合本 64(ロクヨン)【文春e-Books】 [Kindle]

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  • 文藝春秋
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感想・レビュー・書評

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  • 2013年本屋大賞2位。昭和64年D県警史上最悪の誘拐殺人事件が発生。刑事部から刑務部に配属転換になった主人公が、日々の広報の仕事を通じて色々な経験をしていく。
    部下を認め、腹を割った言動をした事から一体感が生まれて行く。
    刑事部と刑務部の対立など、どうでもいいテーマが主人公の家族の出来事、誘拐殺人事件の関連者の謎などミステリー要素がかき消してくれる。
    上層部の魅力ある人物と、下司な人物が対照的に描かれているところも興味深い。
    650ページある長編で、時間が出来た今でしか読み始めなかったと思う。

    横山秀夫氏の作品 有名なものも多いので又読んでみたい。

  • 映画になったりドラマになったりとしていてずっと気になっていたのでKindleで購入。主人公の娘が家出をしてしまっていると言う家庭的な事件と、県警内部の構想、そして昭和60余年に起こった未解決の誘拐殺人事件の3つの物語が重なり合って進んでいく。
    場面場面におけるキャラクターがどのように判断し、行動したか、を描くことに注力をしているため、全ての謎が解明されるわけではないと言うところが若干消化不良。とは言え複雑に絡みあったストーリーを破綻させることなく最後まで引っ張っていく筆力は流石。

  • 2017.6.6 ★4.0

    昭和64年に起きた少女誘拐殺人事件にD県警の警務部と刑事部の争いがどう絡んでくるのか、もと捜査一課刑事で誘拐事件の捜査にも携わった警務部広報官三上はどこに矜持があるのか、前半の展開はゆっくりでやや焦れったいですが、後半は一気読みでした。

    ↓↓↓あらすじ↓↓↓
    昭和64年に起きたD県警史上最悪の誘拐殺害事件を巡り、刑事部と警務部が全面戦争に突入。広報・三上は己の真を問われる。

    警察職員二十六万人、それぞれに持ち場がある。刑事など一握り。大半は光の当たらない縁の下の仕事である。神の手は持っていない。それでも誇りは持っている。一人ひとりが日々矜持をもって職務を果たさねば、こんなにも巨大な組織が回っていくはずがない。D県警は最大の危機に瀕する。警察小説の真髄が、人生の本質が、ここにある。

  • 長い。
    4/3から怒涛のように動き出す。
    前半は、広報と記者クラブの確執やら、警察内部のゴタゴタやらが描かれていて、
    長いな〜。
    まあ、そういう事を描かないと、後半に持っていけないのかも。

    完全解決とは言えないが、三上の心の持って行きどころが、はっきりして読み手もスッキリしたかな。

    雨宮の心のうちを思うととても辛かった。

  • 2016.7.20読了

著者プロフィール

1957年東京生まれ。新聞記者、フリーライターを経て、1998年「陰の季節」で松本清張賞を受賞し、デビュー。2000年、第2作「動機」で、日本推理作家協会賞を受賞。2002年、『半落ち』が各ベストテンの1位を獲得、ベストセラーとなる。その後、『顔』、『クライマーズ・ハイ』、『看守眼』『臨場』『深追い』など、立て続けに話題作を刊行。7年の空白を経て、2012年『64』を刊行し、「このミステリーがすごい!」「週刊文春」などミステリーベストテンの1位に。そして、英国推理作家協会賞インターナショナル・ダガー賞(翻訳部門)の最終候補5作に選出される。また、ドイツ・ミステリー大賞海外部門第1位にも選ばれ、国際的な評価も高い。他の著書に、『真相』『影踏み』『震度ゼロ』『ルパンの消息』『ノースライト』など多数。

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