ハリー・ポッターと呪いの子 第一部・第二部 特別リハーサル版 [Kindle]

制作 : Yuko Matsuoka 
  • Pottermore from J.K. Rowling
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感想・レビュー・書評

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  • ヴォルデモートとの戦いから19年。青年だったハリーも二人の息子と娘の三人の子供に恵まれ、次男坊アルバスは興奮と期待、そして不安に胸をいっぱいにしながらホグワーツ特急へはじめて乗車するところから物語は始まる。₍長男はハリーに似て優秀だと周りは言いますが私的にはジェームズにそっくりな気がする₎ホグワーツ特急でアルはスコーピウスという同年の少年と出会う。彼と同じコンパートメントに入ろうとするとロンとハーマイオニーの娘で同じく同年のローズが彼との同席を拒否する。スコーピウスはマルフォイの息子で噂では逆転時計で過去へいきヴォルデモートとマルフォイの妻の間にできた子供だと言われていた。二人は有名な両親をもった者同士の気安さで距離を縮め、いつしか親友になっていた。優秀な兄と比べられ、偉大な父を引き合いに出され、多感な時期のアルはいつしかハリーへも反感をあらわにしていく。そしてハリーの元にも問題は持ち込まれていた。セドリックの父に逆転時計を貸してくれと懇願されたのを断るうちに、二人は大きな溝を呑み込むことになる。その話を立ち聞きしていたアルはスコーピウスを巻き込んでセドリックを助ける計画をたてる。偉大な父の歴史の中の唯一の間違い。それを正すことでハリーに認めてもらいたい。そんな感情と、父に対しての劣等感、愛情、反発、越えたいと願う少年の心が混ざり合ってことは複雑に膨らんでいく。セドリックの父の姪だと名乗るデルフィーの協力の元、ハーマイオニーが隠し持っていた逆転時計(違法道具として取り締まったものを壊さず保管していた)を手に入れ、三人はセドリックを助けるために動き出す。それと時を同じくしてハリーの額の傷が痛みだす。果たしてアルはセドリックを助けられるのか。ハリーは傷の痛みだした理由を解き明かせるのか。何よりこじれた親子の関係を修復できるのか。

    最初は脚本ということもあって読み慣れなさから進まなかったのだが、それも10pもかからず慣れた。あとは親しんだハリーの世界で、最近スキャマンダーの方の映画も見たからかとてもすんなり呼吸していられた。こじれた関係の二人は見ていてやっぱり苦しいし、ハリーの過酷だった(でも最高に楽しかったとも思う)青春をみてきたものとしては、年齢の近さからいってもハリーに共感しながら読み進めた。それにしてもマルフォイの大人になった姿に胸が苦しくなった。彼もまた過酷な青春のなか、共有できる友もなくよくここまで頑張ったよな。愛された人は、それがどんな愛であっても人を愛せるものなのかもしれない。本人の力も大きいだろうけれど。
    ハリーたちに過去の清算をする彼は、とても愛情深い人間に成長できたのだと思う。

  • じたばた悩んで生きて、ときには感情を隠さず、
    寂しさや孤独など逃れられない人世の苦しみの中でもがいて、
    それでも努力し、知恵を絞り、戦い続ける主人公たちの姿。

    今作は(今作に限らないかもですが)、大人も子供も一生懸命なところが素敵です。
    今のティーンズにも、昔のティーンズにもおすすめです。
    自分から逃げず、いまを生きよう、というメッセージ。


    話の構成を見てみると、
    小説本編に比べるとどうしても、
    並行する伏線の数や登場人物の数が少ない
    (台本形式のため複雑性を故意に省いている)ので、
    筋というかネタというかオチは早い段階で読めちゃうかもです。
    カンのいい人は50ページ行かないうちにわかるかも。


    しかし、それを差し引いても、ハリーポッターシリーズの世界観が好きな人は、
    孫世代の活躍や友情にわくわくしたり、親子のやりとりに胸ときめいたりします。
    メインではないので描写は少なめですが、親世代や学校教師陣も少し登場します。

    ……つまり、作者のJKRさん、どうもありがとうございます。

  • 脚本じゃなかったら、多分もっと長編だったろうな。
    親子の絆、友情。愛。
    いやはや、素晴らしい内容だった。
    だけど私は長編で読みたいよ。

