無事これ貴人 (小説新潮) (Kindle Single) [Kindle]

著者 :
  • 新潮社
3.41
  • (3)
  • (25)
  • (32)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 182
感想 : 23
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (39ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • これぞ連作短編集。連なる物語。『フィッシュストーリー』のようなドラマティックな物語にスポットライトが当たる一方で、なんてことはない日常で生きるぼくらがいる。知らず知らずの内に交錯し、影響を与え循環し生きているようだ。そして「変化のない日常」を謳歌するには結局のところ自分次第。きっかけはもう己の中に。

  • ごく短い短編が繋がっていて、よくあると言えばよくある内容なんだが、伊坂ワールドだった。黒澤さんが出てきてニヤリとしてしまう。無事是れ貴人、なかなか深い言葉じゃなかろうか。

  • 入院している男から始まる連作短編作品。

    短い物語が最後に登場する通りすがりの人に視点が変わって続く。リレーみたいで面白かったです。
    最後が流石で、最初の入院してる人の話の場面に繋がるところでおぉ!と思う。

    悪妻を見つけて欲しくてヤバいやつの反感を買う人の話が印象的でした。

    どれも面白かったけど、黒澤さんが出てきたのにはニヤニヤしましたw

  • ”気が狂うほどまともな日常”という歌詞がありますが、流れるような日常を1枚1枚切り取った物語は、《ザ・伊坂》ですが、「次はどうなるんだろ?」ってドキドキする伏線回収がたまらない。

  • 小さな話がどんどんつながって一周する連作短編集。ひとつひとつはどれも「断片」でしかないけれど、「もう少し知りたい」と思わせるしそれぞれに印象的。

    短い短編をさらに分割してすごく短い超短編の連作に仕立てる構造自体がもう伊坂幸太郎らしい。

    かつての初恋の人に遺産を残そうとする男、死んだ父にずっと守られている女、潜入捜査先で厄介な組織の恨みを買う男、交通事故で知り合った元カノの思い出を辿る男、空き巣に入った先で引きこもりの青年に出会う男、最初の話に戻って全ての輪を閉じる少年。

  • 最後の最後で序盤の入院の場面に戻るところが流石すぎる。
    短い話の中で最高におもしろい

  • 3つ目で、なるほどそういう構造なのか、と気付いた。無事是貴人、今年の目標にしよう。黒澤はやっぱりいいキャラクターだなあ。

  • 一周廻ってポン!

  • 読みやすく伊坂ワールドをささっと味わえる作品

  • KindleSingles。
    スゴい面白いわけではないが、まあまあ面白い。
    何かスゴいことが起きそうで起きない。
    しかしすべての話はどこかで繋がり、元に戻る。
    グルグル回る。
    永遠にグルグル回る。
    閉じられた世界。
    グルグルグルグル。
    そしてそれに誰も気づかない。
    グルグルグルグルグルグルグルグル。

全23件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

伊坂幸太郎の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
伊坂 幸太郎
伊坂 幸太郎
伊坂 幸太郎
伊坂 幸太郎
伊坂 幸太郎
伊坂幸太郎
伊坂幸太郎
伊坂 幸太郎
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×