最愛の子 [DVD]

監督 : ピーター・チャン 
出演 : ヴィッキー・チャオ  トン・ダーウェイ  ハオ・レイ  チャン・イー  キティ・チャン 
  • Happinet(SB)(D)
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4907953067912

感想・レビュー・書評

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  •  幼児が行方不明になって必死に探す元夫婦。数年後、幼児が別の家で育てられていたのを見つけ、奪い返すが。。。

     中国では毎年20万人の子どもが誘拐されているらしいという驚愕の事実。
     話としては子どもが見つかってからがスタートなのですが、その前段の誘拐被害者自助グループみたいなとこからエネルギーMAXでもう面白い。愛があるからこそ、そこには狂気をはらむ。
     さらに激しい格差の問題や一人っ子政策など様々な社会の問題が絡んでくる。公式サイトにちゃんと「映画の背景」というページがあるのは素晴らしい配慮。
     ラストはここで終わっちゃうの?という感じだが、あれは二人の女性が自分の子を取り戻そう、自分の子どもの為にと一心不乱に動いた結果なんだよね。まさに狂気だが、それが幸せかどうかは簡単に決められるものではない。

     こんなすごい中国映画があったのか。。。

  • 幼い頃に誘拐された子をやっと取り戻せば、里親に懐いて実の親を忘れてしまっていた。

    誘拐の事実を知らず、愛情を込めて自分の子として苦労して育てた里親。奪い去られた子を探して万里を駆け、苦悩に引き裂かれた実の親。そして、子供たち。この三者が共にどう生きてゆくかを模索してゆく。

    親が子を想う気持ちは、子が親を思う気持ちは、あたりまえのことなのだけれど、世界中みな同じで。子を持つ親ならばおそらく誰しもが、強く強く共感できる余地のある、深い作品。

    昔も今も日本は、アジアの人身売買シンジケートにおける、最大の輸入者だ。人を人とも思わない風潮が世界各地で伸び始めているいま、こういった作品こそ遥か遠くまで流れていってほしい。

    エンディングの歌がまた、泣ける。

    実の親がまず歌いだす。"亲爱的小孩、今天有没有哭,my dear child, did you or did you not cry today? (i hope you didn't. ) "

    そして里親が歌いだす。 "漂亮的小孩,今天有没有哭, my beautiful child, did you or did you not cry today?"

    私の大切な息子は今日、泣いていないだろうか。私の美しい娘は今日、泣かされるようなことがないだろうか。ないことを願い、祈る。助けたくても助けられないやるせなさ。

    子供のアレルギーについて里親が実の親に注意をした時、実の親は里親もまた、本当に、この子の親であることに気づく。戦友のような絆が複雑な心に芽生える。

    涙なしには見られない、深みのあるヒューマンドラマであり、社会問題へのドキュメンタリーでもある。

    "偉大にして平凡なる、すべての親に捧ぐ"

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