陸王 (集英社文芸単行本) [Kindle]

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著者 : 池井戸潤
  • 集英社 (2016年7月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (476ページ)

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陸王 (集英社文芸単行本)の感想・レビュー・書評

  • 一気読み。
    個人的に共感できる材料が2つあった。池井戸さんは銀行のような大企業を題材として小説が多く、ルーズベルトゲームにしても空飛ぶタイヤにしても中堅企業までが中心。今回は社員数名の零細企業。まさに私のスポーツビジネスの会社が直面している「回転資金不足」やら「大手に対してブランドを守る」とか、直面している課題。
    そして対象がマラソンランナーを支えるシューズ。一時期マラソンをやっていたから。
    「(前略)余裕に任せて、本来すべきことを怠り、必要な改革に着手しなかったために、数ヶ月、いや数年の時を経て、目に見える危機が訪れるのではないか。そうなる前に、新たな一手を打つのが経営者の仕事ではないか」
    まさに、順風満帆の時に忍び寄る気付かない危機に対応できるかどうか。
    「ビジネスというのは、ひとりでやるもんじゃないんだな。理解してくれる協力者がいて、技術があって情熱がある。(中略)チームでマラソンを走るようなものなんだ」
    この言葉はまさに今の自分の境遇を語っているような。一人では何もできない。いかに協力者の方に助けて頂く環境を作れるか、です。
    「本当のプライドってのは、看板でも肩書でもない。自分の仕事に対して抱くものなんだ。(中略)自分の仕事に責任と価値を見いだせるかさ」
    いったい自分にプライドはあるのか?それは見栄ではないのか?と自問自答。
    零細企業の社長として響く言葉が満載の小説。
    そして池井戸さんの特徴である一発逆転の発想が心地よい。2度目の跳戦(挑戦)でもくじけるが、チームの気持ちとランナーの気持ちとが交錯して涙を誘った。そしてやってくるフィナーレ。
    足袋屋が世界を代表するシューズメーカーと戦う様は、アマチュアチーム(うちの)がプロチーム(Jリーグ)と戦う様に似ている。魂を揺さぶられる、そして爽やかな読後感に浸れる小説だった。

  • 忙しい時につい読み始めて止まらなくなりました。池井戸潤さん相変わらず面白い。仕事のヒントまで得てしまったし、元気が出ました。私も頑張って働こう。。

  • 本当のプライドとは看板でも肩書でもない。自分の仕事に対して抱くもの。どれだけ自分と、自分の仕事に責任と価値を見出せるか。登場人物皆が自分に誇りを持ち、様々な価値観をぶつけあいながらストーリーが展開していく。どれが正しくてどれが間違っているということはない。答えはすべて自分自身にある。自分自身の生き方なのだろうと改めて思わせられる。良くも悪しくもいつものパターンで期待を裏切ることなく収束していく。おもしろいし、すっきり溜飲は下げられるも幾分予定調和に過ぎるかも

  • ビジネスは人と人が作り出すもの。なんだかんだ言ってやっぱり人と人が持つ思いの強さがとても大事だと思う。

  • 老舗の足袋メーカーがマラソンシューズの新規事業に挑戦する話。
    嫌なキャラは終始嫌なヤツで、主人公はめっぽうアツイという池井戸さんっぽい展開でしたが、ストーリーの起伏が激しく面白かったです。

    続編も書けそうな終わりで想像通りだったので、星1つ減。

  • 久々に一気読みの大エンターテイメント小説。

    勧善懲悪、すぐドラマ化されるだろうが、誰をあの役に、誰をあの悪役に持ってこようかあれこれ楽しんでます。

    最後のレースで、「陸王」の素晴らしさをもう少し書き加えて貰いたかったと思いますが。

  • 安定の面白さ。
    小さな会社の経営者、従業員、銀行、嫌がらせをするライバル社…池井戸さんお得意の分野。
    今回は足袋、新素材、マラソン、などがテーマかな。
    登場人物は最初から白黒はっきりしているので読みやすい。
    読みながら、がんばれ、だまされるな、と応援してしまう。
    ほぼ「あけみさん」状態。

    こういう会社が近くにあったらなぁ。
    どこかにないかしら。
    新しいものを一丸となって作っていく…頑張れる場所が欲しい。
    心底羨ましい、今日この頃。

  • 面白くて一気読みした池井戸さんの最新作。埼玉県行田市にある100年の歴史を持つ足袋づくりの中小企業「こはぜ屋」が、ランニングシューズ業界に新規参入する物語。業界自体が縮小化している足袋業界の限界を感じて、新規事業へ挑戦するが、一筋縄ではいかない。中小企業経営者の苦悩が、宮沢や飯山や橘などの視点から丁寧に描かれている。
    「陸王」はランニングシューズの新製品名なのだが、多くの関係者の想いがつまったこのシューズが実際にあったら絶対に履いてみたい!!


