蜜蜂と遠雷 (幻冬舎単行本) [Kindle]

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著者 : 恩田陸
  • 幻冬舎 (2016年9月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (687ページ)

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蜜蜂と遠雷 (幻冬舎単行本)の感想・レビュー・書評

  • ものすごくおもしろかった。
    国際的ピアノコンクールが舞台で、そのコンクールに出場するコンテスタトたちやその師匠や審査員などの話。
    まず、こんなふうに音楽を言葉で表現できるのか!っていう驚き。ここに出てくるクラシック曲はひとつも知らない(きけば、きいたことある、って思うかもしれないけど、曲名を見ただけだとわからない)のに、こんな情景が浮ぶような、って説明されるとまさにその情景が頭に浮かぶ。どんな曲かわからない曲の説明が延々と続いても、まったく退屈したりしないっていう。その説明がまた詩的でファンタジックで、わくわくして、本当に鳥肌が立つような。
    そうかと思うと、それぞれのコンテスタントたちの話、いわゆる神童、天才といわれるピアニストたちがどんな生い立ちで、どんなことを考えていて、とか、クラシック音楽界やコンテストの舞台裏みたいな話はリアルで、すごく興味深かった。登場する人々がみんないい人で素敵なのもよかった。悪者がいない。みんな音楽を愛していて、なんか心が洗われるような。
    大舞台でうまく弾けるのか、勝ち残っていけるのか、っていう部分ではハラハラさせられて、ちょっとサスペンスを読むようでもあり。
    なんだか、読みやすさとかかな?、ちょっとマンガっぽい感じもするんだけど、ほんとにおもしろかった。

    恩田さんて音楽に詳しい人なんだっけ。演劇界のことも書いてたし、なんでも書ける人なのか。すごく取材とかしたんだろうか。興味深い。。。

    出てきた曲のCDとかつくったらいいのに。買うわ。

  • 第156回(2017年)直木賞受賞作であり、2017年本屋大賞受賞作。とても面白く、一気読みしてしまった。友人や親にも勧めたい本。
    国際ピアノコンクールを舞台に、コンテスタントが競い合っていく物語。ありがちな天才ピアニストの話ではなく、登場人物1人1人が生き生きと描かれておりとても共感する。コンテスタントだけでなく、審査員・ステージマネージャー・調律士なども光が当たっており、コンクールを支える仕事も知ることができる。
    音楽というテーマは、言葉で表現するのがとても難しいが、恩田さんの表現力は圧巻。読みながらクラシック音楽が頭の中を流れてくる。もちろん知らない曲も多かったため、登場人物達が弾く曲を調べて聞きながら、物語に浸ってみたら、世界観の深みが増した気がする。
    音楽は世界の共通言語であり、日常が音楽であふれていることを思い出させてくれる1冊。

  • 「夜のピクニック」以来と言っていいくらいご無沙汰していた著者だが、直木賞受賞祝いという事で読んでみたが、夢中になって読む事になった、一気読みしたいが章ごとの余韻も楽しみたくなる素晴らしい物語の折重なりであった。音楽表現ではいままで中山七里やのだめカンタービレに感心していたが、それらを上回る表現力であった。物語は「花の24年組」の漫画家たちを思い起こされる何ともドラマチックな展開で、本屋大賞も取るのではないだろうか。これは絶対映像化を望みたいところだが亜夜はやはり広瀬すずになっちゃうのかな。

  • まさにピアノのように、ひとつひとつの音が(言葉が)クリアに意味を持っていると同時にメロディのように流れる文章。音楽を演奏を言葉で表そうとするとどうしても小難しくなりがちなのに、その場の臨場感まで想像できてしまう。とても刺さる作品。そして、もっとこの小説に出てくるピアノ曲を聞きたくなる、そして音楽を感じる幸せをかみしめたくなる。

  • 直木賞を取ったと聞いて、旅のお供に購入。
    2泊3日の旅行には、ボリュームが大きいかなと思ったのだけれど、続きが読みたくて、旅先のホテルでも手に取ってしまった。
    クラシック音楽が嫌いではないとはいえ、ピアノ曲はほとんど知らないけれど、読みながら頭の中で音楽が鳴り響くような描写。
    登場人物はそれなりにいて、どの立場からの描写か、気づくと変わっている。その変わり目がわからないのだけど、それが不快ではないのは、複数の登場人物の共感が見えることと、どの登場人物も好きになれるからかもしれない。
    青春小説の分野なのかと思うけれど、青すぎず、人生のいろんなことが詰まっている感じなのがちょうどよかった。

