マチネの終わりに [Kindle]

著者 :
  • コルク
4.07
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本棚登録 : 589
感想 : 51
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感想・レビュー・書評

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  • せっかくなので、どっぷりハマって読んだ。切なくて、もどかしくて美しい人生をひとつ頂いちゃいました。

  • ちょっともどかしくて、いじらしい青春のような物語。
    大人の恋愛なんだけど、なんとも不器用な感じが良かった。
    読み終わったあとは心がほっこりする。

  • プロのクラシックギター奏者と、ジャーナリストの女性との恋愛話なんだが、この2人の関係が思うに任せない。なんせ直接会って話したのはたった3回。あとは遠距離恋愛なんて話ではない、日本とフランスだったり、イラクだったりする。現代の小説らしくSkypeなどを使ってテレビ電話もどきのコミュニケーションを図ったりもするのだが、それゆえの陥穽にはまってしまい、2人は別れることになる。
    この作者の文章、相変わらず苦手だが、恋愛がテーマゆえか随分と読みやすかった。わけのわからない概念を振り回したり(多少あったが)しないのも好感がもてた。

  • 久しぶりの平野啓一郎。無料なのでkindle singleかと思っていたら長編だった。
    途中から一気に読ませる。

  • 友人の高評価でひさびさに文芸書を読んでみた。誤解、プラトニック、偶然といった恋愛の重要な要素と、音楽や国際情勢や親子の会話といった、知的欲求を満たす要素が混ざった、読み応えのある小説でした。

  • 美しい文体と言葉。平野さんの小説は初めて読みましたが、繊細な文体が紡ぎ出す恋の物語がとても儚く、切なく、とても心を揺さぶりました。

  • 友人に紹介してもらって,初めてこのような小説を読みました.

    とても面白くて,すれ違いが起こる物語の半ばほどから最後まで,一気に読んでしまいました.
    余韻に浸れて,しかも物語の続きを読後自然に考えてしまう終わり方だったのも,とても良かったです.
    星4.5くらいです.

  • 大人の恋の大人の小説。天才と完璧美人。後半の展開は夢中で読んでしまった。

  • 知的で大人の恋に心つかまれます。よく知らないけど、多分はかないに違いないメロディーが頭の中で鳴ります。
    そして薄っぺらい自分が嫌になります(笑)

  • 過去は未来によって変えられる。それはなんという甘美の響きだろう。ただ、その甘美な響きに騙されてはならない部分もある、その未来を作りあげることに困難と努力と、絶え間ない意志が付属する。

    ありきたりな、コミュニケーションの行き違いや、小さな事件で二人の恋人の仲がすれ違う話は本来好きでない。なぜなら、分かりあう努力が欠如しているから。だから本書の中盤でそのような事件が起きたとき、いやになって本を閉じようかと思った。

    それでも読み続けたのは、主人公の二人の人生の意義への探求の姿勢、そして、間違った婚姻に対してどのように品性を保ち、受け入れ、そして自分の中で整理し消化していったのか、その過程の描写が真摯だったからだ。

    恋愛小説というより、丁寧に生きるということについて、丁寧に丁寧に、少し脚色を含めながら、美しい人に受け入れられやすい物語にしあげた小説。
    平野啓一郎さんだったら、もっと深みのある小説も書けるのだろうと思うけど、これはこれで、ほどよいのかもしれない。抜け感が。

著者プロフィール

作家

「2017年 『現代作家アーカイヴ1』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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