日経サイエンス2016年10月号

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  • 日本経済新聞出版社 (2016年8月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・雑誌
  • / ISBN・EAN: 4910071151067

日経サイエンス2016年10月号の感想・レビュー・書評

  • 特集は「ゲームと脳」である。
    一頃、ゲームばかりしていると「脳の能力が低下する」(=「ゲーム脳」になる)と言われていたが、どうやら反対の研究結果が蓄積されてきているらしい。
    アクションゲームや3Dパズルゲーム、リアルタイムストラテジーゲーム(「宇宙のいくつかの種族の争い(!)」を想定したゲーム)、向社会的ゲーム(互いに助け合うことで目標を達するタイプのゲーム)を一定時間行うと、濃淡を検知するとか、違うものを瞬時に見つけるとかいった認知力の向上が見られたという。ゲームから暴力的な要素を除いたり、極度に長時間行わないようにしたり、一定のルールの下では、ゲームは脳の訓練なりうるようだ。(これも一時期流行ったが)いわゆる「脳トレ」型のゲームよりも、もう少し能動的なものの方が、認知力向上には向いているらしい。
    注意欠陥障害の子や、認知症の初期症状を示す高齢者向けの治療用ゲームが進んでいるという。

    惑星科学のトピックでは、小惑星探査機の話題が2つ。1つは、将来的に地球に衝突する「かも」しれない小惑星ベンヌを目指す、アメリカの「オシリス・レックス」。ベンヌの地表近くでハチドリのようにホバリングしながらサンプルを採取するという計画もすごいが、それよりこの小惑星の未来予測に驚いた。2135年に地球から約30万km(月よりも近い距離)をかすめるのだが、このとき、ありうる通過位置の中で、「キーホール」と呼ばれる箇所を通ると、軌道が変わって将来的に地球に衝突することになるというのである。何それ・・・? キーホールを通るのかどうか知りたいが、2135年までは自分の寿命が持たないなぁ・・・。残念・・・。
    もう1つは涙の帰還を果たしたはやぶさが、小惑星イトカワから持ち帰った試料のその後。耳かき1杯ほどの試料だが、微粒子総数は推定1500個以上。着々と解析が進められ、完全に終了するまでには、この先10年以上掛かる見通しという。最近の電子顕微鏡写真撮影から、イトカワの歴史が見えてきた。表面の構造から、イトカワの母天体が高温であったこと、天体衝突が起きたこと、宇宙風化という現象で小惑星表面が偏執したこと、イトカワの表層部が流動していることの4点が判明。イトカワの母天体は、元々は球形だったが、内部の温度が上昇し、非常に高温になったところで別の天体が衝突、バラバラになった破片が互いの重力で集まって、現在のようなラッコ型になった。当初は白っぽかったが、宇宙風化で暗く赤味を帯びるようになったというシナリオが浮き上がってきた。
    微粒子の表面からそんなことまでわかるのか・・・。
    イトカワの粒子解析はさらに、そのノウハウが、はやぶさ2(小惑星リュウグウを目指している)が採取するであろう微粒子の解析にも役立てられることになる。

  • 前から順に興味深かった記事
    ・ニュートリノにCP対象の破れの可能性が示唆
    ・LHCで新粒子の発見はなかったが、本年からの本格稼働期に期待
    ・ビデオゲームは認知力をUPする
    ・IoA(タケコプター!も)

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