中間管理録トネガワ(1) (コミックDAYSコミックス) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 中間管理録トネガワ(1)2021

    2021年7月1日発行(02)

    『中間管理録トネガワ』(ちゅうかんかんりろくトネガワ)は、原作:萩原天晴・漫画:橋本智広、三好智樹・協力:福本伸行による日本の漫画。福本伸行の作品『賭博黙示録カイジ』の登場人物の1人・利根川幸雄を主人公としたスピンオフ作品。『月刊ヤングマガジン』(講談社)にて2015年7号から2018年2号まで連載され、『コミックDAYS』にて2018年3月5日から2020年6月8日まで連載されていた。


    概要
    福本伸行の作品『賭博黙示録カイジ』の登場人物の1人・利根川幸雄を主人公としたスピンオフ作品。大勢の黒服たちを束ねる帝愛グループ幹部でありながら、暴君・兵藤会長の機嫌を最も身近で気にしなくてはならない、いわば中間管理職である利根川の苦悩と葛藤がコミカルに描かれている。

    時代設定は第59話およびアニメ版にて「利根川がカイジと出会う前」と明確にされており、『カイジ』本編ではカイジと利根川がエスポワールにて出会ったのが1996年3月4日とされているため、すなわち基本的にそれ以前の時代の話であるはずだが、現実世界において明らかにそれ以降の時代に出現・流行したものが、作中に登場する。ただし時代的要素を全く無視した設定というわけではなく、連載初期は基本的に『カイジ』本編の時代観に合う設定が随所にみられる。それから連載が進むにつれて本来の時代観の要素は薄れていき、第38話でスマートフォンやツイッター等が登場する展開となったことで事実上それ以降は(連載当時でいう)現代的な時代観となった。本作と『カイジ』との物語的な関係については、前述の時代観的な矛盾に加え、世界観の違い(『カイジ』はシリアス、『トネガワ』はコミカル)もあり、パラレルワールドとも解釈されうるが、『カイジ』に繋がっていく話としての配慮もある。

    同じ『カイジ』シリーズのスピンオフ作品として『1日外出録ハンチョウ』もあり、『トネガワ』単行本2巻に特別読み切りが掲載され、こちらも萩原天晴が原作を務めている。『ハンチョウ』はその後連載化されることになる。本作との関係についてはクロスオーバー作品『トネガワvs.ハンチョウ』があったり、同一時間軸で両作品の物語進行が起こっているかのような話も出てくるが、繋がりは定かではない。

    作画を担当している橋本智広と三好智樹は本編の『カイジ』シリーズで共にアシスタント経験があり、本作は本編に似せた絵柄で描かれている。

    『月刊ヤングマガジン』(講談社)にて、2015年7号(2015年6月20日発売)から連載開始。同誌の2018年2号において連載誌を移籍することが発表されるが、この発表は「主人公の利根川がパルテノン神殿を訪れる」という内容であり、「移籍」を「遺跡」とかけた旨の1P漫画の体であった[3]。2月19日、移籍先はコミックDAYSと発表され、3月5日から毎月第一月曜日更新で連載が開始された。第53話まではアプリ版・WEB版共に同日連載であった。第54話以降はWEB版がアプリ版から1か月遅れ(実質1話遅れ)での更新となった。
    宝島社の「このマンガがすごい!2017年」・オトコ編1位受賞。
    2018年2月にテレビアニメ化が発表され、同年7月から12月まで放送された。

    2020年6月8日の第76話をもって完結した。最終話では利根川が帝愛を辞めて数年後の出来事が描かれており、最後のコマにはどこかの浜辺で太陽を見つめる利根川の姿で締められている。
    2020年8月時点で電子版を含めた累計発行部数は300万部を突破している。


    以上のようにWikipediaで紹介される漫画作品。
    スピンオフ作品だが、原作の世界観を壊すことなく且つ面白いという良い作品。
    1日外出録ハンチョウも面白い。その前からスピンオフしていたトネガワも面白い。
    既に連載は終了している。
    ただアニメ化されたことからもこの作品の面白さが伺える。
    中間管理職というある意味、多くの働く人間にとって身近で実感しやすいテーマであるからこそ受けたのかなという気もする。
    創業者がまだ生きている企業とかワンマン型経営者が多い企業ではトネガワ状態の人も多いのでは。

    1巻の帝愛のエンブレムを決める話では東京五輪2020エンブレム問題をもじっている。風刺が効いていて実にいい。
    (これは福本伸行氏の描き下ろし)

    黒服たちの機嫌回復、支持回復のための社員旅行。
    各所にカイジとバトった際の焼き土下座用の機材が描かれていてエグい。
    というか全く気づかないトネガワたち。
    でもよくよく考えたら保養所に置いておいて特大焼肉プレートとして使う方が良い。
    使う頻度や減価償却のことを考えればこんなものをわざわざ自社で持っておく必要あるんかと。

    ただ基本的には今の時代、部下が羽を伸ばせる社員旅行なんてありえないんだろうなと。
    部下は終始気を遣わされる。
    でも組織を少しでも知ろうと思えばちょっとしたイベントにも参加した方が良い。
    まあ、要するにバランスなわけだが。

    夜10時になったらもうおやすみする時間。帝愛の王、兵藤和尊といえどもおじいちゃん。
    これは定年を作らない巨大組織にありがちな大企業病のひとつだ。
    よくよく考えると変化の激しい金融業界で夜10時で眠ってしまうおじいちゃんがトップでいいはずがない。キーエンスのような儲かるビジネスモデルを維持できる会社はトップが若い。数年前にキーエンスについた新社長の年齢は45歳だった。
    闘う組織として最強なのか。漫画だから仕方ないとはいえ、帝愛には各所に大企業病が垣間見えてしまう。

