職場の問題地図 ~「で,どこから変える?」残業だらけ・休めない働き方 [Kindle]
- 技術評論社 (2016年9月16日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (218ページ)
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職場の問題地図 ~「で、どこから変える?」残業だらけ・休めない働き方
2016/9/16 著:沢渡 あまね
いま日本の多くの企業で取り組んでいるのは「制度」と「個人スキル」の強化のみ。そして、その2つが個人に依存している状態である。これを組織の問題としてとらえて、解決するにはどうしたらいいか。
「制度」「プロセス」「個人スキル」「場」の4つの問題点を浮き彫りにして、「なぜ職場が残業だらけのままなのか」「本当のワークライフバランスを実現するためには何をしたらいいのか」をとことん「なぜなぜ」分析している。
本書の構成は以下の11項目から成っている。
①手戻りが多い
②上司・部下の意識がズレている
③報連相ができてない
④無駄な会議が多い
⑤仕事の所要時間を見積もれない
⑥属人化
⑦過剰サービス
⑧何をどこまでやればいいのかが曖昧
⑨仕事をしない人がいる
⑩だれが何をやっているのかわからない
⑪実態が上司や経営層に伝わっていない
本書で捉えられている問題は多くの企業に共通することが多いと思われる。そして自分が属している組織でもそれは言える。そして再読しその思いはより強固となった。
仕事をしていく上で問題のない職場はない。目的や置かれた環境などの違いなどによって問題ではあるものの解決すべきことやあえて目をつぶるべきこともあるが、本書で捉えられている問題はどれも本質的な問題であり、確実に改善していくべき問題ばかりが取り上げられている。
何か変だと違和感を感じる人もいれば、まったく気づかずしょうがないとその中でもがく人もいるだろう。それは共通したものさしがないとそもそも気づきも改善も出来ないことも多い。本書はそんな前に進みたいすべての人の物差しとなるにふさわしい一冊。
同じ問題はないかもしれないが、本書を属するメンバーの共通項として持っていれば、本質も向かうべき姿の共有もたやすくなることは確実である。
解決して離れて初めて理解できることも多いが、身近な仲間を含めた大切な人に読んで欲しい一冊である。 -
ITILをコアとする著者の書いた仕事現場の問題と解決案。実際の現場でどれだけ活用できるか楽しみ。
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会社の「あるある」な病態を解決する為の手法が記載されている。
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職場あるある本なのだけど、八丁目で「本店の指示だ、じゃねーよ、ふざけんな、お前がやれ」と上司に怒鳴った夜を回想して胃が痛くなりました。後進にはそんな思いをさせないようにしないと。