巷には様々な片付け本があるが、本書は老後を見据えた片付けとなっている。しかし、若くてもいつ死ぬか分からないので、参考になるところはある。
生前整理ということを頭に入れての片付けは、家の中をすっきりさせるには一番効果的な考え方のように思う。これから先、なにがあるか分からない、なにかに使えるかも、必要となるかも、という考えでは、一向に片付けが進まないからである。断捨離やシンプルライフ、ミニマリストと方向性は同じだが、一日30分の抜きという点や生前整理という視点をもつことが本書の特徴である。今まで物を減らしたくてもなかなか減らすことができなかった人にはお勧めだが、もうすでにすっきりとした生活をしている人がミニマリストを目指すという場合には物足りないかもしれない。