代償 (角川文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
3.93
  • (26)
  • (57)
  • (27)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 416
感想 : 43
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (421ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 平凡な家庭で育った小学生の圭輔は、ある不幸な事故をきっかけに、
    遠縁で同学年の達也と暮らすことに。
    運命は一転、過酷な思春期を送った圭輔は、
    長じて弁護士となるが、逮捕された達也から依頼が舞い込む。
    「私は無実の罪で逮捕されました。どうか、お願いです。私の弁護をしていただけないでしょうか」。
    裁判を弄ぶ達也、巧妙に仕組まれた罠。
    追いつめられた圭輔は、この悪に対峙できるのか?

    読み始めからとても不穏な空気感が漂っていた。
    読み進めるにつれ、もう苦しくて苦しくて仕方なかった。
    達也親子の余りにも鬼畜ぶり。
    達也の自分の手はあくまでも汚さず、他人に犯罪を犯させる。
    小学生なのにこんな人間が存在するとは…。
    いやこんな子いるんだろうな。
    圭輔のご両親の甘さにも腹立だしいものを感じずにはいられないかった。
    圭輔の、何もかも諦めてしまっている所。
    達也親子の思うがままになってしまっている所も腹立しかった。
    でも小学生だったら仕方がないのかなぁって。
    良い人も登場するが、本当に鬼畜の様な人が沢山登場し、
    読んでてとても嫌になるお話だった。

    タイトルの代償はどちらに対してなのか…。
    それが、最後の方までわからない紡ぎ方は素晴らしかった。

  • 本屋でPOPに惹かれて購入。

    読んだのが、結構前でうろ覚えだが、とにかく主人公の敵が嫌で怖い、胸糞悪い奴だった覚えがある。2部構成で少年時代と、現代。
    ただ怒涛の展開で、本を読む手は止まらなかった。
    内容は人を選ぶと思いますが、面白かったです。

  • 平凡な家庭の小学生・圭輔は、ある事故をきっかけに遠縁の同級生・達也と暮らすことになり、一転、不幸な境遇に陥る。寿人という友人を得て苦境を脱し、長じて弁護士となった圭輔に、収監された達也から弁護依頼が舞い込んだ“私は無実の罪で逮捕されました。どうかお願いです。かつての友情に免じて、私の弁護をしていただけないでしょうか”。裁判を弄ぶ達也、追いつめられた圭輔。事件を調べ始めた寿人は、証言の意外な綻びを見つけ、巧妙に仕組まれた罠をときほどいてゆくが―。『教室に雨は降らない』の気鋭による、クライムサスペンス!

  • 最近帯に騙されることが多かったけど「先が気になり眠れない」は本当でした。久しぶりに1日で読了。
    ミステリーやホラーをたくさん読むので邪悪な人物には慣れてるつもりでしたがそれでもムカムカ感が大きい…続きが気になるのに読み進めたくない葛藤と戦いました。
    作者の他の作品も読んでみようと思います|ू•ω•)

  • 凄い話だった。幸せな生活を送っていた圭輔家族に対して、妬んだ道子&達也が悪意を持って圭輔家族を破滅に導く。圭輔は運良く道子&達也から離れたが、また出会ってしまい破滅へと導かれる…最後の最後まで救いが見当たらず、モヤモヤした気持ちで読み進めた。圭輔が寿人に出会っていなかったらと思うと、本当にゾッとする展開だった。こんな達也を裁くことができないという法律の限界を垣間見た気がした。

  • 関係に強弱があるというのはやりにくいわ〜。一旦、立場が決まったら崩せそうにないし。
    代償、あぁ、と納得してしまう。

  • 最初から80%くらいまでは、本当にむかむかするような展開です。

    ようやっと残り20%くらいになって、すっきりとはしないですが、まあ何とか胸のつかえがとれるような展開になってくれます。

    化け物と知り合いだったために、子供の頃から思いっきり不幸になってしまった主人公ですが、周りの良い人達のおかげで、まともな生活と職業を獲得して、前向きに生きて行けていることが救いです。

  • 伊岡瞬初読。文句なく面白かった。一気に読める。
    子どもの頃酷い目にあわされた遠縁の子どもに、大人になってから仕返しする話って書くと、身も蓋もないが。

  • 途中 美緒ちゃんが出てきてびっくり

  • 一人の悪党と知りあったばかりに人生を滅茶苦茶にされる話である。しかも小学生とは思えない程の知能犯で、大人になった主人公をも翻弄する。ただ理解のある回りの人びとや弁護士という本人の職業から勧善懲悪の結末にたどり着いた所は読んでいて心が晴れた。

著者プロフィール

1960年東京都生まれ。2005年『いつか、虹の向こうへ』(『約束』を改題)で、第25回「横溝正史ミステリ大賞」と「テレビ東京賞」をW受賞し、作家デビュー。16年『代償』で「啓文堂書店文庫大賞」を受賞し、50万部超えのベストセラーとなった。19年『悪寒』で、またも「啓文堂書店文庫大賞」を受賞し、30万部超えのベストセラーとなる。その他著書に、『奔流の海』『仮面』『朽ちゆく庭』『白い闇の獣』『残像』等がある。

伊岡瞬の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
東野 圭吾
ピエール ルメー...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×