Bの戦場 さいたま新都心ブライダル課の攻防 (集英社オレンジ文庫) [Kindle]

著者 :
制作 : 伊東フミ 
  • 集英社
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感想 : 3
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感想・レビュー・書評

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  • 「ホタルノヒカリ」と「ブスの瞳に恋してる」を足して2で割ったような環境下で、外見で大きなハンデを負った女性のキャリアと恋愛を綴ったシリーズの第一巻です。

    ブスであることに幾度か辛い経験をしているようなものの、主人公自身は自分を卑下しているところ以外さほどひん曲がった性格ではなく、むしろしっかりもので、彼女の同僚や利用客も外見を拒絶している描写は少ないように感じます。

    仕事に支障が出るほどのブスではないところはいまいちパンチが弱いかもしれませんが、そこにB専の上司が噛み付くことで面白くなっていると思います。

    また、彼女の家族、知人、同僚や利用客なども個性的で、魅力ある部分の一つです。
    1話完結の短い話で分かれており、サクッと読めます。

    映画は同年に公開された「翔んで埼玉」の影響に埋もれてしまいましたが、私はこちらの方が好きです。
    ロケは新都心でしたので、こちらも翔んで埼玉に負けじとさいたまアピールしていたらもう少し評価は変わっていたかもしれませんね。

  • こう言ってはなんだけど、私は結婚式というものに昔から特別な感情がない。結婚式しなくていいしドレスも着たくないしお金かけたくないなーと思ってるクチなので、まず本を開いて「ああ、ウェディングプランナーの話なんだ!」と少し身構えた。Bの戦場、ってタイトルから一瞬色んな可能性を考える。主人公はブライダル会社に勤める絶世のブス。タイトルを見て、この内容は思いつかなかったので。
    結論から言うとめちゃくちゃ読みやすくて面白かった!多分ここ半年で読んだ中で一番早く読み終わった。すごく読みやすくて、展開も気になるしサクサク食べられるけど気がついたらカロリーがものすごいことになっているお菓子みたいな。かなり地の文はふざけていてくだけているけど、毒の効いた香澄ちゃんのモノローグがすごくいい。ストレートに面白かった、ご馳走様です。今のご時世だと容姿についてここまでがっつり触れると色んな声が出てきそうだが、とりあえず絶世のブスという主人公のレベルにまで気持ちを落として考えてみると、本当に色んなことがうかぶ。ブスにブスというのはもちろんいけないけど、いい人だねとごまかしたり、あるいは明らかにお世辞で可愛いと言ってみたり、何をしたら正解なんだろう…と、香澄ちゃんの包み隠さない素直な感情が色んなことを考えさせてくれる。多分この辺りは巻数を重ねていけばもっと深い答えにありつける気がするけど、それより一巻でもっと深く味わえたものがある。ウェディングプランナーという仕事への興味だ。うまく言えないが、相変わらず結婚式への憧れはないのだが、それを演出する方の人間が感じるやりがいというのは十分に理解できたし、生業としてのこだわりやプロ意識には非常に関心を持った。仕事に誇りを持っている香澄ちゃんが今後課長とどういうやり取りを交わしていくのか、気になりすぎる。他の本を一通り手をつけたらぜひ続編も読みたい。
    (オススメしてくださった方、ありがとうございました!)

  • ブスとゴキブリを同等に語る、残念なイケメンでしたが、ヒロインが突っ込みつつたんたんと流しているのでよかったです。
    面白かった。2作目も出てるようなので、電子化が楽しみです。

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著者プロフィール

ゆきた志旗(ゆきた しき)
埼玉に帰化した地方出身者。「Bの戦場」で2016年ノベル大賞を受賞し同作でデビュー、同作は代表作・人気シリーズ化した。

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