ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります [DVD]

監督 : リチャード・ロンクレイン 
出演 : モーガン・フリーマン  ダイアン・キートン  シンシア・ニクソン 
  • ポニーキャニオン
3.45
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本棚登録 : 294
感想 : 57
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988013055193

感想・レビュー・書評

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  • 2014年のモーガン・フリーマンとダイアン・キートン演ずる高齢者夫婦の日常を描く作品をアマゾンプライムにて鑑賞。

    長い時間を共に過ごしてきた夫婦の雰囲気をモーガン・フリーマンとダイアン・キートンのやり取り、間、表情、言葉の調子が醸し出す。
    両名優の顔に刻まれた皺や肌のたるみまでも2人の時を示しているようで、特に大きな出来事が起きるわけでもないのに気づくとすっかり引き込まれている。

    若作りもせずに、年齢に抗わず、格好いいなと心底感じる2人。ファッションアイコンたるダイアン・キートンの衣装や眼鏡がとても素敵。話し方も低音で知的でとても好み。

    高齢になり、エレベーターのない階段の住まいに不安を感じ、今の家を売り、資金繰りに苦労しながら終の棲家を探し求める騒動の描き方が絶妙。
    内覧会において、態度の悪い人や、意味不明の言動を繰り広げる人等、普段は交友のない他者がずかずか家の中に入ってきては、自分たちの居場所が侵食される夫婦の戸惑いが、とても繊細に描かれる。
    マンションの売却活動をした人ならば、そうそう!と分かるはず。

    丁々発止のやり取りで不動産仲介をする親戚のリリー役シンシア・ニクソンと、ミリアム役のキャリー・プレストンは、2人とも脇役には欠かせない存在。
    不動産仲介の業者のうさん臭さや、グイグイ来る感じは2人とも上手だあ。
    私も同世代で、アメリカのおばちゃんの雰囲気がいいのよねえ。

    人生山あり谷ありで、ずっと同じ状態で時間が流れることはないけれど、年齢を重ねて、夫と日常や日課が緩やかに続く、そんな老後を夢見て、最後に心じんわり。
    フロリダやアリゾナでの優雅なリタイア生活よりも、今ある日常を大切に。
    素敵な映画でした。

  • 原題は “5 flights up” で「階段を5階上がったところ」といった意味。エレベーターなしの生活がつらくなってきた夫婦。アレックス(モーガン・フリーマン)とルース(ダイアン・キートン)は家を売り、代わりに「エレベーター付きの新居」を買うことにする。しかし、40年も住んだ思い出深いアパートを手放すに当たって葛藤も渦巻く。
    2人がアパートに住み始めた頃から今に至るまでの話が挿入されている。黒人と白人の結婚で両親から反対され、子供ができないとわかり不妊の問題、愛犬の手術など。
    私は自然が好きで郊外にしか目が向かないので、ニューヨークのような都会の真っただ中に住む選択はないのだが、商店街の人々との交流もあって街中の暮らしもそれなりに快適さがあるようだ。
    テロ事件が勃発しアパートの価格に影響する設定も、現代を反映している。家の内覧に訪れるさまざまな人たちの背景もニューヨークらしい。中でも、お母さんが入院中で家探しをしている少女とのエピソードが印象深かった。この少女が住むことになれば良いのにと願い予想した。ラストに少女との再会をもう一度加えるのはやりすぎと思いつつ・・・。
    年齢を重ね肩の力が抜けたダイアン・キートンを観るのは嬉しい限り。

  • 他人が見たら例え古臭い家でも
    当人たちにとっては思い出がつまった大切な家。
    内見で見定められているのは家なのに
    売る側にとっては人生そのものを値踏みされているような
    そんな微妙な気分になる。

    この映画の魅力は主人公夫婦そのもの。
    黒人と白人の夫婦なのだが
    それがものすごくチャーミングで
    めちゃくちゃお似合いなのだ。

    誰かにジャッジされることを改めて考える。

    たとえ、人種がちがっても、
    お金があってもなくても、
    子供がいてもいなくても、
    独身でも家族がいても、
    誰かに誰かの人生の幸不幸をジャッジできるものではない。

