ダイヤモンドハーバードビジネスレビュー 2017年 03 月号 [雑誌] (顧客は何にお金を払うのか)
- ダイヤモンド社 (2017年2月10日発売)
- Amazon.co.jp ・雑誌
- / ISBN・EAN: 4910059690373
感想・レビュー・書評
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”クリステンセン教授の「なされるべき仕事(Jobs to be done)」論文掲載。
<キーフレーズ>
<きっかけ>
田中伶さんのビジネス書キュレーションサロンにて激賞されてたので。”詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
内容紹介
│特集│顧客は何にお金を払うのか
●運頼みのイノベーションから脱却する方法
Jobs to Be Done:顧客のニーズを見極めよ
・クレイトン M. クリステンセン ハーバード・ビジネス・スクール 教授
・タディ・ホール ケンブリッジ・グループ プリンシパル
・カレン・ディロン 元『ハーバード・ビジネス・レビュー』編集者
・デイビッド S. ダンカン イノサイト シニアパートナー
●なぜ値上げをしても来場者が増えるのか
USJで実践した数学マーケティング
・森岡 毅 元 ユー・エス・ジェイ チーフ・マーケティング・オフィサー
・今西聖貴 ユー・エス・ジェイ シニア・アナリスト
●すべての商品・サービスに通用する
顧客がほしいと思う30の「価値要素」
・エリック・アルムキスト ベイン・アンド・カンパニー パートナー
・ジョン・シニア ベイン・アンド・カンパニー パートナー
・ニコラス・ブロック ベイン・アンド・カンパニー パートナー
●【インタビュー】曖昧さと複雑さがサービスのカギ
人の好みはいまも昔も変わらない
・古川健介 Supership 取締役
●新たな競争優位の源泉
インサイトエンジン:データから顧客を知る力
・フランク・ファンデンドリースト カンター・フェルメール 最高クライアント責任者
・スタン・スタヌナサン ユニリーバ エグゼクティブバイスプレジデント
・キース・ウィード ユニリーバ 最高マーケティング・アンド・コミュニケーション責任者
│HBR翻訳論文│
●「戦略」【インタビュー】自動運転、電気自動車、移動オフィス……
(自動車産業はどこへ向かうのか)
・カルロス・ゴーン ルノー・日産アライアンス 会長兼CEO
●「コミュニケーション」認知面と情緒面の成功感覚を育む
職場のイヤな奴から身を守る法
・クリスティーン・ポラス ジョージタウン大学 マクドナースクール・オブ・ビジネス 准教授
│連載│
●SHIFT:イノベーションの作法5
市場を実験場にしない
・濱口秀司 ビジネスデザイナー
●世界標準の経営理論30
社会学ベースの制度理論
我々は常識という幻想に従うか、活用するか、塗り変えるのか
入山章栄 早稲田大学ビジネススクール 准教授
│巻頭インタビュー│
●Inventing the Future:未来をつくる4
稼げる家族経営の農業を日本全国に広げたい
宮治勇輔 みやじ豚 代表取締役社長
│Idea Watch│
●人材確保にテクノロジーの活用を
『ハーバード・ビジネス・レビュー』編
●「いいね」を過大評価するな
『ハーバード・ビジネス・レビュー』編
●「一晩置く」ことで意思決定は向上するのか
レベッカ・スペンサー マサチューセッツ大学 アマースト校 教授
│リーダーは「描く」│
●いろいろな人とともにオーケストラをつくり上げる
孫 泰蔵 Mistletoe 代表取締役社長兼CEO
│前号を読んで│
●時々のテーマやイシューの啓蒙にも期待したい
麻野耕司 リンクアンドモチベーション 執行役員
●実務から理論へ、さらに実務へとループする雑誌に
・松田光憲 はてな 人事・総務部長 -
顧客は何にお金を払うのかを考える時の
「ヒントとなるワードとそのざっくりとした考え方」
が結構沢山載っている。 -
クリステンセン教授ほかによる『顧客のニーズを見極めよ』(原題:Jobs To Be Done)は、タイトルこそありきたりですが、内容には刮目すべきものがあります。
現代のテクノロジーがもたらす膨大なデータを収集したり、あるいはそれを定量的に分析して相関を見ようとすると誤るぞ、というあたり、冒頭から刺激的でした。
いわく、顧客がなにを達成しようとしているか、なにを片付けるべき用事としているか、にこそ商機があるとのこと。
つまり、顧客のカテゴリに焦点をあてたり、商品の特質を強調したマーケティングではなく、顧客がおかれた「状況」こそが購買に直結するポイントだというのです。
エリック・アムルキスト氏ほかの『顧客がほしいと思う30の「価値要素」』もこれに通じるものがあります。
マズローの欲求5段階説を引用しながら、顧客のニーズを30項目に類型化。調査によると、そのれらの要素において複数項目で高い評価を受けている商品は、顧客の忠誠度が高く、また売上高の増加率も高いようです。
これらの内容は、顧客が商品を購入すること、という企業のある種の究極のテーマに対する新しいアプローチになるように思いました。