最果てのパラディンI 死者の街の少年 (オーバーラップ文庫) [Kindle]

著者 :
  • オーバーラップ
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感想・レビュー・書評

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  • アニメは2期放送中。
    赤子からやり直しの転生もの。
    前世の後悔に苛まれてるので生きるのに全力。

    育ての親がアンデッド(骨、ミイラ、ゴースト)と異色。
    とはいえキワモノではなく、至ってシリアス(ヒロインすらいない)。

    いろいろな謎が明かされた時、なぜ彼らの教育が苛烈だったのかが明かされるのだが、このあたりの導線がしっかりしてるのできちんと読ませる。
    ピンチもピンチしており、そこからの逆転もチートではないのも好感。

    いい感じにまとまった1巻であった。
    2016年刊行でまだ5巻なのは作者のメンタル疾患が影響している模様。
    快癒を祈るばかりである。

  • この本は、死者の街で三人の不死者に育てられた少年ウィルが、自分の出自や世界の真実を知り、聖騎士として生きる道を選ぶ物語です。作者は柳野かなたさんで、オーバーラップ文庫から発売されています。

    この本には、多くの感動や考えさせられる場面があります。僕が特に印象に残ったのは、以下の四つのテーマです。

    - 《ことば》の力
    - リスクとチャンス
    - 無心と集中
    - 善行と愛

    まず、《ことば》の力についてです。この本では、《ことば》は世界を創造し、変化させる力があると説かれています。ウィルは、不死者たちから《ことば》の教えを受け、魔法や祈りを使うことができます。しかし、《ことば》は単なる道具ではなく、意味や感情を伝えるものでもあります。ウィルは、自分の名前や家族の名前を知ることで、自分の存在や愛情を確かめます。また、他者と《ことば》で交流することで、友情や信頼を築きます。《ことば》は、ウィルにとって世界を理解し、関わるための重要なキーです。

    次に、リスクとチャンスについてです。この本では、ウィルは何度も困難な状況に直面します。死者の街から脱出するためには、強大な敵や罠に立ち向かわなければなりません。また、外の世界に出た後も、人間社会や魔物たちとの衝突や危機が待ち受けています。しかし、ウィルは決して逃げません。彼は、リスクを恐れずに前に出ることで、チャンスを掴みます。彼は、不死者たちから教わった「痛みを受けたら、前に出る。前に出て、やりかえす」という言葉を胸に刻みます。彼は、自分の信念や目標のために戦い続けます。彼は、リスクを乗り越えることで、成長や発見や喜びを得ます。

    次に、無心と集中についてです。この本では、ウィルは様々な技能や知識を身につけます。彼は、剣術や魔法や神学などを不死者たちから学びます。彼は、それらを実践する際に、「無心」になることが大切だと気づきます。「無心」になるとは、「ひたすらにここにある『いま』に集中すること」です。過去や未来に惑わされず、目の前の今だけを思うことです。ウィルは、「無心」になることで、「集中」することができます。「集中」することで、「力」が増すことができます。「力」が増すことで、「結果」が変わることができます。ウィルは、「無心」と「集中」を鍛えることで、自分の可能性を広げます。

    最後に、善行と愛についてです。この本では、ウィルは人を愛し、善いことをすることを目指します。彼は、不死者たちから教わった「人を愛してください。善いことをしてください」という言葉を忘れません。彼は、自分の恩人や仲間や民たちに対して、感謝や助力や尊敬を示します。彼は、自分の敵や罪人や異端者に対しても、憎しみや復讐や偏見を捨てて、許しや理解や寛容を持ちます。彼は、自分の行動が損をすることや理不尽に責められることがあっても、それでも人を愛し、善いことをすることをやめません。彼は、自分の存在が世界に少しでも良い影響を与えることを願います。

    以上が僕の感想文です。この本は、ウィルの成長と冒険の物語ですが、それ以上に、人生や世界について深く考えさせられる本です。《ことば》の力やリスクとチャンスや無心と集中や善行と愛など、様々なテーマが盛り込まれています。僕は、この本を読んで、ウィルのように生きたいと思いました。この本を読んで、あなたもウィルのように生きたくなりませんか?

