小さな頃サーカスで見た綱渡りに憧れ、大道芸人になると言って親に勘当され、パリに出たフィリップ・プティ。そこで恋人や専属カメラマンになる共犯者を見つけ、ノートルダムの綱渡りを成功させ、夢である世界最高の高さのツインタワーでの綱渡りの夢を叶えようとニューヨークへ渡り奔走する。
時にわがままで自己中だけれど、時々ある高いところへ無断で登った人間のニュースに不可解さしか感じてなかったけど、それがクーデターであり、大道芸であり、芸術なのだということが描かれていた。
一度で終わるのかと思いきや何往復もし、寝転がる空中散歩の脅威!あれがもう亡き世界貿易センタービルだというのも相まっての不思議さと、それゆえ本当の映像じゃないとわかっていても、その歩く姿はとても美しい。
一大プロジェクトをやるような仲間との成し遂げた感も良かった。
ジョセフ・ゴードン=レヴィットの狂気と色気が垣間見えるバランスも良かった。