  • 40年連れ添った夫婦の若い頃の回想シーンは、どれもふたりがどのように歳を重ねたのかが違和感なく、好感も持てて良かった。
    リリー役のシンシアを観るのはSATCのミランダ以来だったけど、忙しない不動産っぷりがハマっていたし、おば夫婦に暴言を吐くところも◎
    内覧に来ていた女の子とのやり取りも好き。ぜひ、壁のペンキを塗りなおしたあの眺めのいい部屋へ、お茶に招いてほしい。
    エンドロールの空撮も、物語がまだ続いているように楽しめた。
    イーストヴィレッジも素敵だなあ。

  • ルースの服装がおしゃれ。映像も音楽もいいし、内容もほっこりしていて、久々に観ていて明るい気分になる清々しい映画。気持ちのいい朝を連想させる。黒人差別やテロ、不妊、老後の生活など深く考えると暗くなるばかりのトピックは取り上げつつ、さらりと軽やかにまとめあげてるのがいい。そしてなによりも夫婦仲がいいのがステキ。こんな2人に憧れるなぁ。

  • アパアルトマンを売りに出し、
    どたばた劇に巻き込まれる老夫婦の数日の物語に、
    人生の豊かさを見る。

    共に闘えるパートナーと巡り合い、
    ときめきあい、
    生きることができたら、
    きっと人生は最高に幸福だ。
    どこに暮らそうとも。

  • 原題:5 flights up (2014年) ※日本公開 2016年
    収録時間:92分

    先日観た「セブン」のモーガン・フリーマンと、結構好きな「恋とニュースのつくり方」のダイアン・キートンが夫婦で、40年住んだ眺めは良いけど階段がキツイ部屋を、年を取り将来的に不安を感じ売りに出すお話。
    ワンコ可愛い。
    家を見るのが好きなので、もっと内装や眺望を楽しめるかと思ったけど想像以上に少なかった(笑)
    しかも内容も結構穏やかな感じを想像していたけど、かなりのドタバタ…。
    結局、部屋自体は気に入ってるし、思い出もあるし、引っ越し先にと気に入った売り手に振り回されたという理由でキャンセルし、部屋を売る事すらやめるわけだけど…。
    そうなると、数人からオファー来ていて、その内の1組は念願の養女を迎えるから是非にと手紙まで書いてくれたのに、その人達の事を振り回す立場になるわけで…。
    姪っ子も恩恵があるから動いたって事もあるんだろうけど、結局振り回した形になったわけで…。

    “モーガン・フリーマンとダイアン・キートン主演によるドラマ。ブルックリンの街を一望できるアパートの最上階。画家のアレックスと愛妻・ルースが住むこの建物にはエレベーターがないという欠点があった。ある日、ルースは年老いた夫の今後を心配し…。”

  • 大山鳴動して鼠一匹。
    人騒がせな老夫婦の話。リリーの気持ちが良く判る。全然共感出来なかった。

  •  脚本としてはダイナミックさがないが、キャスティングでなんとかしようという話。

     ダイアンキートンやモーガンフリーマンが出演してくれなかったら、どうしたのだろう。
     あとダイアン・キートンの若いころを演じた女優さん、お名前はわかりませんが、この人が重要だなと思いました。この人がパッと見て「本物だ」とお客さんに思ってもらえなければ、この映画は失敗になります。

    年を取ると引っ越しするのしんどいから、できれば体力のあるうちにしといたほうがいいと思うけれども。べつに引っ越しする必要がなければしなくてもいいような気もする。

     

  • 今が居心地がいいとかこの場所が好き、という気持ちを素直に受け入れていく。未来を見据えて行動したり選択したりするのは生きる上でとても大切なんだけど、漠然とした不安に駆られて心身共に右往左往すると今現在の大事なものが見えなくならん?というストーリー。
    わたしも眺めのいい部屋に住みたい。

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