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感想・レビュー・書評
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大河ドラマ的な中国の歴史小説の一つ。人が権力を獲得する過程を鑑賞した。少し気分がよく、少し薄気味悪い。はじめは、あの女あの男よりも優位に立ちたい、あるいは人を気遣うことをヤシで済ませたいといった誰でも抱く欲望の芽が、どんどんスピードを上げて膨らんでいく。一度抑制するものがなくなると、すごいことになるんだなあ。
もう一つ思ったこと。それは登場人物が多く、名前に日本で普通使う文字よりもさまざまな漢字が使われている。漢字の名前は我々にとって識別子でしかないが、文書に漢字しか用いない中国人にとっては、名前の文字の印象が、その名前の人物にイメージを与えているに違いない。我々は漢字のパワーに圧倒されているだけで、入り込めない領域があるんだろう。
そういえば武后に対抗する宰相として褚遂良が出てきた。せめて書道の作品でも鑑賞しよう。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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