  • 未だにピアノの力強い演奏が続いている感覚。
    音の粒から創られる音楽・演奏が、人の心の深層に潜む感情を「解放」する力を強く持っていることが面白い。

  • 素晴らしい青春小説。音楽をやっていたら、もっと楽しめたかな。
    舞台に臨む精神描写が絶妙。

  • 父親が珍しく小説を褒めていたので、夏休み課題図書として。そこまで面白いかなぁ。
    #fb

  • さすが本屋大賞。幾度も心震わされる気持ちになった。
    1人称の切り替えが非常に頻繁に行われるのに、それが非常にスムーズで、すっと入ってくる。
    ステージマネージャーに焦点を当てるのもすばらしい。
    明石の存在も物語を深めている。明石と亜衣が共感して感極まったシーンはすばらしかった。

    マサルの新しい「クラシック」を作る野望楽しみ。
    クラシックが聴きたくなる話でした。

  • ピアノコンクール版「テニスの王子様」的な演奏シーンは好みが別れるのでは。自分は嫌いじゃなかった。天才的な才能を持つ人ばかり出てくるけど、ちゃんと人間臭さもあってみんな魅力的なのも良かった。いい意味でも、悪い意味でもラノベっぽさ溢れるお話。

  • キラキラと眩しい世界

    光が強ければ闇が生まれ
    闇の中から光の中への帰還

    音楽を愛し、魅入られ、強く想う

    この世界は音楽で溢れている

  • 天才を認めつつも、嫉妬や複雑な拒否感。コンテスタントそれぞれの才能と、人間模様。 彼らから醸し出される楽曲と、ほとばしる音、会場の空気感。その文章表現がとても素晴らしく、読みながらも、その楽曲を検索して〝ながら読み〟していた。一瞬と、永遠と、再現性。音楽から与えられるもの。改めて気付かされる読書でした。

  • 音楽が聞こえてきそうな綺麗な物語
    みんなを風間塵の演奏を触媒として開花させる

  • 作品を通して、筆者がどれだけ「音楽とは何か?」を考え、突き詰めたのかが伺える。1つの曲を、自然の音をこうも豊かに文章で表現できるのか。演奏を聴いてるわけでもないのにありありとどういう音かイメージでき、すぐにyoutubeで聞いてその音を自分の中に取り込んでいた。
    身の回りにある音に身をそばだてて、大切にしていきたいと感じさせられた。納得の直木賞だと思う。

  • ユーチューブでピアノのコンサート見たけど、素人なんで
    凄い指さばきなのはわかるけど、本書にでてくる風景とか物語っていうようなものは解らなかった。

  • 出てくる音楽をYouTubeで聴きながら読んだ。最初は乗れなかったが、次第に登場人物の相互の絡み合いが面白くなり、ピアノコンクールという馴染みのない舞台をうまく使った素晴らしい作品に仕上がっている。

  • 「今日はこの章を読みきってしまいたい」と開くたびに思うほど、続きが気になる良い本だった。自分にはできないことをやってのける小説がとても好きなので、ピアノコンクールでしのぎを削る三人の天才たち、という話はとてもツボにはまった。一方で『ピアノの森』とどう違うのかと考えると、バリエーションの一つとしか言えない点が残念でもあった。また、最後に発表された順位についても納得のいく説明が欲しい。

  • 恩田陸が言葉で紡ぐ音楽の世界。
    若いピアニストが挑戦するコンクール、そこで繰り広げられる人間模様。天才と称されるピアニストたちがそのコンクールに参加することにより廻り会い、お互いに刺激しあい、音楽への愛と理解を深め新たに進み出す姿を描く。
    出てくるピアノ曲を知らなくても、恩田陸が選んだ言葉からその音色、旋律、音楽性を想像して読める。でも、実際にその曲を聴いてからもう一度読んでみたい。

  • 一冊丸ごと、一つのピアノコンクール。最初は登場人物が多すぎて混乱したけど、その登場人物がだんだんお互いに影響しあって一つの物語になっていたし、二次予選以降は結果が気になって一気読みしてしまった。ピアノが聴きたくなる、どんな曲なのか気になる、なのに文章を読むと音楽が聞こえてくるような感じだった。

  • 直木三十五賞と本屋大賞を受賞した「蜜蜂と遠雷」
    AWAで、登場人物が演奏するクラシックを流し味わいながら。
    コンサート聴きに行きたくなってしまう

    #book #読了 #AWA

  • 音楽や演奏、感性というものについて、こんなに言葉で表現できるんだという驚きがまず。
    登場人物達のコンクール予選と本選の一曲一曲、あと回想も含め緻密に書いてあり、ひとりひとりの演奏と気持ちを追いかけながら読むのはとても疲れたけど、コンテスタントに付き添ってコンクールを聴き終えたような達成感と安堵があった。