    仕事に関する以下の発言が心に響く。池井戸さんの本は、読むと仕事頑張らなきゃという気になるからすごい。

    「本当のプライドってのは、看板でも肩書きでもない。自分の仕事に対して抱くもんなんだ。会社が大きくても小さくても、肩書きが立派だろうとそうじゃなかろうと、そんなことは関係ない。どれだけ自分と、自分の仕事に責任と価値を見出せるかさ。」

  • 経営者がいかに苦悩しているか、表からは見えない事情を実感させられた。陸上に興味はないが展開も面白い。もっと長編でも読みたかった。尻窄みになってしまった印象。

  • 行田、熊谷、桐生とくれば、北関東在住の私にとって興味津々。
    池井戸さんが、この土地を舞台にどんな話を書いてくれたのか、すごく楽しみな一冊でした。

    話の軸は、何とランニングシューズ。
    されどランニングシューズ!
    奥が深い。
    図書館で借りた一冊、
    自分の家の本棚に是非置きたいと思う次第です。

  • 面白かったです。楽しめました。作中で印象に残った言葉。「全力でがんばっている奴がすべての賭けに負けることはない」暗中模索の状況から起死回生の一手を打つところ、手に汗握りながら読みました。

  • 池井戸さんの新刊をkindleで読みました。



    「陸王」というタイトルはドラマ化もされた「民王」と似ていたので

    その続編かと最初は思いましたが、全く違うストーリー。

    どちらかというと「下町ロケット」や「ルーズベルトゲーム」に似た

    中小企業の成長物語です。



    今回も銀行やらライバルの大企業やらとにか嫌な奴満載ですが

    そんな中で、主人公である社長の宮沢は一歩ずつ自分の仲間を作っていき

    全くノウハウのないランニングシューズ業界へ挑戦を進めていく

    本当によく練られている内容で、後半から展開が早くなると

    一気に読んでしまいました。

    池井戸さんらしい構成で、読者を飽きさせない展開。

    これもドラマ化間違いないな、誰が宮沢社長をやるのか・・・そんなこともつい考えながら

    読んでしまう一冊です。

  • 池井戸潤待望の新作はお得意の企業再生モノ。
    タイトルの「陸王」とは、埼玉県行田市の老舗足袋製造メーカー、
    「こはぜ屋」が新規事業として参入・製作したランニングシュー
    ズの商品名。この奇抜なシューズを軸に展開する、痛快なビジネ
    ス物語である。

    ハッキリ言うが、これは「下町ロケット」の初作と全く同じタイ
    プの話。完全なる二番煎じであり、二匹目のドジョウを狙ってい
    るとしか思えない。ところが、この二番煎じがメチャクチャ面白
    いのだから非常にタチが悪い(^^;)。

    要因はいくつかあると思うのだが、まずは会社の規模感。
    ロケットの佃製作所も下町の中小企業ではあったのだが、いくつ
    もの特許を所有するハイテク系であり、従業員も数百人は居る
    会社。ところが、埼玉県行田市という微妙な地域に本社を構える
    こはぜ屋は、社歴こそ100年を超える老舗ではあるが、従業員数
    はお針子のお姉様方を含んで20数名の中小にも満たない零細企業。
    主力商品は足袋もしくは地下足袋であり、今この時代に爆発的に
    売れる商品ではない。無論、業績はジリ貧。そういう意味で言う
    と、佃製作所よりも我々庶民がシンパシーを感じやすい会社であ
    るところがまず一つ。

    そして、アイテムに対する親近感。
    ランニングシューズやジョギングシューズはロケットエンジンの
    バルブシステムや心臓の人工弁よりも確実に身近であり、思い入
    れを持ちやすい。試行錯誤を重ねて形になっていくランニングシ
    ューズの形状を想像するのは楽しいし、実際には存在していない
    靴に妙な肩入れすら(^^;)。

    つまり、下町ロケットよりも全てに於いて「等身大」な話である
    ところが、最強の二番煎じを成立させている由縁。いや、やっぱ
    りすげぇな、この作家♪

    そして、内容はもちろんワンピースを彷彿とさせる「仲間たち」
    の物語。終盤では「足袋屋」を小馬鹿にされると腹が立つくらい
    のめり込んでしまいましたよ、ええ。

    ワンピースと言えば、タイトルの「陸王」で“奇跡の王”こと、
    ドレスローザのリク・ドルド三世(リク王)を連想。そう言えば
    あちらのリク王も庶民の英雄だった。もしや池井戸潤、そこまで
    計算してたのか??
    ・・・もちろん、考えすぎだとは思うんだけど(^^;)。

  • 足袋を作って100年以上の老舗であるこはぜ屋が事業が縮小しつつある足袋に加え、新規事業としてランニングシューズの開発を行う。その中で顧問飯山、息子大地、タチバナラッセル橘、アトランティス小原、ランナー茂木、フィッター村瀬、銀行員坂本、フェリックス御園などさまざまな人物との関わりが描かれている。陸王、履いてみたい。

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