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感想・レビュー・書評
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シリーズの4冊目▲動乱回避に向けた図書館主導の三国和睦会議が実現に動く。果たして和議は成るのか。左手の解呪はできるのか▼トップ外交は成果が大きいが、権謀術数が渦巻く中で一番の大事は信頼関係。天帝と魔女は同じ「言葉」を持つ者同士(まるで言葉使い師の読解力バトル)で固い紐帯を築きます。バトルシーンも「衛兵はマツリカ様を囲め!」と頼りになるメンバーがリアルに動き、高い情景描写力もあり迫力満点でした。主要人物みんなに活躍シーンがありエピソード詰め込み過ぎですが、伏線が良く効いた素晴らしい作品でしたね(2013年)
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大変に面白かった本。
活字中毒で、図書館と本屋は天国に一番近い場所と思っているので、題名にそれがついているだけでわくわくしてしまうのだけど、中は期待を上回る密度の濃さ。
それこそ、高い図書館の一番下の階から、何階も上まで続いている壁一面の巨大な本棚を見て、ずっと目を瞠っていたような読後感。
細かいところはついていけなかったものの、すごいことは伝わったぞ!みたいな勢いで(笑)
言葉とは。図書館とは。そして、生きる上での人の選択とは。
最終巻のマツリカの言葉の一つ一つが胸に刺さり、これ以上ない本質を端的にまとめた作者の力量に唸る。
読後、著者が研究者であられることを拝見して納得。素人の勝手な思い込みかもしれないが、知と図書館と言葉というものに対する価値観等が、それらしいと思ったので。
4巻で、ひと段落となった時に、あれは?これは?と思った疑問が解き明かされていく過程も、とにかく最後に向かっての盛り上がりと、ラストの締めくくりが、なんというか、ちょうど良い端的な言葉だけで見事に描かれていた分、更に胸を打たれる終わりとなった。
野暮かもしれないけれど、続編を希望してしまう。
マツリカと離れたキリヒトがどう活躍するのか、そして新しい名前となった彼と彼女の再会が、やはり見たいと思うのだ。 -
(2022/35)三国の間で戦いが回避され、二ザマの政変為る。マツリカの左手の動きを奪った双子座を追い詰める場面は冒険活劇のようだが、その中で明らかになる様々な裏の事情。そして、やはりこれは「言葉」の物語だったな。そして、マツリカとキリヒトの別れの刻が訪れて。。壮大な詩が終わり、続編に手を出してしまうこと請け合いだね。寧ろ、刊行時に読んでしまっていたら読みたい時に続編に手を出せずに悶えたに違いない。
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最終巻。
交渉、帰国、別れ。
全巻通して話は面白い。でも長い。説明が。
交渉中に相手に言い返すのに、心情ふくめて5ページとか……マンガのカイジかよ。
伏線は回収され、キャラもたってる。
最後の方は長いウンチクもこういうものと、受け入れて楽しめたけど。