  • ≪世にも素敵な商売よ。コンサートは常に生だし、常に旅先で新しい楽器にご対面。中には自分の楽器を持ちこむ人もいるけど、ほとんどのピアニストは行く先々の港で待ってる女に合わせなきゃなんないのよ。そういやこの女はここが性感帯だったなとか、意外に気難しい奴だったなとかきちんと覚えておかないとあとが大変。みんな、自分の楽器と一緒に旅できる他の音楽家を羨ましく思ってる。ま、ヴァイオリンとかフルートとか軽い楽器の人に限るけどね。大きな楽器の人はあんまり羨ましくないや。≫

    この作者が、楽器演奏をする人かどうかわからないけど、この本を書くにあたり、良く調べて書いたのだなと思った。
    例えば「弾く人によって楽器の音が違う」ということ。
    (ピアノのように大きい楽器も、ウクレレやハーモニカのように小さい楽器も、みんなそうなのだからびっくりする)

    三次予選の場面もでの、「慣れてきて音が流れてしまわないよう、集中力を発揮しなければ」ということば。

    緊張して走ってしまった時の表現、「しかし、ザカーエフのブレーキは故障したままだった」というのも、楽器演奏する人には覚えがあるはず。

    私はKindleで読んでいて、気になった言葉は「ハイライト」機能でシルシをつけるのだけれど、この本には本当に「刺さる」言葉が多すぎて、たくさんハイライトしてしまった。

    初めは、主人公(なのかな?)の風間塵目線で本を読んでいたけれど、読み進むうちに他の主要人物の方に心が惹かれていった。
    明石の「生活者の音楽」という言葉と「ステージで演奏する喜び」
    かつて幼なじみだった亜夜とマサルの関係などにも。

    亜夜と塵が一緒に演奏していた場面で描かれる、演奏をする喜び、「どこまでと飛べる」と思える万能感、セッションのスリル。
    今まで、楽器の演奏をしていなかった人にも、この本に書かれている文章で味わって欲しいなと思った。

    全編を通して、音楽が見えるような文章でした。
    この作者の本ははじめて読んだけれど、他の作品も読んでみたい。

  • 権威あるピアノコンクールにて、世界中から集った若きピアニストたちの悲喜こもごもを描いた群集劇。2つの予選と本選を通して、ピアニストたちは自分の能力・才能を評価され、他人と比較される。それはわずか2週間のイベントだが、ピアニストたちの音楽的、人間的才能を急成長させる。

    ストーリーに特定の主人公はいないが、キーマンとなるのが、養蜂家の父親と世界を転々とする住所不定の天才ピアニスト、カザマジン。彼の弾く独創的なピアノがコンクール参加者たちの心を揺さぶり、共鳴する。

    天才が天才を呼ぶ、少年漫画のような単純明快な青春小説。ストーリーよりも、文章だけで、音楽をここまで表現できる筆者の力量に感動。この文章力が直木賞に値する。

  • ピアノコンクールは町おこしになるので乱立している。

    コンクールの調律師は大変。

    巻き貝/フィボナッチ数列のくだりは、天才観がチープすぎた

  • ピアノコンクールの予選から本選までを余さず描ききった小説。恩田陸と言えば「夜のピクニック」も有名だけど、人物が極短期間で劇的に変化してく様を描くことに本当に長けている作家だと思う。

    少年少女の苦悩を重くなりすぎずに描き、才能が花開いてく劇的な奇跡。青春の甘酸っぱさ。様々な要素が整理されずにそこにある。そういう当たり前の人生の一瞬が見事に切り取られていた。

    テーマがピアノコンクールということで、クラシックを中心とした”音楽”が各章に添えられているため、音楽に対する知識や教養があるとより楽しめる作品だと思う。
    私もある程度は知っている曲があったものの、聞いたことが無い音楽も多く、そういう場合は演奏シーンの描写も頭の中で音楽が鳴らない。必然的に周りのリアクション頼りに鑑賞しているような状態になり、描写が少し冗長に感じてしまった。
    一方、知っている曲の場合は頭の中で音楽を鳴らしながら読むことができ、文章を読んでいるのではなく音楽を聴いているような感覚になる。
    もう少し音楽に造詣があれば、全てのページをこの感覚で読めたはずなので、ちょっと「もったいないことをしてしまった」という感覚があった。

    一次予選⇒二次予選⇒三次予選と進むうちに、「誰が勝つか?」というコンクールの目的が些細なことのように感じられ、やがてすべての登場人物を称えたくなる構成も素晴らしかった。

    タイトルにもなっている「蜜蜂と遠雷」。
    この世界にもともとある”音楽”を象徴する言葉だけど、特に”遠雷”は、物語の最後にコンクールの勝者に送られる万来の拍手の音を、はるか遠くで聴いている音を表しているように感じられた。
    一番知りたかった結末であり”オチ”であるはずなのに、これほど遠くで穏やかな気持ちで、まるでどうでもいいことのように聴いている。なんとも不思議な読後感だけど、幸福であることには間違いない。

    素晴らしい物語だった。

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