殿、利息でござる! [DVD]

監督 : 中村義洋 
出演 : 阿部サダヲ  瑛太  妻夫木聡  竹内結子  寺脇康文  きたろう  千葉雄大  橋本一郎 
  • 松竹
3.57
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本棚登録 : 546
感想 : 125
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988105072053

感想・レビュー・書評

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  • お金のない宿場町が、貧困から脱出するために金策と交渉に駆けずり回る話。
    悪い奴がだれもいない!
    制度が悪いのだという論調。助け合いがすごい。
    所々、今のお金に換算していくらと解説がはいるんですが、なにその莫大な額!?宿場町の商店って、公共のために1500万とかだせるの!?それだけ庶民とは生活が違ったということなのか、結構億単位が飛び交います。
    豪華キャストのトドメは羽生結弦さんでした。
    浪費しとんのはお前かーいと突っ込んだ。

  • 江戸中期。仙台藩は財政が厳しく、重税にあえぐ百姓や町人たちの破産と夜逃げが後を絶たなかった。小さな宿場町・吉岡藩もすっかり寂れてしまい、造り酒屋の主・穀田屋十三郎(阿部サダヲ)は町の行く末を案じていた。
    そんな中、知恵者の菅原屋篤平治(瑛太)がある秘策を打ち出す。それは、大金を藩に貸し付け、藩から利息を得るというものだった。
    目標額は、千両。しかしこれが明るみになれば打ち首必至。十三郎とその弟・浅野屋甚内(妻夫木聡)、さらに宿場町の仲間たちは、水面下で大金を掻き集めようと知恵を絞り、奔走する。
    実話に基づいたヒューマンドラマ映画。藩の重い年貢に苦しむ宿場町吉岡が藩に大金を貸し付け利息を取り宿場町を潤すという奇策の実現のために吉岡の商家が団結して金を出し合い家財道具を売り払い家族が奉公に出て千両を作ろうと奔走する展開が、出資金の額の高低を争ったり、阿部サダヲ演じる十三朗と妻夫木聡演じる甚内の確執、山崎努演じる甚内のけちんぼの評判の裏に隠された驚きの素顔を絡めて描いていて、未來のために私心を捨て奔走する人々の熱いドラマに感動させられる傑作時代劇映画です。
    阿部サダヲ、妻夫木聡、瑛太、松田龍平、竹内結子など演技派のアンサンブルが、見応えあります。

    • hiromida2さん
      この映画良かったぁ〜♡︎⍢⃝︎♡︎好きな作品✩︎*॰ ( ¨̮ )
      この映画良かったぁ〜♡︎⍢⃝︎♡︎好きな作品✩︎*॰ ( ¨̮ )
      2023/01/21
    • daiyuuki24さん
      hiromida2さん コメントありがとうございます。コメディよりですが、人間ドラマがしっかりしていておもしろかったです。
      hiromida2さん コメントありがとうございます。コメディよりですが、人間ドラマがしっかりしていておもしろかったです。
      2023/01/21
  • お金のいやらしい部分が無く、すごく真面目で分かりやすいお話だった。
    でも映画にしては何か物足りない気がして
    2時間特別ドラマとかでいいのでは?と少し思った。

  • 2016年5月14日に公開された日本映画、原作は磯田道史の評伝「穀田屋十三郎」(『無私の日本人』所収)で、18世紀に仙台藩の吉岡宿で宿場町の窮状を救った町人達の記録『国恩記』(栄洲瑞芝著)を元にしている。松竹・東日本放送共同製作。主演は阿部サダヲ。キャッチコピーは『ゼニと頭は、使いよう。』である。

    脚色はあるようだが、史実に近い内容だという点に驚いた。家を潰してまで村を守ろうとした浅野屋酒店の感動のお話。羽生結弦も特別出演。

    1766年(明和3年)の仙台藩領内の宿場町・吉岡宿。仙台藩の宿場町には宿場町間の物資の輸送を行う「伝馬役」が課せられており、通常は藩より宿場町に助成金が支給されているのだが、吉岡宿は藩の直轄領ではないため助成金が支給されていなかった。このため、伝馬役にかかる費用は全て吉岡宿の住人が負担して町は困窮し、破産者夜逃げ者が相次ぐ有様であった。このような町の有様を案じていた造り酒屋の当主・穀田屋十三郎は、町の窮状を訴えるため、代官に訴状を渡そうとするが、京から帰ってきたばかりの茶師・菅原屋篤平治に命が危険であると止められる。ある日の晩、未亡人ときが営む煮売り屋「しま屋」で篤平治と偶然一緒になった十三郎は、吉岡宿を救う手立てが何かないか相談する。篤平治が出した策は、吉岡宿の有志で銭を出し合い藩に貸して利息を取り、それを伝馬役に使うという奇策であった。百姓がお上にお金を貸すなど、案を出した当の篤平治ですら夢物語と言うほど現実味がない策のように思われたが、十三郎は策の実現のため、同志集めと銭集めに動き出す。
    十三郎と篤平治は吉岡宿の実力者である遠藤幾右衛門と千坂仲内を説得して同志に引き入れ、秘密裏に銭集めを進めていくが、十三郎たちの行動は次第に吉岡宿の人々の関心を集めるようになり、周囲に諭されて銭を出す者や名誉欲に駆られて銭を出す者も現れ出した。また、私財を売り払ってまで銭集めに奔走する十三郎に対し、息子の音右衛門が反発するなど問題が山積していた。そんな中、十三郎の弟で実家の造り酒屋浅野屋を継いでいた甚内が協力を申し出て、目標額の千両に相当する5千貫文を集めた。出資する商人が尊敬を集める一方で出資しない商人が蔑まれるなど宿場内に出始めた不和を心配した千坂は銭を出した商人たちに徹底的に慎みを求め、子々孫々にいたるまで出資を自慢せず、上座に座る事もなく慎ましい生活を送る事などを誓わせる。
    しかし、十三郎たちの申し出は、代官橋本権右衛門、郡奉行・今泉七三郎を経て仙台藩庁に提出されるが、出入司の萱場杢に却下されてしまう。人々は策を諦めかけるが、守銭奴と悪評が立っていた先代・浅野屋甚内が、伝馬役の免除のために銭を貯めていたことが分かり、吉岡宿のために動いてくれていた先代甚内に感銘を受けた吉岡宿の人々や代官・橋本の活動により、萱場は申し出を受け入れる。しかし、「藩は銭(貫文)は取り扱わないので、金(両)で納めるように」と言われる。藩は財政難で銭を乱発していたため交換比率が下がっており、さらに銭が必要となった。吉岡宿の人々が各々銭を工面するが銭が足りず、最終的に甚内が酒屋である浅野屋を潰すほど出資したり、音右衛門が仙台に奉公に出て10年分の給料を前借りするなどして千両を揃えた。十三郎たちは萱場から報奨金を受け、浅野屋のために銭を渡そうとするが甚内はその銭さえも宿場の人々に分け与えようとして固辞。そこへ藩主・伊達重村が現れ、3つの酒名を与えて浅野屋を潰さぬよう命じた。 (Wikipediaから)

