日本人の9割が知らない遺伝の真実 (SB新書) [Kindle]

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著者 : 安藤寿康
  • SBクリエイティブ (2016年12月5日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (190ページ)

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日本人の9割が知らない遺伝の真実 (SB新書)の感想・レビュー・書評

  • あとがきで著者が認めているが橘玲氏の「言ってはいけない 残酷すぎる真実」の便乗本。
    橘氏の著書の方がよりストレートで簡潔に書かれていて読みやすい。

  • この本は、教育に関する誤解を解く本だと思います。
    教育に関する最大の誤解は、
    「頑張れば、良い成績を取れて、良い仕事に恵まれ、良い人生を送れる」という誤解です。

    このロジックを否定するのは並大抵のことではありません。
    今の教育体系というか社会は、言語運用能力や数学的思考能力に長けている人に有利な社会です。
    それは、知能指数という指標がそれらの能力を測ることを前提に作られているからです。

    行動遺伝学の知見では、生まれつきに、それらの能力に差異が見られることを統計的に証明しています。
    言い換えるならば、どんなに努力しても、優劣がはっきりつくということです。

    よって「頑張れば、良い成績を取れて、良い仕事に恵まれ、良い人生を送れる」というロジックは、
    知能指数が先天的に高い人に圧倒的に有利ということです。
    それは、100メートルを早く走れる人とそうではない人と同じ理屈です。
    後者には、何の疑問も持たないのに、なぜ前者にも、疑問を持たないのでしょうか。
    単純にいうと、そう思ってもらった方が、社会システムが運営しやすいからです。
    運営側の都合ということになります。

    自分や他人を測るモノサシが複数あった方が、幸福に生きられる。
    今の教育に必要なことは、そのモノサシを増やすことにある。
    これが行動遺伝学が導き出した教育に関する提言です。
    しかし、学校教育を長期間受けると、そのモノサシが固定され、少なくなります。
    狭い価値観で自分を測り、他人を測るようになります。

    学校で頻発するイジメや最悪の形での生徒の自殺は、生物的特性の他に、
    やはり、「そういう価値観」が社会に蔓延しているからだと思います。
    狭い価値観と、息苦しい人間関係で、
    生きる意味を見いだせない若い子はたくさんいます。

    「自分が好きなこと」、「得意なことで生きていくこと」は、
    日本では、まずその価値観を否定されます。
    それを言っていいのは、強者だけです。
    「人生そんなに甘くないよ!」、「文句を言わず、働け!」と言われます。
    しかし、良い教育とは、そういう価値観を認められる人間になることでもあります。

    職業人生は、ますます長くなっています。
    今高校、大学生の方だったら卒業してから、
    50年近く働くことになるでしょう。
    その場合、自分があまり好きでないこと、得意でないこと、
    好きでもない場所で長期間働くことは、自分の人生にとって、
    何らプラスではなくなるでしょう。

    著者は、この本で、いろいろな教育提言を行っています。
    それは、著者が教育者であって、長年、学生を見てきて、現状の教育に絶望したんだとおもいます。
    しかし、自身が学ぶ学問で何とかしたいという思いから、この本を記したのだと思います。
    よほどの問題意識がないと、こういった、分野の研究はできません。

    行動遺伝学の論理は非常に強力で、ある見方では残酷に思えます。
    「やっぱり、生まれつき、人生って決まっているんだ!」という価値観が日本で、
    蔓延しています。そういった誤解を解くのに、
    この本は、非常に有益だと思います。

  • 機会を平等にしてやるほど遺伝子の差が出てしまうので平等にならなくなるという事実。全く別の話になるが「職業に貴賎が無い」と言うと、「辛くて儲からない職の価値が下がる」というのを思い出した。

    この本では優生学がありえるか、つまり優秀な人間同士をかけ合わせ続けたらより優秀な人間が生まれるか、ということについて、原理上不可能ではないが、平均への回帰があるため現実的ではないとしている。さらにマウスでの実験では形質に差が出るのは30世代かかったため、人間ならば1000年以上になるだろうと。

    しかし『一万年の進化爆発 文明が進化を加速した』によればアシュケナージ系ユダヤ人の知能指数は平均で112~115程度であり、ヨーロッパの標準100よりも高い。このことについてその本では、アシュケナージ系ユダヤ人は他の人種との結婚が非常に少なかったということ、大多数が経営や金融関係といった頭の良さが求められる仕事についていたということ、そして成功者ほど子供を作ったためとしている。そして肝心の期間だが、西暦800年以降から1700年までがそうであったと書いている。およそ900年だ。

    こうしてみると、今から優生学に基づいた運動をするのは倫理的にも現実的にも無理だが、成功例はすでにあると言っていいのかもしれない。その例がナチスの嫌うユダヤ人というのが皮肉的であるが。

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