怪人二十面相 [Kindle]

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  • 2016年4月19日発売
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感想・レビュー・書評

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  • 初めての江戸川乱歩!いや~面白かった。明智探偵+小林少年 VS 怪人20面相。怪人20面相がダイヤやを盗んだり、逃走したりするミステリーはほとんど推理通りで正解できた。昭和11年の作品だということに敬意を表します。このドキドキ・ワクワクの展開は、現在読んでも全く色褪せない。それだけ読者を惹きつけるトリックを懸命に考えていたのでしょうね。さらに登場人物の推理力や悪役として深みのある行動が全面に見ることができた。アガサクリスティと江戸川乱歩が鬱屈する戦時中、同時期にミステリーを書いたのは奇跡とした言えない。

  • 懐かしい!内容を詳しくは覚えていなかったけど、読んだことは確実に思い出せて、小学生の時にキッチンのテーブルで読んでいた情景まで浮かんだ。

    この一冊で怪人が逮捕までされてしまうのだというのは忘れていたなぁ。シリーズ作品として対決が繰り返されるのかと思ってた。

    語尾がやさしく丁寧で、昔の本って可愛い。

  • 明智小五郎とその弟子である小林少年、その小林少年を団長とした少年探偵団と美術品コレクターの怪人二十面相との戦いを描いた作品。三部構成になっており、小林少年と二十面相の戦い、二十面相の手口、明智小五郎と二十面相の戦いに分かれている。児童書を思わせる柔らかい文章でエンターテイメントとして楽しく読めました。だからこそ、ツッコミを入れるのは野暮なのかもしれないけど、書かせてください。結局、二十面相は自分の変装の手法と同じ手法でやられた訳だけど、小林少年の時も変装でやられ最後の明智の時も変装でやられとトリックとしてはあまり凝ったものにはなっておらず、ちょっと学習しない二十面相みたいなものを感じてしまった。二十面相のコレクターや怪盗としての矜持(盗みはするけど殺しはしないとか)も理由や由来があまり分からずもっと掘り下げて欲しかった。ただテンポや構成は飽きさせないものがあり少年探偵団含めそれぞれの活躍も描かれていたり、二十面相の変装も応用の幅があって驚かされたりと、十二分に心地よい読書体験でした。

  • 青空文庫で読了。無条件に面白いです。ちまたで良く使われる「明智くん」と「怪人二十面相」の凄さがわかりました。これは騙し合いなのですが、とてもユーモアと暖かみに富んでいて、人間関係においても、こういう要素があると楽しいなと思います。当たり障りのないリアクションやレスポンスが蔓延するアベレージ社会、ある意味、予測がつき過ぎてツマラナイです。お互いが幸せを感じるような言葉遊び、誰もが想定できなかった見事な返し、常にそれを考えながら生きるのって、実は楽しいことだと思います。

  • この人のお話としては、人を殺したりしたらあかん、という縛りがあるわけで、まぁジャンプあたりも同じような縛りがありそうだけど、その縛りを理解していないと、は、何やってんのおまえ、ってなる。
    これが漫画ならまぁしゃあないってなるんだけど、
    小説だと妙にリアリティが失われるのは謎。
    他にも乞食とか今どきいたらめっさ目立つよ、っていうか何たら法だかで禁止表現かも?なやつとか、
    どうも嘘くさい感じがどうもね。

  • 怪人二十面相でググると、ハードボイルドな怪人二十面相や、今風イケメンの明智先生、銀髪儚げ美少年のよしお君の画像が出てきて面白いですね。 名探偵明智小五郎v.s怪人二十面相の、王道ミステリー。平易な文章で、児童文学としてリメイクされるのも納得。「推理」というか、いかに変装で敵を欺くかという感じの内容だった。お互いに己にとって最高の敵だと認めあっていることが痺れる。

  • 読みやすくて一気に読んでしまいます。

    現代でも色褪せることなく、万人にオススメできる小説です。

    読んだことのない人は一度は読んでみてください。

  • いまだ根強い「探偵vs怪盗」もの、その日本の元祖と言えるものにあたることが出来て良かった。意義のある読み物だったと思う。幼い頃から児童書のミステリー物を好んで読むことが多かった癖に、何故とっくに成人してる身で今まで読んでこなかったのか。
    昔の作品で、様々な作品の雛形や参考になっているだけあってトリックのタネは殆ど分かるがそれでも面白かった。楽しみ方は古典に近いところもあるように思う。

  • 小学生の時に一度読んで、社会人の今もう一度。
    さっくり読めて、やっぱり面白い。
    ちょうどこの前、名探偵コナンの漫画を見たので、似ていることに気づいた。

  • なつかしいです。
    小学校の図書室を思い出します。
    学校にあるものは全部読破してました。
    読書の原体験です。
    これが青空文庫で読めるなんて。

    評価は思い出補正込。
    多分シリーズどれ読んでも★3つけちゃいます。

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著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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