  • ポップで笑ってしまうのだが、
    実は非常に切実で苦しみを含む宿場の物語に、
    人々が抱え、秘める痛みを見る。

    中村義洋監督は、
    相も変わらず宮城と濱田岳がラブww

    羽生結弦君、なかなかに演技者だ!

  • 自らのための備忘録

     会計士の友人がおもしろいよと推薦してくれた映画。Amazon Primeで無料視聴。
     常々テレビの歴史番組で人に対する優しい視線を感じていた磯田道史の『無私の日本人』に収録されている「穀田屋十三郎」だというのは、見終わってから知りました。
     友人は「お殿様が誰かは秘密」ということでしたが、秘密にしたかった気持ちがわかる〜!と思いました。萱場杢を演じた松田龍平が印象的でした。確かにこれはお勧めしたくなるし、原作も読んでみたくなります。おもしろかった!

  • 阿部サダヲ主演でこのタイトルから、痛快なギャグ映画を想像して肩透かしを喰らってしまいましたが、史実に基づいて、暴力を用いずに知恵を絞って権力と戦っていく町民の姿には心打たれると思います。日本の歴史の中であまりクローズアップされないけれど、良い題材をうまく映画化できていると感じました。

  • 目先の利益ではなく将来のためにどう行動すればよいのか考えられる人を尊敬する

  • 学者になるのであれば彼のようになりたいと密かにリスペクトしていた磯田氏。時代物でも史実に基づいた作品しか観ない私にとって『武士の家計簿』(2010)はまさに大当たりだった。
    余計な見解を入れていないのにその時代の人間の気持ちが手に取るように分かるのが彼の特筆すべき手法である。
    何としてでも史料をゲットしようとする歴史学者ならではの情熱もさることながら、小難しい話は一切挟まない読者にやさしい出来。

    『殿~』の鑑賞を決めたのは、原作者が言わずもがな磯田氏であったのと学生時代ゼミで扱われていた題材だったから。
    ちゃんと原作も買っているが、まだ一読もしていないという大変イタいパターン笑

    瑛太の菅原屋さんが図太くてあまり好かなかった。自分の編み出した策がまさかの大ヒットしたことに対する戸惑いは理解できたが、あそこまで干渉していたのかなと首をかしげることもしばしば。
    あとは妻夫木さんの浅野屋甚内の秘密を思わせる伏線が前半全く見られなかったこと。秘密が明らかになった時も、突然のカミングアウトと思った人もいただろう。

    登場人物が多いのも特徴の一つである本作だが、その中でも主演の阿部さん、私の中でダークホース(!?)の草笛さん、堀部さんは良い意味で際立っており、何度も心の中で声援を送っていた。
    松田龍平のポーカーフェイスによる圧迫面接は手に汗握った。

    本作で磯田氏がまさかの郡奉行役で出演していたのにも驚いたが(エンドロールで思わず声を上げた)、史料に残された人々への敬意がご健在だったのにも大きく心を動かされた。

    羽生さんの登場はキャスト陣も知らされていなかったんやってね。
    彼の登場シーンはガチで皆驚いていたような気がする。着物の配色も手伝ってか、とても清冽な印象の若殿様だった。
    故郷を思っての出演と公開前から聞いていたが、話題の種にしようとしているみたいで嫌だった。製作側のその思惑は私には見事に滑っていたように感じた。

  • 2016年 129分
    監督 中村義洋
    原作 磯田道史「無私の日本人」(穀田屋十三郎)
    東日本放送開局40周年記念作品。

    NOTE記録
    https://note.com/nabechoo/n/n3365ce7c5b6a?magazine_key=m5dc4f732487e

    思いがけず、良い話だった。
    どこまで事実かわからないけど。
    素敵な人たちはいるもんで。
    「無私の日本人」
    読んでみたくなります。

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