    会議でたくさんのアイデアを出させるためにはまず
    発言しやすい空気づくりが肝要。
    ユーモアという潤滑油
    兎にも角にも褒める(部下のアイデアを)
    たとえそれが平凡なアイデアであっても。

    例)悪魔的発想。卓抜、奇抜、秀逸、素晴らしい 妙案 面白い

    あと1話目の部下の名前覚えられないというか人間の顔と名前はそもそも一致させるのが難しい。顔写真と名前の一覧表をつくりひたすら眺めて覚える。これが一番だ。
    最初から名前を聞いて覚え込むのは無茶なのだ。
    ここは大人しく外部記憶装置を頼るべきだろう。

    2022/11/20(日)記述

  • 第14回『太陽とヒゲの夜にお茶しませんか?』では、
    『中間管理録トネガワ』を紹介しました。

    今年の『このマンガがすごい!』男性編で第一になった作品です。僕は『このマンガがすごい!』自体は読んでいないのですが(読まないようにしています)、上位に入った作品はどこの本屋に行っても平積みされるので、否が応でも目に。
    とにかく、何が凄いかって言うと、

    スピンオフなのに一位だってこと!

    もしかしてオリジナルである賭博黙示録カイジを読んでなくても楽しめるのか?、と思って読んでみたのですが、多分これは読んでないと全然面白くないと思います(;^_^A

    しかし、それは裏を返せばオリジナルのカイジを読んでいればめちゃくちゃ面白い作品であるということ。

    実を言うと、この作品を読むまで、心の底からスピンオフ漫画を面白いって思ったことがありませんでした。日本の漫画がハリウッド映画化されて面白かったためしがないように、やっぱりオリジナルの”味”みたいなものを原作者以外が生み出すのはなかなか難しいようで、画力の差だったり、オリジナルの世界観に対する製作者の勉強不足だったり、そのオリジナルとのギャップにすぐ冷めた気持ちになってしまうんですよね。

    しかし、このトネガワは違いました。
    まず絵に関して言えば、はっきり言って本人が描いてるものとクオリティが全く同じなのです。言われなきゃ判らないレベル。凄いです!さらには、原作への相当な理解のもと、本編では血も涙も無さそうな悪役として描かれている登場人物達に、完全に人間としての魂を吹き込んでいるのです。

    いやあ、こういう作品もあるんですね!というか、これならスピンオフも「あり」ですね!

    ということで、カイジを読んだことある人は絶対楽しめるのでおすすめです!

  • 未来で鉄板土下座する鉄板で肉焼いてる利根川たまらなく笑いました。
    てかこれ読むと本編での扱いが切ない。
    本当に面白いし勉強になる作品

  • すごく好きなマンガ…読み終わってしまって悲しい…。。もっと永遠に続けることもできたろうに結構コンパクトに完結している…。。カイジのスピンオフ作品で中間管理職である利根川と黒服と会長とまさやんのお話。企画の仕事してるとわかる〜!みたいなこともあって笑える。好きすぎたからもう一回読むことにする。。

  • ハンチョウが面白かったから期待して読んだけど、全然面白くなくてガッカリ。
    エスポワールプロジェクトの企画立ち上げから実施まで、中間管理職トネガワの苦悩を描いている。
    つまらなくて、3巻で読むのやめた。

  • カイジのスピンオフ漫画。むしろカイジでのトネガワがどんなだったかを覚えていない。管理職として部下の信頼を得ようと奮闘している点に好感がもてる。

  •  タダ読み(3巻まで)( ´ ▽ ` )ノ

    「カイジ」シリーズのスピンオフ。
     別作者によるスピンオフていうと大抵が駄作、よくて凡作というのが普通だけど、本作は例外中の例外。
     面白かった( ´ ▽ ` )ノ
     絵柄も台詞回しも、原作者本人が描いたと言われてもおかしくないくらい完璧に寄せきっていて、違和感がぜんぜんなかった( ´ ▽ ` )ノ

     物語としては、退屈を持て余した帝愛グループ兵頭会長に「死のゲーム」開発を命じられた利根川とその部下(黒服軍団)たちのワヤクチャ騒動を描くお仕事系の日常もの。
     この第1巻では、例の「限定ジャンケン」案が誕生するまでの経緯がつぶさに描かれている。

     元ネタの「賭博黙示録」編を3巻までしか読んでないので、そも利根川幸雄って人物じたいよく知らないんだけど、そんなこと関係なく面白く読めた( ´ ▽ ` )ノ
     キャラ造形が秀逸。本編では完璧モブだった黒服連中(戦闘員的立ち位置)の各人物像がしだいしだいに明らかになっていく。ボーリングが大ブーム( ´ ▽ ` )ノ

     巻末に(福本本人作も含めた)おまけマンガが3本。
    (以下続刊)
    2021/10/11
    #2413

  • 非情なトネガワもイチ人間だった。
    中間管理職の苦労が物悲しくもおもしろい

  • 中間管理職の苦悩を描いたパロディマンガ。

    部下の名前を覚えられなかったり、
    部下の手柄を否定したり、認めてあげたり。

    帝愛とはいえ組織だと感じさせてくれるマンガです。

  • スピンオフという文化、違う作家がキャラクターを続けていくって文化は、SFのペリー・ローダンシリーズとかがあるんだという話を聞いたのはいつだったのか。それで、そのコンセプトにちょっと違うんじゃねえかなあとか思ってたことがあるんだけど、全然ありだよね。強いキャラクターは、パロディに耐える。

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