キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え! (講談社+α新書) [Kindle]
- 講談社 (2016年4月20日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (153ページ)
感想・レビュー・書評
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人生を変えた高知での貴重な経験を書かれています。
No.1747
あり得ないような幸運が次々に訪れたのです。
感覚的なものですが、何か宇宙の大きな温かい力に強く後押しされている気がしていました。
自分の成績のためにとかではなく、高知の方に美味しいキリンビールを飲んでいただき喜んでいただくこと、途中からこのことだけに集中したことから。。。
とにかく顔を出して回るようにしたこと、顔を覚えてもらい、いちばん(←これがだいじ)元気なのはキリンの営業マンだ、と。これが大きかったのかもしれません。
見込みではないお客様にも接していったこと、それは下心といわけではないな、元気だな、いい人だな、この人なら私も一緒に元気になれるかもしれない。彼/彼女が喜んでくれるなら、ビール買うよ!
そんな空気づくりが「いちばん」から造り上げられた、とわたしなりに理解しました。
いいお話でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
キリンの営業部門マネージャーの成功物語。
成功の秘訣として著者が強調しているのは、上から押つけられたことを他律的にこなすのではなく、「何のために働くのか」、「自分の会社の存在意義は何なのか」というところまで根本に立ち返って、やるべきことを自ら考え、自発的に動け、ということ。著者は、営業部員に対してこの意識改革を徹底して行うことによって、どの部署においても業績を飛躍的に伸ばすことができた。業務に対する姿勢が変わると結果もついてくるから、そこにやりがいや充実感が生まれ、更に熱心に取り組もうとして好循環が生まれるのだ。
著者は、営業本部員向けに送った手紙で、変革すべき行動スタイルについて、
「○「指示待ち」から「主体的に考え行動する」スタイルへ
○非生産的で「自己中心的な業務」を切り捨て、顧客視点に立つこと
○状況を切り開く勇気と覚悟をもつこと。」
ど記している。
言われてみればしごく当たり前のことだ(なので、本書を読んで新たな気づきや感動のようなものは特に得られなかった)。思うに著者の凄いところは、部下に対して本部の方針を無批判・機械的に実行することを諌め、自らやるべきことを決めさせたら、(管理統制したい本部に逆らってまで)徹底してやり抜かせたことにあるのだろう。組織や上司に逆らうことになるから、会社を辞める覚悟を持ってないとできないこと。とても腹の据わった大物、ということだ。
「点ではなく面で売っていかなくてはならないビール営業」、「ビールは情報で飲まれている」、「お客様にキリンを選んでもらうには、キリンビールを飲むことに自信をもってもらうこと…その自信の裏付けになるものは「メジャー感」「元気感」「売れている感」「安心感」」など、ビール業界独特の販売・消費セオリーも読んでいて面白かった。
著者は、「感覚的なものですが、何か宇宙の大きな温かい力に強く後押しされている気がしていました。自分の成績のためにとかではなく、高知の方に美味しいキリンビールを飲んでいただき喜んでいただくこと、途中からこのことだけに集中したことから目に見えない力の後押しを受けたのではないかと思っています。」 と不思議体験も綴っている。こうしたスピリチュアルな体験にも興味あるなあ。 -
キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え!
著:田村 潤
キリンがスーパードライの波に飲み込まれつつあった1995年に、45歳だった著者は社内で代表的苦戦エリアといわれた高知支店に支店長として赴任した。そして、厳しい闘いの末、2年半後には高知支店の業績は反転し、高知県においてアサヒビールからトップシェアの座を奪い返した。
この闘いの本質は、自社の風土との闘いであり、現実と格闘して得ることができたのは、社内、あるいはビール業界だけで通用するノウハウではなく、営業に普遍的な考え方や、物事の捉え方であった。高知での逆転的で得た考え方は、必死に打開策を求め、間違った闘いに血を流している多くの現場の営業マンにとって、解決の糸口となる。
本書の構成は以下の3章から成る。
①高知の闘いえ「勝ち方」を学んだ
②舞台が大きくなっても勝つための基本は変わらない
③まとめ:勝つための「心の置き場」
体調を崩しお酒を飲めなくなった父は、私が物心ついた時から毎日毎日ビールを飲んでいた。いつも晩酌と飲んでいビールは、本書の主役で「キリン ラガービール」。
社会人となり、時代の流れからラガービールは発泡酒にその座を奪われていたものの、家族で実家へ戻るときにはお土産のひとつとして「キリンラガービール」を選択していた。
無言で受け取り、瞬間にプルタブを開け、ごくごく飲まれるラガービール」。うまそうに飲む姿を思い出し、飲めない今に寂しさを感じるもののそれも一つの親孝行であったと思い返す。
そんな一人一人のビールへの思い出が思い浮かぶほど、まずはそのビール愛が描かれている。
熱い情熱と執念で多くの難関を乗り越えてきた著者。
圧倒的な熱量で人を動かし続けている。
学ぶべきことは多かった。
地道な活動で地域を動かす。
執念としか言えない。感情で人は動く。 -
アサヒビール(スーパードライ)の台頭、キリンラガーの味の変化等の逆風がある中、キリンのシェアを1位に取り戻した著者の話ですね。
ビジョンを明確にした上で、会議を全廃することや、本社からの指示を無視するなど、何が正しいかというのをきちんと考えて、愚直に行動を繰り返すというのは素晴らしいな、と思いました。
逆境な状況下で、一人の人間の熱さが組織を変えていく様は本当に見事でした。 -
現場力、自分で考えて動く
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”営業は、また、ビジネスで勝つというのは、本来こういうことを言うのか!? と、オドロキと感動をもらった一冊。
感謝&貢献、考え抜くこと&強み。
プロセスから理念&ビジョン。
熱いメッセージと考えながらの行動。
いや?、田村語録、素晴らしかったです。
(別の形でやりたいぞ)
<キーフレーズ>
・ビールは情報で飲まれている (1996年の章)
※高知の現場周りで気づいたこと。「目立つ場所にたくさん置いてあるのが売れていて美味しいビール」、温泉施設でアサヒだけしか置いていない→そこで飲む→家でも頼むようになる
・プロセスによるマネジメントから、理念とビジョンに基づくマネジメントへ徐々に移行する取り組みも
※考えさせる、ビジョンに戻る
・広告における発信も、同じメッセージを繰り返し繰り返し伝えることにしました
・リーダーが部下の信頼を勝ち取るのは、沸騰するほどの熱を発しているときです。
★価値を創造する営業(新旧対照表)
・事業の目的:売上・利益(自己満足) → お客様に買っていただき喜んでいただく、お客様の満足と価値(貢献)
・求められること:言われたとおりに実行する → ビジョンの実現に本気になる
・目標達成へのプロセス:管理志向が強まり、現場の自由度が下がる、やらされ感
→ ビジョン・戦略・戦術の軸が明確。発想や行動に自由度UP
・思考の基準:机上の理論と分析重視、弱点補強 → 現場のリアリティ重視、強みの強化 ★
・求められる人材:決められた範囲の仕事を性格にこなす
→イノベーションを起こし、付加価値を生み出す
・リーダー:後方で、指標によりメンバーを管理。社内の報告や会議に強く、現場への関心が薄い
→理念・戦略・戦術の軸をメンバーに説明・共有し、主体的に行動するようリードする。
現場で率先垂範し、現場に強い
現場の事実を戦略立案につなげる ★
<きっかけ>
ボス Oさんのオススメ。
面談のなかで、四国つながりで紹介してもらった一冊。ありがたや” -
最後に極意をまとめてくれているのもいい。