ニーア オートマタ - PS4

  • スクウェア・エニックス
4.47
  • (66)
  • (32)
  • (10)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 383
感想 : 33
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・ゲーム
  • / ISBN・EAN: 4988601009638

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 人類なき地球を舞台に、アンドロイドと機械生命体が争い続ける不毛な物語。

    多様なキャラクターたち(モブも含めて)に深く感情移入する一方、実は最後まで客観的な立場で見ていた。
    なぜなら、主人公たちも敵も人間ではないから。いくら彼らの人間らしいあり方に共感しても、ストーリーやシステムによって、彼らが「人間ではない」ことを何度も思い知らされる。
    プレイヤーはあくまで西暦11946年には不在の「人類」だから、人間と変わらない彼らの愚かさやいとしさを、俯瞰的に冷静に見られるのです。

    自らも敵にまったく同じことをしておきながら、仲間を殺した敵への憎悪をむき出しにする9SやA2。
    平和を謳っても、相手との対話を怠るから理解されず、不気味に思われてしまう遊園地廃墟の機械生命体たち。
    対話を重んじて非戦を貫いてきたけれど、対話のできない敵に直面して、結局は戦うことを選んでしまったパスカル。
    賢く優しい王を失って、跡を継ぐ赤ちゃんロボを守る以外何もできなかった森の国の戦士たち。
    熱狂の中死んでいく仲間たちを前に、「死んで神になるなんてできない」と怯える機械生命体。
    「暴走したアンドロイドは自分たちではない」と内心思いながらも、それでも罪を背負い贖罪を願って行動したデボルとポポル。

    それらはみな、私たちの姿にほかならない。
    人間そのものとして描かれては直視し難いものを、彼らが「モノ」だから見せてくれる。
    人類とアンドロイド・機械生命体の関係は、そっくりそのまま神と人間の関係に置き換えられます。
    神を従うべき主として行動するアンドロイドたちは中世ヨーロッパ、神を模倣することで近づき超えようとする機械生命体たちは近代以降の人類の姿と重なる。

    存在すら不確かな人類のためにどうして戦うのか。憧れるほどのものでもない人類を、なぜ模倣するのか。
    そこまでしなくてもいいのにと悲しくなり、痛ましくなります。
    けれど神は彼らに手出しできないし、彼らもまた、神と対話することはおろか姿を見ることすら叶わない。

    生きているとはがむしゃらなこと。
    犯す罪も善行も、あとからついてくる結果です。それが正しいことかどうかなんて、行動しているさなかでは判断できません。そして、判断しようにも自分の立場から見た狭い世界しか基準になるものがない。
    それでも彼らは正しく生きたいと思っているはずです。だから神に問いかける。

    彼らを見守ってきたプレイヤーは、敵と味方、自己と他者とを分けるものがいかに曖昧で脆いものか思い知るでしょう。セーブデータを見知らぬ誰かに捧げるくらい、容易にできる程度には。
    PS4の電源を切り、現実の「人間」に戻ったら忘れてしまうとしても。




    ------------------------------

    ◆ゲームシステムやアクションについて
    たまに顰蹙を見かけるシューティング要素については、「ヨコオさんシューティング好きだもんなー」とゆるい気分で納得しただけで、別に違和感がなかった。難易度低くしてて困らなかったせいだと思いますが。9Sはハッキングに頼ったほうが通常戦闘も楽だった。

    前作は2周目以降、敵を倒すのがつらくてやりたくなかったんだけど、今回はつらいのに楽しいから止まらない!という感じでした。開発を担当したプラチナゲームズのおかげだと思います。楽しくても純粋に遊びと割りきれず、自分の中の暴力性を暴かれたような気分になるのもニーアらしい。

    ◆キャラクターについて
    ポッド042とA2のやりとりが好きだった。
    2Bには従順だった042がA2には言いたい放題で、A2もそれにいちいち反応してるのがかわいい。3周目A2パートが一番笑った。重いものを背負っているとはいえ、組織から抜けていた彼女の視点が最も自由だったからかもしれません。

    あとは機械生命体たちにとにかく萌えた。
    2周目冒頭の「ニイチャン ウゴイテ」弟ロボがオイルをザバーッとするシーンは、かわいそうでかわいそうで、かわいくてたまらない。


    未消化のサブクエストもまだたくさんあるし、Yエンドを見ていないから、実は今作がどのエンドの続きなのかもわかっていない。
    Eエンドを見たあと当然のようにデータを消してしまったので、いまはサクサクと4周目を進めています。

  • 何処を切り取っても美しいグラフィックに、儚さと激しさを併せ持ったBGM、魅了する毒をプレイヤーに植え付けるシナリオ、それらが渾然一体となって我々の前に現れる。これを是とするか否とするかはそれを受け入れられるか、そうでないかの違いであると思う。

  • 発売当時プレイして、記録のためレビュー。
    PS4版は2周目の途中で画面酔いが酷くなってリタイア。全然まともにプレイ出来なかった。
    でも物語としては好きなゲームなので、現在Switch版でリベンジ中。
    Switchの方は酔いにくく感じる。
    なによりSwitchは手元でプレイ出来るのも◎
    しかし、映像の美しさはPS4が◎
    9S、花江夏樹さんの声が最高。
    2Bも好きだけど、やっぱり9Sが最高なのだ。
    ただちょっとアクションは私には難しいので、easyモードで。

  • 神ゲー!ストーリーがちょっとダークな感じなのは好みじゃないけど、ゲーム全体がカッコ良すぎる!何回「おもろっ」と呟いたか分からん。

  • 絶望に次ぐ絶望だったけど前作との繋がりも見れたしよかった

  • 2022年06月27日 20時39分57秒 Normal エンディング

  • 儚くも美しい。

  • 1周目クリア時点の感想。パッケージ等は3Dアクション風だがプレイは80%以上シューティングと言ってもいい内容で、苦手な人は相当苦労すると思われる。ただし回復薬はほぼすべてのシーンで即使用が可能なので、とにかく惜しまず回復しつつゴリ押しプレイでなんとかクリアはできるだろう。美しいグラフィックと幻想的かつ雰囲気に合ったBGMは印象的。ストーリーは周回プレイによって全貌が顕になるようで、評価は保留だがきちんとケリはついていたように思う。セーブポイントからラスボスまでの連続戦闘はかなり重く補給もできないのでちょっとどうかとは感じた。シューティングであることが気にならない方には十分オススメできる。

  • YouTube でこのゲームの1時間以上に及ぶ紹介動画を見て以来、2Bに惹かれて仕方がない。
    アクションも苦手でゲームをやる時間も作れないし、そうPS3しか持っていないのに。

  • 異なる視点での周回によって、物語の真実やキャラクターの感情が徐々に浮き上がる。1周目でなんか物足りなくてガッカリしたと思いきや、知らぬ間にドツボにはまっていた。
    ゲームシステムと、物語の設定(主にプレイヤーキャラがアンドロイドである点)がリンクしている作品は、没流感を得られて心地よい。

全33件中 1 - 10件を表示
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×