    2021/07/03読了

  • スネイプが活躍してくれて良かった。
    子供世代の話だけれど、ハリー達の時代のifのようでもある内容でしたね。

  •  舞台の脚本とのことで、7巻までの本編の物語と比べるとどうしても本としては見劣りしてしまうが、キャラクターやハリー・ポッターの世界観が好きな人ならば楽しめる作品だと思う。

     かつて「子世代」だったキャラクターたちが、少しずつ親となっていく姿が見られる物語。それはもうハリーは一筋縄じゃいかないよなぁ……。次男のアルバスの動きが中心となる本作だが、他の子たちとの関わり合いももう少しいろいろ見てみたい気持ちになる。
     スネイプ先生がとても好きなので、かっこうよさに改めてぐっときたし、嫌味の言い方が相変わらずなのもたまらなかった。もっと彼の活躍が見たかった!
     ドラコも、本作でだいぶ(妙な言い方になるが)救済されたように感じた。スコーピウスと若干ぎこちなく接しながら歩み寄るあのシーンがとても好み。そして、ポニーテールなのが完全に私の嗜好に合って嬉しくなってしまった。
     いろんなロンとハーマイオニーのパターンにはやっぱりにやにやしてしまう。
     また、ダンブルドアやジェームズ→ハリー間でハリーが受け取った諸々が、ハリーとアルバスの関係性に色濃く反映されているのが感じられるのもおもしろかった。
     何より、アルバスとスコーピウスは本当に、お互いがいて、友達になって良かったなぁと思う。

     舞台という性質上どうしてもひとつひとつのエピソードが短く軽くなってしまうのがちょっぴり物足りないが、またハリー・ポッターの世界に触れることができてよかった。

  • 台本書きになってます。
    終わり方はつまらなかったなぁ。
    逆転時計で色々な世界が見れておもしろかった。

  • 愛蔵版が楽しみ!

  • まさかポッターの子:アルバスが、ドラゴの子:スコーピウスと親友になるなんて驚きです。そして息子たちを介しながらポッターとドラゴ、ひいてはハーマイオニー、ロン、ジニーが仲間と言い合える関係が見られるとは涙モノでした。
    内容はよくありそうなアルアル隠し子話を発展させたものですが、セドリックを救うという最初のテーマは良かったな。セドリック、本編で不憫だと思っていました。
    あと、ロンとハーマイオニーの中睦まじさがどの時代へタイムスリップしても一様に感じられてじんわりします。
    脚本形式なので読みづらい感はありましたが、慣れると普通にハリーの世界へ入り込めました。楽しかったです。

  • ■所要時間
     2時間程度
     一気に読み切りました。

    ■こんな人におすすめ
    ・ハリーポッターシリーズを読んでいる人
    ・ハリーポッターの後日談を読みたい人

    ■概要
    ハリーポッターと死の秘宝から19年後の物語です。
    ハリーが成長して、お役所勤めの3児のパパになっています。本作の主人公はハリーではなく息子(次男)のアルバス。
    「ハリーの息子」という重圧に押しつぶされそうになり、劣等感を抱くアルバス。ハリーも息子とどう接すれば良いのか分からず、苦悩しています。
    ホグワーツでの仲間との出会いや冒険を通してアルバスは成長し、ハリーも息子との付き合い方を学ぶというストーリー。

    ■感想
    演劇台本の形式をとっており、小説よりも物語の密度は濃いと思います(展開が早すぎると思う人もいるかも)。
    松岡佑子さんの素晴らしい和訳と、本編に負けないストーリでするすると読めました。
    物語全体を通して仲間との絆という所に焦点が当てられ、重厚な群像劇が展開されていると感じました。
    但し、ハリポタ本編を知らないと話について行けないので初見の方にはオススメできない。

    #10,000冊PJT

  • 脚本形式であることを残念に思いながら読み進めたけど、脚本になってもハリポタワールドは健在で、ドキドキワクワクしながら読み進めた。
    小説で読んだらもっとおもしろかっただろうに、そこはやっぱり残念。

    スネイプ教授がどの世界線でもかっこよくて、まんぞく。あとローズにめげずに想いを寄せるスコーピウスが微笑ましい。がんばって結婚まで漕ぎ着けてほしい。

    脚本形式がなんにせよ残念で☆4にしたけど、小説で出たら満点!

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