャンス。
    そのときに自ら反応を選択することで、マインドセット効果を生む。
    自分はよく「逃げる」反応をしてしまうから、そうではなく、「チャレンジ」や「思いやり」の反応をするようにしていく。

    このように、ストレスは役に立つということ、実践するべきことを明確になったので、非常に満足だった。

  • ストレスは人を成長させ、健康でしあわせにする
    ストレスから逃げるのは逆効果
    科学的に証明されたこのことだけでも、ストレスが生じても不安にかられないようになれそうです
    考え方の変換へ。自分のマインドセットを変える。ストレスがあるのは、やりたいことがある証拠。
    ポジティブに受け入れる。ストレスを感じるとやる気が増す。周りとの絆を求める効果や、心臓血管の健康増進も←ストレスでオキシトシンホルモンが出るため。
    ストレスを感じている時間はすべて自分への投資。ストレス反応を転換する。
    自分の価値観を見極める→ブレない生き方。ストレスがやる気を高め、失敗から学ぶことが出来る。
    忙しい人ほど、満足度が高い。退屈は死亡リスクを高める。
    スピーチ前、落ち着いている、ワクワクしていると言い聞かせたグループ、ワクワクしているほうがストレスに対処して、うまくスピーチができた。不安がエネルギーにかわった例。ストレスには抵抗しない。プレッシャーには、リラックスよりストレス
    不安をポジティブに捉える。不安(ストレス)はやる気を起こす。ストレス=興奮している。無理に落ち着こうとしなくていい
    ストレスやトラウマから人は成長できる
    色々な反応が起こる。望む反応の仕方を練習する
    思いやり、絆反応。オキシトシンの働き。利他的な行動を取る人が多い
    チャレンジ反応→自信が深まり行動力が増す。
    闘争、逃走反応→集中力やパフォーマンスが引き出される。
    逆境の中の良い面を発見すると、成長できる
    回復のストーリーは他者をも成長させる
    代理成長→哀れみではなく、共感し乗り越えていく心を持つ。相手の苦しみだけでなく、強さにも気づかないといけない。

    #瞬読ブクログ部

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著者プロフィール

スタンフォード大学でヨーガ、心理学、健康な背骨のためのクラスなどで教える受賞指導者。心身科学や健康運動のリーダーであり、ヨガ、フィットネス、ヘルスケア専門家のための教育やティーチャートレーニングに貢献している。『International Journal of Yoga Therapy』の編集長であり、『YogaJournal』や『IDEA Fitness Journal』などに記事を頻繁に執筆している。
マクゴニガルのウェブサイト:http://www.kellymcgoniga.com

「2014年 『ケリー・マクゴニガルの痛みを癒すヨーガ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ケリー・マクゴニガルの作品

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