  • アニメを視聴してからどうしても原作が読みたくなって購入。

    ジャンル的には異世界転生もの。意識が目覚めた時、周りにいるのは骸骨、ミイラ、ゴースト。自分は赤ちゃん。特殊な状況下で何がなんだかわからない中、主人公ウィルは育っていく。前世の記憶があり、前世を悔いているため今度は全力で生きようと決めるウィル。

    同じように前世の記憶があり、タイプだと無職転生などがありますが、この最果てのパラディンはよりファンタジーよりでシリアス雰囲気が漂います。

    この作品では確かに主人公は無双しますが、それは才能と努力の結果。非常に丁寧に描かれた作品だと感じます。

    1巻まるまるプロローグというか旅立ちまでの話になります。非常におすすめな作品です。

  • 私は疑似家族ものが好きなのですが、ウィルが3人との絆を大切にする姿、ひたむきに成長する姿は胸に響きました。

    これは流行りの異世界転移もの、その先駆けともいわれる作品だそうです。

    生前の家族への後悔。その思いからか、ウィルは3人に寄り添い、その時間を大切に生きている。
    ウィルは人間であり、3人はアンデット。
    なぜ、彼らが共に過ごしているのか。
    それらが、明かされたとき物語は結末に向けて急加速、読む手を止められない展開の連鎖でした。

    前半は微笑ましい家族の風景、後半は手に汗握る闘いが描かれています。
    読了後は、切ない後味が残る素敵な物語でした。

    家族の思いに背中を押され、一人立ちしたウィルがどのような物語を紡ぐか2巻以降も楽しみです。

  • 丁寧に書かれた異世界転生もので、ほどよい重さで読みやすい文体でした。
    なのですが、異世界転生独特の灰汁の強さが鼻についてしまい、途中で本を閉じることに。
    異世界転生苦手ジャンルだったんだな、と自覚した一作でした。

  • 異世界へ送り込まれるファンタジーとして
    これまで読んだなかでもっとも良くできていたのは『十二国記』
    なぜ異世界でなければならないのかは
    読者と同じ視点であるから
    細かく言うなら同じ過去の経験記録程度である方が入り込みやすいからで
    記憶喪失で見知らぬ場所で気が付くお話も異世界ものも効果はおなじだが
    過去に飛ばされたら若いころの両親に
    日本の戦国時代に飛ばされたら有名武将に関わり合いにならなければ
    娯楽作品にならないのと同じく
    「RPGのような冒険もの」いってみればゲーム的な舞台であったら
    これは強くならなければならないが
    この現実世界の経験記憶はあんまり役に立たないはずである
    十二国記みたいに
    この作品で唯一気になるとすればそこで
    『無職転生』みたいに振り切った作品なら良いが
    まじめにシリアスにファンタジーしてるとすわりがわるい
    あるいはそこが『ゴブリンスレイヤー』に劣るところなのかもしれない

  • 登場人物で人間なのが主人公的な少年しか居ないんだ.
    斬新だよな.
    あとはスケルトンとゴーストとミイラと神様.
    面白かったよ.
    最後らへんなんて涙ちょちょぎれるわー.
    で,旅に出るのです.
    最強クラスの剣と魔法を覚えた少年.
    きっと外の世界ではかなり強いんじゃないか?

    しかしアレだな.
    最初の巻ではひたすら修行に励んで
    二巻から旅が始まる的な展開が多いような気がするけど
    それが最近のトレンドなのか.
    それとも容量の都合とか展開の都合なのかしら.

    あと内容には関係ないんだけど
    イラストがラノベラノベしてないよな.
    人間一人だけなのも合わせてかなり斬新感あるね.

    続きも読むぜ~.

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